チェンソーマンが教えてくれた「エモい」という言葉
エモいという言葉
数年前、エモいという言葉を聞くようになった。俺は「また若いもんが変な言葉を作り出したよ」と冷めた心持ちで、冷ややかに見ていた。ちなみにエモいの意味は「感情が揺さぶられたときや、気持ちをストレートに表現できないとき、「哀愁を帯びた様」、「趣がある」、「グッとくる」などに用いられる。」とウィキペディアに書いてある。まあ要するに熱いとかヤバイとか、そんな感じの便利な言葉がまた出てきたのである。落合陽一がテレビで「エモい」とか連呼しててきもいなと思ってしまった。落合陽一は別に嫌いではないが、おっさん(確か30代)が無理して若者言葉を使っているように見えてしまったのである。そんなこんなで「エモい」という言葉に対していいイメージを持っていないまま時を過ごしていた。
2020年7月のジャンプ
話は変わるが今のジャンプは熱い。鬼滅が連載終了してしまってピンチかと思えば、そんなことはなくとても面白い。2020年31号のジャンプはサイコーに面白かった。ほとんどの漫画が熱かった。ジャンプ読みながら「あっつ」「えっぐ」と独り言を言ってしまうくらい面白かった。ジャンプ作家たちの熱を感じた。
チェンソーマン
そんな熱いジャンプで連載中のチェンソーマンが、俺に「エモい」という言葉を教えてくれた。チェンソーマンを読んでいてエモいとしか表現できない感情に襲われてしまったのである。それまでエモいなんて使ったこともなく嫌悪感さえ感じていたのに。それは確かに「感情が揺さぶられたとき」であり、「趣がありグッときたとき」であり、興奮しており、今まで使ってきた言葉では表現しきれないような感情だった。そんな時に心の中でつぶやいていた「えっも」と。
芸術
こんなことってあるんだなと思った。今まで聞いたことはあったけど、自分の中にうまく落とし込めていなかった「エモい」という言葉。一度も使ったこともなく、いいイメージのなかった言葉。そんな言葉でしか表現できないものに出会えた。しかもその言葉への印象がガラリと変わった。今まで自分が感じたことのないものを感じさせてくれた。これが芸術だよなって思った。
P.S.
エモいはエモーショナルから来ていてパンクロック界では結構前から使われていたらしいです。チェンソーマンからはパンク感じるもんなー。
俺が一番エモいと感じたのは第52話だ。内容についてはネタバレになるので控えるが、この52話(12月23日)がジャンプで掲載される翌々週に、チェンソーマン5巻が出ていた(1月4日)。52話を読んでから5巻を読むと本当にエモい。「藤本先生ひょっとして狙ってこのタイミングでこの話入れてきた?」とおもってしまうぐらい。とにかく最高だった。
出典 エモいwiki
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