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農家の参加がないまま、システム開発する植物工場

ある植物工場システム開発をする会社への質問
以前、日本のある大手と言われる植物工場システムを開発している会社の方々とお話をする機会があり、何でも質問をして良いとのことで、以下の室物をしたことがあります。
質問「開発メンバーの中に何人、農家の方はいますか?」
回答「農家はいません、大学の農学部出身者が2名います」

植物工場を開発するメンバー
前出の会社に限らず、植物工場システムの開発・販売をしている会社で、実際の農業を行っている開発メンバーを見かけた経験は、今のところないです。
基本的に、機械などの工業系のメンバーが主体となり、大学の農学部や農学部出身者が加わって開発をしているところが多い印象です。

大学の農学部・農学部出身者と農家では全く技術の方向性が違う
一般的に大学関連の方が、高度でデータ化された農業を行っているように、先入観的に思っている人が多いかもしれません。
もともと、大学と農家では見ているベクトルが違います。
大学は研究テーマに沿ったデータ取りの為の栽培が中心となり、農家は消費者の厳しい評価に晒されながら、高収量で美味しいものを安定的に作り続けるという観点から栽培を行っています。

結果的に使えない栽培システムが乱立する
全く農業に関係ない分野でビジネスをしていた会社が、新規参入で農業に入ると、前述のシステム会社からシステムを購入することになりますが、農業を知らない者たちの中で、農業を行う形になり、トラブル続出という事になりやすい印象です。
葉物の植物工場の多くが赤字になっている要因の一つが、これだと認識しています。

農業のアナログ技術をどう捉えるか?
私が感じる一つとして、一般的に多くの人は農業技術を軽く見ているという深層心理があるように思います。
アナログ技術は、デジタル技術のようにコピペできるものではなく、時間と分析が必要です。まさに農業技術はこれに当てはまると感じます。
農業DXの肝となる部分で、MD-Farmはここを重要視して開発を進めています。


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