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DL Japan 2024 「Deep Dive Part 2”エクセレンスを追求する学び方〜書道編〜”by Charlotte S. Tournet & DJ Midori & Kana Ashida」

Deep Dive Part 2
”エクセレンスを追求する学び方〜書道編〜”
by Charlotte S. Tournet & DJ Midori & Kana Ashida

これまでの記事はこちら

コーヒーブレイクを挟んで、今度は実際に「エクセレンスを追求する学び方」を体験する時間へ。
この時間についての記録は、「何を聞いたではなく、何を感じた」をベースに残したい。

Charlotte S. Tournet と DJ Midoriのパフォーマンス
これが「夢」をかいたことを説明されるまで気づかなかった教養のない人間です。笑

まずCharlotte(書道家)とDJ Midori(ハワイアンDJ)のパフォーマンスを見て、Charlotteから、書道家としての自由な表現についてのガイドを受けた。

「夢」の字の変遷
Charlotteのたくさんのドラフト

この後それぞれのチームに分かれて、「夢」という字を書いた。
まず僕の完成品がこれ。

ここに行き着くまでの僕の感情の変化と共に記録しようと思う。
左利きの僕は、これまで学校での書道では、とめはねはらいをちゃんとかくために頑張って右手で書いていた。それは自分の思うように書くのではなく、お手本通りに綺麗に書くことを求められていたから。そして、僕は「俺左利きやのに結構うまくかけてるやーん」と自分に言い聞かせていた(心で思うのではなく、先生や友達にアピールして自分に言い聞かすめんどくさい生徒だった笑)。
でも今日は右手で書こうなんて考えは1%も出てこなかった。自分が思うように書いたらいい。それが書道の型としての美しさから逸脱していたとしても…そう思わせてくれたのは、美しい作品としてCharlotteの自由な作品を見ることができたから。
でも普通に左手で「夢」を書いても全く納得いかない。
以下やったことと「心の声」…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「夢か…気が乗らんな〜。今あなたの夢は何ですか?って聞かれても出てこうへんしな…てかここ数年ずっと夢が明確になってないことで悩んで迷走してるし…」
「まあとりあえずやってみるか…」
漢字で「夢」を書く。
「あかん、シンプルに字汚い。夕の部分を紙からはみ出るぐらいにはねる感じにしようか」
書いてみる。
「んー微妙…てか全然ダメ。」
「自分なりの表現……どうしよう。」
「うわ…横の人顔文字みたいなの書き出した。めっちゃ字綺麗やん。しかも独創的…無理無理そんなん書けへん…」
Charlotteの例もう一回みよう。
「全部繋げて一筆書きにするのはありやなー、夢ってずっと続くものやし…」
やってみる。
「あかん、全然字が成立してない…一筆書きするならこの字体を真似たらいいんか…」
例の右端の字を真似る
「んーそうか!作品はどうせ字汚いんやから、作るまでの過程のストーリーを考えよう。今自分の夢がわからない。そもそも夢は目に見えない。よし!目瞑って書こう!」
やっている
「全然「夢」じゃない…でもこの方法はなしじゃないかも…」
やってみる
「うまくいかん…そもそも漢字の「夢」があんますきじゃないかも…」
一旦6人で円になって書いているところから一歩引いてボーッとする
「納得いかんな…皆めっちゃ決まってきてるし…他の人の見に行こうかな…」
会場を一周徘徊(この時は、ギャラリーウォークしましょうという声かけはまだされてない。ようは勝手に徘徊…笑)
「漢字じゃない人もおるやん!ひらがないいやん、ひらがなでいこう!」
やってみる
「あかん、全然納得いかん…もうちょいやってみよう」
やる
「半紙足りんわ、もらいに行かな…」
半紙もらいに行く(5枚)
「「め」のはらいを外に払うんじゃなくて、中に戻っていく感じにしよう!夢は外側ではなく常に自分の中にあるってことをそこで伝えたい!」
kanaさんからギャラリーウォークの指示が飛ぶ。
「ちょっ…今無理やで。まだ納得いってない。もうちょいでいい感じになりそう。無視して書こう…(kanaさんごめんなさい…笑)
「半紙もうなくなった…」
半紙もらいに行く(5枚)そのついでにギャラリーウォーク
「目瞑って書いて、その上で納得するだけの字を書こうと思ったら、数こなして練習しな…あ、半紙なくなった…」
kanaさんから「色紙をもらって書いてください」と指示が飛ぶ。無視して半紙のおかわり(5枚)(kanaさんごめんなさい…笑×2)
練習
「5回やって2回は納得いく「ゆめ」かけるようになってきたぞ!そろそろ色紙にいかなあかんかな…」
Charlotteからハンコの位置に関するガイドが入る。気は乗らなかったけどとりあえず聞きにいく(一番後ろから…)
「ハンコどこでもええんか。じゃあ「め」で中に戻ってくるから、自分の中に夢があるってことで真ん中に押そう」
kanaさんから「終わった人からCharlotteのところでハンコ押してください」と指示が飛ぶ。無視して半紙のおかわり(5枚)(kanaさんごめんなさい…笑×3)
「皆終わり出してるわ…笑(笑うな、大幅に遅れとんねん)」
5枚練習
「もうこれでいくか!そろそろさすがにやばい」
色紙に書く
「んーびみょう…上手くいった練習のとちょっと違う…もうちょっと真ん中にかきたかった…まあハンコ押しに行くか」
ハンコを「め」のはらいの部分に押す
「ちょっといい感じにはなった?んーでもあんまり…」
休憩後、Charlotteからタイトルの付け方のレクチャーを受ける。

