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デニムとジーンズの違い


こんにちは、松井被服です。
早速ですが皆さんは、「デニム」と「ジーンズ」の違いをご存知でしょうか?


この業界の方でしたら、自然と使い分けができているかもしれないのですが、実はこの質問、お店や講演でも聞かれることが非常に多いことに気が付きまして!知っているような知らないような、説明するにはちょっと難しい?そんなデニムとジーンズの違いを今日はお話したいと思います。


端的に結論から話しますと、

デニム→布地
ジーンズ→デニム製品


です。

もう少し具体的にお話をしていきます。元々、「デニム」というのは頑丈でスーツや制服などに仕様されることが多く、中でもフランス南部のニーム地方で生産された厚手の綾織物のことを指します。それらは綾織の生地はサージと呼ばれます。


「デニム」の語源は以下のような形で成り立ちました。

サージ生地(serge)
ニーム地方(Nimes)

serge de denimを略してdenim

これが語源となり、生地のことをデニムと呼ぶようになりました。


一方「ジーンズ」ですがこちらはイタリアのジェノバ(Genova)に関係があるとされています。イタリアのジェノバは織物の集荷地として知られていて、一説では17世紀頃、新大陸アメリカへ輸出するジェノバの輸出船の船員たちが履いていたパンツを、ジェノバ製を意味する「Genes(ジェンズ)」と呼んでおり、やがて「Jeans(ジーンズ)」と発音されるようになったと言います。

ちなみに余談ですが、jeansの最後に「s」が付き複数形になっている理由はshoes(シューズ)やsocks(ソックス)と同じで、左右の脚をそれぞれ別のものとして1本ずつ、つまり左右で2本とカウントするからだそうです。そう言われたら「たしかにな‥」と思う自分もいたりします。


ルーツを知ることでそこに至るまでの物語や歴史、そしてその頃の情景などを思い浮かべることもできるのでとても楽しいですよね。お洋服の歴史は奥が深いですよね。まだまだ勉強がんばります!