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オザッシュnote【note始めました!】

いつも松本山雅FCへご声援、ありがとうございます。
2024年4月24日より代表取締役社長に就任し、約2か月が経とうとしています。

未来を見据えて物事を大きく捉え、方向性を示していかなければならない立場である一方で、どうしても目の前の試合結果に一喜一憂しすぎてしまう自分がいます。

覚悟はしていたものの、試合のたびに想像していた以上のプレッシャーを感じていますが、自分一人でできることは限られていますし、スタジアムに来ていただける皆様はもちろんのこと、心強い仲間とともに、たくさんの方の想いが詰まった活動をしっかりと未来へ繋いでいきたいと強く思っています。

これまでも、選手時代からはじめて、アカデミー、広報、営業、喫茶山雅事業、そしてホームタウン活動やプロモーションと、仕事や立場が変わるたびに、その時々の目線での発信は心がけてきたつもりですが、あらためて、この立場で、自分なりの目線でクラブや自分自身の想いや、置かれている環境など、少しずつ様々な形で自分らしく発信していければと思っています。

先日、アウェイでガイナーレ鳥取との試合があり、現地まで行ってきました。
長くこのクラブに関わらせてもらってきましたが、鳥取にはいくつか忘れられない出来事、光景があります。

その1つが、まだ地域リーグに所属していた2008年に行われた地域決勝大会の1次ラウンドの最終戦、勝てば最終予選突破という試合でPK戦でレノファ山口FCに敗戦してしまい昇格を逃した瞬間。

PK戦の末、敗北

クラブの存続がかかっていると言われて臨んだ一戦での敗戦は本当にショックが大きく、試合終了後、挨拶をしてから松本までの道中の記憶がないくらい全てを失ったような感覚でした。

選手やクラブ関係者、応援してくださっていた皆様も含め言葉通り「失意のどん底」を経験しましたが、試合終了後、サポータの前で挨拶した際にもらった様々な感情や想いが詰まった拍手と声援はきっと一生忘れることができないと思います。

拍手と声援を送るサポーター


その翌年、奇跡のめぐり合わせで同じ地で、同じ対戦相手に勝利することができて、その年のJFL昇格をつかみ取ることができました。

苦しみ、悔しさ、そういった経験や感情は必ず次の成功のときに大きな喜びをもたらしてくれる。
この体験は、今でも自分自身の中で大きな糧になっています。

先日の試合前、少し時間があったので鳥取市内を散策していた時に、たまたま当時宿泊していたホテルの前を通り、本当に色々な記憶が蘇ってきました。

当時宿泊していたホテルの前

試合が終わってホテルに戻ってきて、部屋にいても落ち着かずにこの川沿いに座って色々と考えごとをしたこと。

ホテルのエントランスにあった大型テレビでは当時、JFLからJリーグ昇格を目指していたガイナーレ鳥取の試合の中継が流れていました。
それをみんなで見ていて、早く山雅もこの舞台で試合ができるようになりたいと強く思ったことを思い出しました。

スタジアムに着いてピッチを眺めていた時に、あれから長い年月がたち、こうしてJリーグの舞台で対戦をしていることにあらためて感慨深く思いましたし、遠く鳥取の地まで本当にたくさんの方が応援に来てくれている姿を見て当時のスタジアムの姿とリンクし、試合結果も含めて本当に胸が熱くなりました。

20240608鳥取まで足を運んでくださったサポーター

ただ、物語にはまだまだ続きがあります。

今日に至るまでに皆様とともに様々な経験をしてきました。
こうした昔話は当時の想いを未来へ繋ぐために大切なことだとは思っていますが、私自身は「昔も良かったけど今が最高」と思える人生を過ごしたいと常々思っています。

月日が経てばライフスタイルもかわり、それぞれにおける環境や考え方、価値観も変わっていくと思います。

「変えてはならないもの、変えなくてはならないもの」

スタジアムには、昔から変わらずに応援してくれる皆さんや、新しく応援してくれるようになった方もたくさんいらっしゃいます。
温故知新という言葉の通り、大切なのは今、こうして応援していただいている皆様と一緒に、過去に学び、新しい未来を創っていくことだと思っています。

「松本からJリーグを目指す」
20年前に笑われ、ほとんど誰も信じてくれなかったチャレンジをたくさんの仲間とともに苦楽をともにしながら乗り越えてきて今があります。

「信州から世界へ」
J3リーグで苦しんでいる今、また笑われ、信じてもらえないかもしれませんが、今こうして応援して頂いている皆様と一緒に、地域から愛され、応援されるクラブを目指して新たな夢にチャレンジしていきたいと思っています。

誰もがまた来たいと思える「安心、安全で熱狂的な非日常空間

これが松本山雅FCの何よりの強みです。
明日の沼津戦、ぜひ、一人でも多くの皆様にご来場いただき、一緒に闘っていただければ幸いです。

引き続き、松本山雅FCへご声援、よろしくお願いいたします。

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