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書見台作成②〜上面ボード〜

 書見台は、姿勢作りや見ること、空間認知を支えるための最重要アイテムです(詳しくはこちら)。先にゲージ(提示物のストッパー、上写真の棒の部分)の作り方と書見台ベース部分を投稿しましたが、今回の上面ボードで完結です。どのようにマグネット対応にするか悩んだ末、辿り着いたコスパの良い方法もご紹介しますので最後までご覧ください。

では、早速始めます。

■ 材料

・ホワイトボード(写真はダイソーのもので2枚使うとちょうど良い大きさです)

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・10〜15程度×30×150mmの木片 1個

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・14×30×245mmの木片 2個

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→14mm厚という木材がなかなかのないのですが、写真の材木は14mmでした。

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・4〜6程度×40×245mmの木片 2個

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・A3のラミネートシート

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・カッティングシート黒(上面を覆える大きさ)

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・CRスポンジ(滑り止め用スポンジ)

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・2×10の木ネジ

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・上面ボード用の5〜6mm厚のシナ合板。大きさは、好きな大きさで良いのです。市販の書見台は、400×600mmぐらいの物があります。今回は、5.5×425×660mmと少し大きなものにします。

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・両面テープ

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■ 道具

・ラジオペンチ

・ドライバーセット

・カッター

・定規

・木工用ボンド

・ハンドサンダー中目

・空研ぎ紙やすり#150、#500

■  作り方

・ホワイトボードの端のプラスティック部分をラジオペンチではがします。

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・側面の白の枠部分を全てとって、段ボールを剥がし

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・鉄板だけにします。段ボールを剥がすときに、鉄板が曲がらないように優しく剥がしていきます。鉄板の端は鋭利なので注意してください。写真は裏側です。接着剤が残っていたらラミネートするときに凸凹してしまうので除去してください。

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・A3のラミネートシートに鉄板を入れます。どちらかの端ギリギリに入れてください。

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・ラミネートします。

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・端に余ったラミネート部分をカッターで切り落としていきます。

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・両面テープで板に貼って

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・カッティングシートを貼ります。カッティングシート貼りは、私も苦手です。コツがあるので、「カッティングシート貼り方」などでググってみてください。達人たちがたくさん投稿しています。

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・ちょっと広めに貼って、端はカッターで切り落としていきます。上面ボード完成です。

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・マグネットが効くように、鉄板をどうするか以前から懸案事項でした。以前から100均のホワイトボードの利用は考えていたのですが、角の鋭利な部分の処理が難しかったです。そこで、ある日ひらめいてラミネートをかけてみました。大成功で、現在はこれ一択。上からカッティングシートもはるので手を切る危険はないです。ただし、ラミネートとカッティングシートと二重にコーティングしているのでマグネットの効きは若干弱いです。強力マグネットの使用をお勧めします。

※ ネット上でもサイズを指定して、角丸加工してもらえるしっかりした鉄板は注文できます(例えばここ)。

以前注文した仕様はを、参考までに記すと

  鉄板(メッキ処理)400mm × 700mm   
  [オプション]
   板厚 : sec t0.8(0円)

 → 角も丸くすることの指定もお忘れなく。

これで 小 計: 2,140円 
    送 料: 1,000円   合計3,140円  でした。

重量が重く値段が高いですが、マグネットの付きは抜群です。ラミネートの必要ななし。重さがあるので強力両面テープを使用しましょう。

・次にレールの部分を作っていきます。40×245mmの木片と14×30×245mmの木片を木工用ボンドで端を合わせて接着していきます。

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・このまま、洗濯バサミで挟んで乾かしても良いのですが、せっかちな人(私を含め)は、写真のようにネジ留めしてしまって下さい。

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・いつものように、サンダー中目で、角を取り、空研ぎ紙やすり#150でやすりがけ、#500でツルツルに。

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・次に、先ほどカッティングシートを貼った上面ボードに作ったレールを木工用ボンドで貼り付けていきます。書見台作成①で作った土台部分を用意します。それぞれのセンターに印をつけて位置を合わせながら、上面ボードの上に土台部分を写真のように重ねます。

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・上面ボードの下から40mmのところに、土台部分に密着するようにレールをあてます。

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・マーキングして、木工用ボンドで貼り付けます。

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・数時間後、レールがつきました。上面ボードが動かせるかチェックして下さい。もしきつすぎるようでしたら、土台部分をヤスリがけして調整して下さい。削りすぎに注意。

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・次に、ボード裏上部にストッパーとなる10〜15程度×30×150mmの木片を接着します。位置どりは使いたい一番低い傾斜を決めて、上面ボードを床まで隙間なく下げておきます。その位置で、土台部分の黒いノブネジを締めて固定。

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・その位置で、土台が止まるようにボード裏に木工用木片をボンドで接着します。

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・さて、このままでは上面に寄りかかると重みで、閉じてしまいます。浅い角度ですと、どうしてもノブネジが持ちこたえられません。そこで、蝶番を使い折りたたみストッパーをつけていきます。上のままの状態で、写真のように2つの木片を位置どりします。木片大きさは適当です。ただし、厚すぎたり、大きすぎたりすると折りたたむときに邪魔になります。幅は、100mmに収めて、必ず横方向はセンターに固定します。そうすることで、蝶番土台部分と干渉することを回避できます。マーキングして、一旦ボードを取り外し

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・蝶番をつけてます。

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・ちょっと道にそれますが、今回はトルクヒンジという部品を使いました。これは、ぶらぶらしないで途中で止まる蝶番です。トルクがレバーで調整できるものもあり実はトルクヒンジだけでも書見台の機構が作れそうです。まだ、トルク調整レバーが干渉するなどの課題があり実現できてません。うまくいけばよりシンプルに書見台を作れるかもしれません。

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・話を戻して、ボードも戻して、ストッパーとなる木片の位置ももう一度確認してから木工用ボンドで接着します。

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・忘れていた、土台部分の滑り止めスポンジを貼り付けて

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・完成です。ゲージもつけてバッチリです!

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・脳性麻痺の方々は、浅い角度で書字や字なぞりなどを行うことが多いのですが、ゲージが動かせ肘の邪魔にならないこと、ボードと机との隙間がないことは重要です。作成はちょっと大変ですが、市販のものより、かなり安くできます。

ぜひ、チャレンジしてみて下さい!!!!!


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