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6 フリーランサーの帰省準備

その頃にはコロナも少しはどうにかなっているだろうとの期待のもとに、4月の半ばからゴールデンウィークの直前まで、約2週間ほど帰省しようかと思っている。IT系フリーランスはこんな時に都合が良い。パソコンひとつ抱えてどこででも仕事が出来る。うらやむ人が多いので、余談として、この環境を作り上げるまでの過程を記しておく。
 
奄美大島に両親を持つ妻と結婚する際、いずれは奄美に行く事になるだろうと考え、パソコンひとつでどこででも出来る仕事を身に付けようと、プログラミングを学んで転職をした。それが20年以上も前の事になる。名古屋で10年ちょっと現場経験を積んだ。後半の5年は派遣社員として、トヨタや日立など大企業の開発チームで仕事が出来た事は幸いだった。正社員にこだわっていては得られなかった経験である。最後の1年はフリーランスとして、以前派遣されていた会社と契約し、派遣時代の3〜4倍の収入を得ることが出来た。これで奄美への引っ越し資金と自信が出来、約11年の月日を経て準備は万端に整ったのである。2009年のことだ。それを見計らったかのように、奄美の義母から泣きながら、義父の介護が大変で、とても一人ではやり切れないのだと電話が来た。こうして奄美での生活が始まった。
 
さて、帰省の話だ。母が現在は北見に住んでいるので、帰省先は佐呂間ではなく北見である。佐呂間には法事と墓参りを兼ねてゆっくり行こうと思っている。ここで問題がある。北見の家には以前は光回線があって気兼ねなく仕事が出来たのだが、数年前に母がもうパソコンは使わないからと、回線を解約してしまったのだった。一昨年の帰省時には短日だったのでスマホのテザリングで何とか凌いだ。さて今回は長丁場だからどうしようかと。
 
今のところ、WiMAXのホームルーターを帰省前に契約し、持参して使う方向で考えている。それで十分な通信性能が得られる事がわかれば、奄美の自宅も、光回線をやめてWiMAX1本で行こうと思う。スマホのセット割と合わせればスマホ料金も自宅の通信料金もお得になる。
 
思えばプログラミングを学び終えて名古屋市内のインキュベーションオフィスで仕事をしていた時に、向かいの事務所にいた研究員たちが次世代高速通信の開発をしていた。高校時代にこんな知識がなんの役に立つのかと思っていた三角関数(サイン、コサイン、タンジェント)の言葉がしきりに彼らの間で飛び交っていた。こんな形で当時の彼らの研究結果のお世話になるとは思わなかった。
 
Faxをどうしようかとも思ったが、インターネットFaxサービスを使えばクリア出来そうだ。もうFaxの時代でもなかろうと思うのだが、まだまだ客先との兼ね合いで、頻繁にFaxの出番があるのだ。もうFaxなんて禁止されてしまえば良いのに、と今回はちょっと愚痴って終わりにする。

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