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Apple クレジットカードの意味すること

さて昨日の開かれたアップルのイベントですが、個人的に一番衝撃的だったのは Apple クレジットカードでした。これ、おそらく金融業界にとって大激震になるのではないかな、と感じています。今日はなぜ僕がそれほどまでの衝撃をこのApple クレジットカードから受けたのか、説明したいと思います。

まず最初に、アメリカにおけるキャシュレス決済の歴史を非常に大雑把にお話ししたいと思います。僕は金融業に勤めているわけでもなければ、その道の専門家でもないので、完全に消費者視点ですが、なんとなくイメージがつかめるのではないかと思います。

始まりはPaypalだった

アメリカでは、以前から小切手やクレジットカードが広く普及していました。ですので、「現金というのは支払い方法の一手段に過ぎない」という感覚は早くからあったのではないかと思います。小口の買い物は現金で、高額の支払いは小切手かクレジットカードというやり方が、80年代前半にはすっかり定着していました。なので、現金以外の支払い方式への抵抗感は、そもそも非常に低かったように思います。

ただそうは言っても、まだ90年代の黎明期のインターネットで、どこの誰ともわからないコマースサイトにクレジットカー番号を入力するのは、なかなか勇気がいる行為だったのです。しかし、そんな抵抗感を払拭するソリューションを提供してくれたのがPaypal でした。

Paypalの偉かったところは取引先にクレジットカードや銀行口座の番号を知られることなく金銭のやり取りをできるようにしたことです。ローンチ当初はeBayの決済だけに使われていましたが、現在では数多くのEコマースサイトに採用されており、ネット決済の代名詞的な存在です。途中から個人間の現金のやり取りができるようになったこともあり、送金手段とてのしても使われています。僕が経営している語学学校 BrightureでもPaypalによる支払いを受け付けています。この辺りの流れが2000~2009年頃のことでしょうか。

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