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不妊治療を始めたきっかけ。

ついに自分の母親から、「妊活」をしているのか、と言われた。もちろん心配してくれているからだろう。

旦那には姉夫婦がいるが、男性側が子どもはいらないと言っているらしい。
そうすると長男である旦那が、義父母には孫へのつなぎだと、母も知っている。向こうの親御さんを想っての言葉だと思う。

義父母には非常によくしてもらっている。
私たち夫婦は、大学1年生から付き合っており、交際7年を経て結婚。
もちろん義母は学生のときからよくしてもらっているし、気さくで明るく、おしゃべり好きな、”おばちゃん”がよく似合う女性だ。
義父は、結婚してから交流が深い。義母も旦那も、お酒を飲めないので、私が飲みたいときに相手をしてもらっている。週末お酒を持って一緒に御飯を食べる仲だ。
家族4人でゴルフへ行くこともある。非常によくしてもらっている。


お互いの家庭環境は、いわゆる「ふつう」だが、非常にありがたい親たちだ。良い家庭に生まれ、育ったと本当に心から思う。
「ふつう」がいかに難しいか。社会人になって思う。
そもそも「ふつう」に定義はなく、だからこそ難しい。

裕福ではないが、食べるものに困るほど貧しいわけでもない。大学は自分の費用でいったが、学ぶことに困ってもいない。帰る家はあるし、親族内で誰か介護や看病が必要なこともなく、不慮の事故で亡くなったりもしていない。
これを恵まれていると思うか、ふつうかと思うかは個人によると思う。私は「ふつう」の有り難さを知れている。


話しがそれたが、

良くしてもらっている義父母だからこそ、「子どもはまだなの?」と聞かれることもない。きっと、孫の顔が見たい、孫が欲しいと内心は思うところもあるだろうと、それくらいは感じる。


2年前くらいに義母に、「はやく孫がほしいですか」と聞いた。
義母は「出来なくて、不妊治療がしんどいと友人も言っていたし、大変だと思うから、そこまでは思ってないかな~」と答えてくれた。
そのころは、妊娠を意識し始め、自分は子どもができにくいと何となく感じていた時だったから、口からふと出た言葉だった。
この時期に聞けて良かったと思う。今聞いたら泣きそうなくらい素晴らしい回答だ。


義母が直接言えないからこそ、母は私に言ったのだろう。


また、その言葉を聞いた当日に、親友から、わざわざ電話がかかってきた。
私のインスタのストーリーを見て、実家に帰っていることを知ったのだろう。幼少期から、お互いの家に出入りしていた間柄だ。

なんの電話かと思ったら、妊娠の報告と来月出産とのことだった。
なぜこのタイミングなのか。


ちょっとパニックになった。なぜ今?なぜ電話?しかも来月?

一瞬でいろんな言葉がでてきそうになったが、「おめでとう、よかったね」と言い、母に電話を代わった。
きっと、家族間で良くしていたから、コロナ禍でなかなか会えないからこそ、せめてもの電話で、しかも私が実家に帰っていると知ったから、かけてきたんだろう。

自分も大人なので、相手の意図や考えは、分かっているつもりだ。
でも、なぜ今だったのか。
タイミングというのは恐ろしい。


母からの言葉と、親友の報告のダブルパンチをくらったその日をきっかけに、不妊治療専門へ通うことを決めた。


人の報告ばかり聞いていたくない。

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