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オンライン時代のファシリテーションスキル


オンラインでの会議も日常化し、それに伴って、新しいスキルセットもこれからどんどん増えてくると感じています。個人的に、複数名、厳密には自分を含め5名以上のオンライン会議になった瞬間に、会議のハードルがぐっと高くなると感じています。

・全員の顔が見渡しづらくなる(目線が分かりづらい)
・2~3人の話がメインで残りが議論に参加しなくなる
・複数名なのに1人の主張が長くなりがちになる
・意見が散乱して論点がズレやすくなる

などの事象が生じ、結果として、会議の時間が大幅に延長されたり、本来決めたかった議題(アジェンダ)が、消化できずに終わることが多いからです。

そんな複数名のオンライン会議で、これから重要になってくるスキルの1つが、「ファシリテーション」の能力だと考えています。

そもそもファシリテーションとは何なのか?

ファシリテーション(facilitation)とは、人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすること。集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習等、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。その役割を担う人がファシリテーター(facilitator)であり、会議で言えば進行役にあたります。※日本ファシリテーション協会HPより

つまりは、常に客観的視点を持ちつつ、時間内に決められたアジェンダを、舵取りしながら参加者全員が納得する形で決め切ることを促す存在、とでも言い換えられるでしょうか?

そんな疑問を持って、3冊ほど書籍を購入してみましたが、そのうちの1冊がとても分かりやすかったので、今日は紹介したいと思います。

そもそも”ファシリテーション”という言葉を聞くと、「会議を仕切る人=リーダーシップが大切」のように感じられる方も多いと思います。紛れもなく、僕自身がそう考えていました。

本書によると、ファシリテーションとは”リーダーシップを具現化するもの”であり、「伝え、説得し、動かす」ことではなく、「引き出し、決めさせ、自ら動くことを助ける」のが、ファシリテーションの本質、と解説してありました。つまりは、”メンバーの腹落ち”をつくるための、コミュニケーションの営みのこと、とも記載してありました。

ビジネスにおける議論の最終目的は、「行動の決定」であり、そのためには議論の”出発点”と”到達点”を明確にすること。

■どこに賛成・反対なのか?(賛否の対象)
■どういった理由で賛成・反対なのか?(賛否の理由)
■なぜ参加者がそのように考えてるに至ったのか?(賛否の背景)


つまりは、ファシリテーターは演劇の演出家、もしくはプロデューサーである、と。

また議論の中で重要なのが、「論点」の洗い出しで、その把握ステップとして、広げる(洗い出す)→絞り込む(重みづけ)→深める、が大切とのことでした。

これからの時代は、「決める会議」よりも、「参加者が納得する」ことに変えた会議=合意形成型の会議、が主流になってくるんだろうな、と、個人的に感じています。ファシリテーターは、意見を「整理する人」ではなく、「整理させる人」という視点でしょうか。

なかなかできていないことが多いですが、1つ1つの会議で意識していきたいと感じています。

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