『相手を”うっ”とさせそうな言いにくいこと』を伝える技術(ケース別で解説)
29歳でスタートアップ企業の事業部長になった時、私もこの問題に直面しました。
目の前にいるのは、自分よりも経験豊かな上司や部下、同僚たち。しかも、年齢はさまざまで、時には年上の人や経験豊富なキャリアを積んでいる人に対して、フィードバックをしないといけないときもあるでしょう。
私自信、正直なフィードバックを伝えるべき瞬間に、言葉が喉に詰まることが日常茶飯事で、正直逃げてしまったこともありました。
ただ、組織を運営する立場にとって、人にとって伝えるべきことを伝えるのは必須項目であり、この伝え方次第で組織がうまくいくか、行かないかを左右すると言っても過言ではありません。
学校に「コミュニケーション」みたいな科目があったらいいのですが、残念ながら学校では教えてくれませんでした。
この記事では、私自身の経験をもとに、人に対して言いにくいことをフィードバックする方法や考え方をお伝えしていきます。
何か1つでも参考になったら嬉しいです。
いうべきことを言えない本当の理由
なぜ、伝えるべきことを伝えるべきなのに、伝えられないのでしょうか。
私が考えるに、以下の理由に収束されると考えています。
・嫌われたらどうしようという恐怖心
・過去に失敗した経験(部活動などでの失敗)
・恐れ多い気持ち(年齢やキャリアが上の人に対しての遠慮)
一つずつ説明します。
嫌われたらどうしよう
私はこのパターンでした。人に対してフィードバックをすることで、フィードバックされた人から「なんでこんなことを言われないといけないのか?」や「この人はなんか嫌なこと言ってくるから嫌いだ」と思われるのではないかと考えてしまうケースです。
「自分が嫌だと思うことは人にやらないようにしよう」と言うのは小学生のときの教えだと思いますが、フィードバックは自分にとって有難いものでありつつ、されている時はちょっと「うっ」となるので嫌なもの判定されがちだと考えています。
人に嫌われることが嬉しい人は多くないと思います。だから、できれば穏便に過ごしたい。と言うのはわからなくもないです。
過去に失敗した経験
部活動などで何か失敗経験があり、人に伝えることでハレーションをうんでしまう、、と考えてしまうケースです。
一種のトラウマ的なことは乗り越えるのは難しいと思います。『自分はそう言うタイプの人間だ』と思うことで一定思考が停止してしまう部分もあるはずで、そこまで向き合うか?は課題になりそうです。
恐れ多い気持ち(遠慮)
これも多いですよね。私も身に覚えがあります。
どこか年長者だったり、キャリアが上の人に対して遠慮してしまう気持ちというのはあると思います。
また、「そういう考え方もあるのかもしれない」や「自分には見えていない視点があるのではないか」と自分を納得させる方向性の思考も出てくると思います。
本来伝えないとわからないのですが、自分の頭でぐるぐる考えている間に「まぁ、いっか」となりがちなのも、遠慮の思考からくる結果だと考えています。
総じて、チームに期待を伝えたり、仕事のクオリティ向上を求める指摘は非常に難しいことが多いです。この難しさの背景には、自信の不足、経験の浅さ、適切なコミュニケーション方法に関する知識の欠如が起因してくると考えています。
次ではケース別にどう対処したら良さそうか?を自分の体験談をもとに話していきます。
いうべきことを言えない時の対処方法
まず、そもそもの話ですが、『立ち向かう』か『諦める』かを決めましょう。
ここには中間の選択肢はなく、どちらかしか選べません。
さて、どちらにしますかね。
もし諦めるのであれば、組織で無難な指示を聞くだけの仕事に勤め続ける未来を受け入れて逃げ切るしかないのでその戦略を立てるのが良いですが、、、
多分この記事を読んでくれる人は立ち向かいたい人だと思います。なので、ここからは立ち向かう方向性で書いていきます。
それでは、立ち向かう方向けの全体像を話すと、『自分自身の役割を定義して仮面を被ること』と『コミュニケーションのスキルアップ』の両方が必要だと考えています。
