認知科学コーチングでよく聞く『現状の外側』の落とし穴
こんにちは。てらだです。
今日はコーチングの話をします。
このnoteは、認知科学コーチングを受けたことがある方、気になっている方、提供しているコーチの方に読んでいただけると嬉しいです。
認知科学コーチングの思わぬ落とし穴にはまらなないように。落とし穴にはまっても自分で這い上がってこれるように。コーチがクライアントを落とし穴に落としてしまわないように。
そんな願いを込めて書きます。
認知科学コーチングにおける『現状の外側』とは?
認知科学コーチングに関わっている方であれば、『現状の外側』というワードに対して何かしらイメージがあると思います。
どんなものが連想されますか?
「とんでもない挑戦」
「今までやったことのない挑戦」
「想像したこともない挑戦」
「ワクワクと恐怖が共存する挑戦」
他にも、
「人生を変えるもの」
「劇的に成果をあげるもの」
「コンフォートゾーンから抜け出すもの」
「力強く突き抜けるもの」
このようなイメージがある方が多いのではないでしょうか。
客観的にみてそのようなイメージを持っている方が多いのではないかと感じます。
その『現状の外側』を扱う認知科学コーチングが普及しつつあります。
まずここで一つ疑問が浮かび上がります。
『現状の外側』における落とし穴
コーチとクライアントの間で認知科学コーチングの前提が揃っていないと、落とし穴にはまってしまうケースがあります。
認知科学コーチングでは「現状の外側」への挑戦がコーチから要請されることが多いです。
なぜならば、そもそも「現状の外側」へ挑戦したい方やする覚悟を持っている方を前提として、それをサポートするスキルを持っているからです。
つまり、誰のためのコーチングかとに言うと、「現状の外側」へ飛び出し、パワフルに挑戦する人のためのコーチングなのです。
実際、皆さんの周りではどうでしょう。
この問によって、少し落とし穴の淵が見えてきたかもしれません。
さらに、もう一つ重要な疑問があります。
どうでしょう。
少しずつ落とし穴の輪郭がはっきりしてきたでしょうか。
落とし穴にはまるとどうなるのか?
落とし穴にはまるケース(具体例)を書いてみます。
見方によっては、感動シーンのようにも見えますが、洗脳と同じで危険な状態でもあります。
そして、その魔法が解けたころに再び違和感を感じるようになります。
そうやって、自分が見失ったものに目を向けられず、自分が下した決断を正当化しないと、どんどん心が持たなくなってくる。
そして、次に起こるのが他者を巻き込む自己正当化。
自分で自分を信じきれなくなってしまい、他者に共感を求めることで、自分自身を正当化しようとしてしまう。
このとき、自分の中に違和感があったとしても、なかなか目を向けられない。それはパンドラの箱だから。これまでの自分を否定する事実がその箱の中に入っている。開けるわけにはいかない。というか怖くて目すら向けたくない。
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妙にリアルに感じられたかもしれませんが、ここから先は想像にお任せします。
高橋さんのように、「現状の外側への挑戦」の落とし穴にはまり、どんどん深くまで落ちてしまうことがあります。
『現状の外側」の落とし穴にはまる理由
高橋さんが苦しい人生に向かうことになった最大の理由。
それは、『スコトーマ(盲点)』
見落としていた「あるもの」があったからです。
『挑戦することが正義』だと信じることによって生まれる盲点(スコトーマ)。
挑戦することへ意識が向きすぎて、大切なものを見落としたまま、安直に挑戦に舵を切ってしまう。
さらに、その場を加速させる要因として、コーチのスタンスがあります。
コーチはそもそも「現状の外側」へ挑戦したい方やする覚悟を持っている方を前提として、それをサポートするスキルを提供すると言うスタンスです。
つまり、現状の外側の挑戦を生むことができないと「コーチング不成立」になってしまうという感覚があり、強引にも挑戦させようとしてしまうケースがあります。
本来挑戦できる状態にいないクライアントと対峙したとき、コーチはそのクライアントに対応できる手段を持ち合わせていないので、場に歪みが発生します。
このようにコーチが現状の外側に挑戦させるスタンスの時にもよく起こりますがその時に、見落としていた「あるもの」とはなんでしょうか?
それは、クライアントの『挑戦できない理由』です。
挑戦できない理由(ネガティブセルフトーク)は宝物
認知科学コーチング(コーチ)では、挑戦できない理由が出てきたとき「ネガティブセルフトークだから」と言って遮断することがあります。
過去は未来に関係なく、挑戦できない理由はコンフォートゾーンから出たくない言い訳なので、そもそも言葉に出させない。言葉に出さない方がいい。
そんな空気があります。(体験したことがある人は分かると思います。)
実は、これこそが最大の落とし穴なんです。
まず、『挑戦できない理由』には大きく分けて2種類あります。
この二種類の『挑戦できない理由』を同じ扱いをしてしまい、挑戦できない理由が出てきたとき「ネガティブセルフトークだから」と言って遮断してしまいます。
すると、大切なものを扱わないまま「現状の外側」への決断をすることになります。
コンフォートゾーンから抜け出して「現状の外側」にいくことを目的とした認知科学コーチングで、現状の外側にいくためには、現状にあるものを捨てれば簡単なんです。
でも、そうやって作った「現状の外側」には、大切なものがいくつも無くなっているんです。スコトーマ(盲点)になって、見えなくなってしまっているのです。
その結果、『自分のチャレンジはできたけど、家族関係がボロボロになっていた』のようなことがよく起こります。
人は、挑戦できない理由を言うとき、そこには「自分にとって大切なものを守りたい」という願いが必ずあります。
認知科学コーチであれば、それをキャッチして未来に繋げることが仕事であって欲しいなと思います。
さて、本題に移りましょう。
と思いましたが、、、そろそろお疲れだと思うので、続きは次回のnoteにしましょうか。
<次回のnoteタイトル(案)>
認知科学コーチングにおける「現状の外側」の本質は挑戦ではない。
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