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【働き方】銭湯に寝泊まりしていたころの話【就活・転職】

■ はじめに

1年とちょっと前、しばらくの間銭湯に寝泊まりしていたことがある。

家を失ったわけではない。プロジェクトに忙殺されてしばらく家に帰れなかったためだ。

これは外資系コンサルの働き方に関する、1つの事例である。

■ 銭湯に寝泊まりする暮らし

当時のプロジェクトは、某大手商社のロボット戦略策定の支援だった。

実質1ヵ月程度の中で、机上調査やヒアリングをまとめ上げて、先方が自社の経営会議に諮るための事業計画書を作る仕事だった。

スピード感、案件内容の難しさ、クライアントのレベルの高さ、どれを取っても、最高難度のプロジェクトだったと今でも思う。

それだけにマネージャーの元で働くスタッフは(実質私一人だったが)とても大変な働き方を強いられた。ピーク時はこんな一日を何週間か繰り返した(↓)。

9時…出社
9時~23時:顧客往訪やらMTGやら。食事はスキップするか10秒チャージ
23時…退社
23時半…ラーメン屋でラーメン+無料替え玉(500円!)
24時…家の近くのスーパー銭湯入店
24時~翌4時半…休憩スペースで仕事
4時半~6時半…睡眠
6時半…起床。余裕があれば朝風呂に入る
8時…一時帰宅。身支度を済ませる
9時…出社。以下同様

ちなみにこのプロジェクトの期間はGWを挟んでいて、無理やりウズベキスタンに行ったらそこでも仕事をする羽目になった。その時の話は以下に記しています(宣伝)

ハードワークの甲斐あって、我々の作成した最終成果物(事業計画書)は先方から大変な労作という評価を受け、その計画をもとに、パートナーとの実証へと事業はフェーズを進めた。

思わぬ副産物として、私はこの日々のおかげで銭湯フリークになった。

■ コンサルの働き方と、コンサル志望の人に伝えたいこと

この記事を書くためにあらためて当時を振り返ったが、はっきり言って異様な働き方をしていたと思う。

私は鼻炎もちで、睡眠時間が足らなくなると鼻水が止まらなくなったり、喉を傷めたりしがちなのだけど、悪化する体調を風呂とサウナで無理やり押しとどめつつ、大量のコーヒーと(ラーメンに投入する)ニンニクで体を動かすような日々だった。

今でも少なくなったとはいえ、大袈裟に言えば命を削って無理やり動かすような働き方は外資系コンサルティングファームに残存している。

入社したばかりの若いスタッフが差し出せる価値といったら時間だけだし、コンサル業界は「そういうものだ」と言われてしまえばそれまでなのだけれど、やはりこういう働き方はしんどい。

酒の許容量と同じだ。飲めば飲むほどキャパシティはある程度まで上がるが、体質が合わなければダメージは蓄積されるし、取り返しのつかない症状が出ることもある。

勿論それをこなしていれば、他業界よりも早く成長できるし、そう割り切ってこの業界を選ぶ若手は多い。その選択は間違っていないと思う。同年代の人たちの、単位時間あたりの成長性に大きく差がないと仮定するならば、
稼働時間が長いほど得られる成果は多くなる。

ただ、それはあくまでキャリア初期、ビジネスマンとしての基礎を身に付けるためだと割り切った方がいい。そのあとは「何のために成長したいのか」という問いが先に立たないと行き詰まるからだ。

ある程度社会人としての経験を積んでから漫然と成長を求めてコンサルをやるくらいなら、自分が納得してコミットできる仕事を選んだほうが絶対にいい。徹夜でも熱中できるゲームを探そう。

むろん、それを探すためにコンサルで1~2年揉まれてみるというのも、戦略としてはアリだ。

2~3か月程度の短期間で業界も内容もさまざまなプロジェクトに巻き込まれるうちに、自分のモチベーションの源泉や、得意(にしたい)分野ややりたいことがおぼろげにでも見えてくる。そこは事業会社とも、(私が以前いた)シンクタンクとも大きく異なるポイントだ。

■ おわりに

思い出話をしたいのか、稚拙な働き方論を提示したいのかわからなくなってしまったけれど、コンサルってそういうこともある業界だよ、ということがぼんやりとでも伝わればこの場は満足です。

ちなみに期間中にあった飲み会で、ベテランの先輩に「昨日2時間しか寝てないんですよ~」と話したところ、「1時間切ってなければ平気平気!」と笑い飛ばされて戦慄したのは、また別の話。

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ここまでお読みくださりありがとうございました!

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