木村伊兵衛の凄さがわからない

こんにちは。松千代です。

木村伊兵衛さん。日本写真界の巨匠ですね。
先日彼の写真集『木村伊兵衛のパリ』を今更見たのですが、よくわからなかったのです。
当時、明確なテーマを持ってパリを写真に収めた作品はなく、先鋭的かつ意味のある写真集だということは理解しています。
しかし、写真集を見ていても何も感じられないのです。

これは一体どういうことなのでしょうか?皆様も少なからずあるはずです。
巨匠や歴史に残る表現者なのに良さがわからないという経験。
ピカソ、シェイクスピア、ラフマニノフ、レオナルドダヴィンチ、フェルメール、篠山紀信、土門拳、荒木経惟、岡本太郎。

一度は名前を聞いたことがある、または作品を見たことがある方々だと思いますが、作品を見て感銘を受けたことがない人の方が多いのではないでしょうか。
昨今では若者の目も肥えて、いい作品が世の中に溢れています。バズった作品の方が良いとまで思えるのではないでしょうか。

それでも歴史に名を残すということは、良いはずなんです。凄いはずなんです。なのに何故それがわからないんだ!!!と思いましたが、これは単に私がそのフェーズに至っていないだけなのか、そもそもわかるものではないのか。

ここで、私がずっと憧れている写真家をご紹介します。

上田義彦

この方の写真はですね、胸の真ん中に「ずん」と乗ってくるんです。決して派手ではないですが、存在感があるのです。写真に密度というか質量を感じる。引力のような力が働いていると思います。静でも動でもなく、だと私はカテゴライズしています。

林響太郎

DRAWING AND MANUALの監督でして、色の魔術師です。サムネイルを見ただけで彼の作品だとわかるくらいには特徴的なルックをしています。
この方の作品は不思議なんですけど、薄いのに鮮やかなのですそして絵作りが抜群で、どこで停止しても絵になる映像を作られます。

Opricso

ウクライナのフォトグラファーで、彼の撮るポートレートは絵本の世界のような雰囲気があります。日本人にはない色彩感覚と、造形が生み出す世界観が独特な世界観を生み出しています。彼の写真は暗いのに彩りがあります。

アンセルアダムス

風景写真といえば”彼”と名高い写真家ですね。作品はラージフォーマットのフィルムばかりで、あんなに重いものをあちこち持ち出していたとなると、相当の変態ですね。しかしそれは写真にも写真にも表れています。モノクロで写す彼の岩壁は、ディティールが鋭く、まさにです。

彼らの写真のように、木村伊兵衛氏の写真や前述した作家たちの作品に対しても、感想が持てるようになりたいですね。

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