Charlotteの作品のタイトルについて

それを受けて、じぶんも書いた。
【左側(抽象的な言葉)】
内側・中・自分・インサイドヘッド・自分を信じる
【真ん中(タイトル)】
みえないけれどそこにある
【右側(説明)】
夢は形として見えない。だから「夢はなに?」と考える時に不安になることもある。このままでいいんだろうかといつも考えてしまう。でも見えない夢を見えないながらも形(言語化のことが多い)にしようとするプロセスは大事にしたい。
目を瞑って書いたら納得いかないものになったけど、何回も練習することで愛着を持てるものになってきた。見えていないけれど、その時々で表そうと努力することで見えてくるのが夢。
そして、その夢が見えないのは自分の内側にあるから。内側に絶対にあることを絶対に忘れない。

皆の作品

ここまでの羅列からPJの時に子どもたちがどんな状況になってどんな感情を抱く可能性があるかを考えたい。

  1. 子どもが没入するタイミングは100人いたら100通り。そのタイミングは当たり前にずれる。だから、全体への指示を聞かない(聞けない)子は絶対に出てくる。それを前提として持った上で声掛けしているか、本当にこのタイミングで次に進んでほしいと思って声掛けしているかで、生徒の受け取り方は圧倒的に変わる。今回のkanaさんは前者だった。だから僕は半紙を追加で20枚もらって練習ができた。

  2. 子どもが自分の作品に愛着を持つ(誇り持つ)タイミングも100人いたら100通り。僕は完成した段階では全く納得いってなかった。でもできたものをもう一度見つめて、そこにどんなメッセージが込められているのかを整理していく中で「俺結構この作品に想いをのせてるやん」と思えた。もっと言うと、次の日の展示を作っている時は、自分の作品は唯一無二の素晴らしい作品だと本気で思えるようになってた。高知で受けた上田先生のプレイフルワークショップで、「とりあえずやってみよう。そしたら何か学べることがあるかもしれないから。大事なのはやってみた後に、何を感じたか言語化すること」と仰っていて、それに通ずるものがあるなと感じた。

  3. 課題の自由度が高いほど、その作品にその子の想いや特性が表れる。これは当たり前だけど改めて感じた。今回、「漢字の夢」を書くと決められていたら僕は没頭できなかった。Charlotteがたくさんの字体の夢を見せてくれたり、ハンコの位置で作品の印象が変わることを示してくれたことで、どんな表現をしようかと自然と考えている自分がいた。素晴らしいモデルがいて、そのモデルが自己表現の仕方をガイドしてくれるから、思い切って自由な発想ができたんだと思う。

リフレクションが終わり、1日目が終了。すぐにレセプションへ。
レセプション中、ロンに渡すために発注した生け雑草の本をたくさんの人が手に取って読んでくれた(中には印刷代を出して購入してくれた方もたくさん…本当にありがとうございます!)
今追加の発注数を検討しているところです。印刷代で1冊1500円かかってしまうので、その費用と送料をいただけたらお届けします!
そこまでは…という方はデジタル版をこちらからどうぞ⤵️

最後にロンに「生け雑草」の本をプレゼント。この時は英語のせいで引っ込み思案になってほとんど話せなかった。でも次の日の懇親会でたくさん話せました!その内容はまた今後!


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