まず、仮面の方から話します。
仮面をかぶる
リーダーの仮面という表現もありますが、ここでは自分の役割になりきるという意味で書きました。
要は、『フィードバックする自分の人格と、普段の人格を切り分ける』ということです。
何か辛いことがあったとしても、新しく作った自分の人格が代わりに傷を受けてくれるし、やりたくないことがあったとしても自分の代わりの人格がやってくれるように自分を思わせられたらとてもラクです。
精神論かよ!というツッコミが聞こえてきそうですが、言ってしまえばそうです。笑
ただ、ないよりは圧倒的にラクなので、やってみてください。
スキルアップ
コミュニケーションにおいて『伝えること』も大事ですが、それ以上に『伝わること』も大事です。伝えにくいことを伝える際に、この『伝わるように伝えること』を忘れてしまっているケースも散見されるように思います。
スキルアップについては、以下の4点が打ち手になります。
1.相手のことを知る
2.伝わる伝え方をしる
3.伝えてみる
4.改善する
相手によりけりなのでこれ!と言う成功パターンはないですが、私の経験したことはこれからご紹介しますね。
いうべきことを言う時の具体策
パターン別に、いうべきことを伝える際の作戦を自分の経験をもとに紹介してみます。100%当てはまることはないですが、参考になったら嬉しいです。
ケース1:嫌われたらどうしよう
嫌われたらどうしようと思っている人は、自分がやったことに対して相手からの評価が気になっているはずです。
その場合は『仮面』を被りましょう。
周りの人からの評価は全てその仮面が受けてくれます。自分とは関係ない事象として捉えられます。
と言っても最初は難しいと思うので、ちょっとずつ自分を洗脳してみてください笑
これは経験談ですが、『意外と言ってみると大したことない』というのが大体のパターンだと思っています。
これを体感するためには最初の一歩が大事なので、まずは仮面をかぶってやってみてください。
おそらく、嫌われたらどうしようと周囲を気にできるあなただったら、伝え方のスキルは大丈夫だと思うので、仮面を重視してやってみてください。
ケース2:過去に失敗した経験
過去に失敗したことがあるからなかなかうまく動けない、、そんな人はスキルを上げましょう。
最初に言いましたが、『人にいいにくいことを伝える方法』を教えてくれる場所はなく、なんとなく生きている中で運がいい人が身につけることができたスキルだと考えています。
つまり、『学べは誰でもできるようになる』です。
私自身過去に失敗した経験はないのですが、学習自体はしました。特に「伝わる方法を考える」というのは結構真剣にやりまして。
例えば人間のコミュニケーションは「感情的か論理的」「内向的か外交的」で4事象に分けることができます。
この4パターンの人たちには、それぞれに好ましいコミュニケーションスタイルがあり、言葉かけがあります。
これを学んで実践してみるだけで、『伝わり方が変わる』ので、変化があるかもしれません。
ケース3:恐れ多い気持ち(遠慮)
このケースは『仮面』も『スキル』も両方が効果的だと感じています。
自分の役割を定義して仮面を被ることで、年上の人だったとしても『自分の役割を全うするだけです』という考え方になれるし、スキルを学ぶことでより良い伝え方をすることができます。
ケース1とケース2の複合わざとしてやってみてください。
まとめ
マネージャーとして自信を持って意見を伝えることは、チームを成功に導くために必要不可欠です。私の経験が、皆さんが伝えにくいことを伝える際の参考になれば幸いです。
こんな私ですが、先日飲み屋でご飯だけ食べて帰ろうとしたのですが、強めのおばさんに『先に飲みもの聞くよ!何飲む!』と言われて、「あ、、、ビールで、、、」と言ってしまうくらいにはまだまだな人間なので、一緒に成長していきましょう・・笑
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