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雀のエサやりと缶コーヒーのブラック。

キャッチフレーズを何案か考え。これがイケそう!提案しよう!と思ったものの。なかなかボディコピーの1行目が書けず。じゃあ、と、いつものように、気分転換の散歩へ。家を出て数分で、その光景に遭遇しました。

 もたれかかるように…おばあちゃんが…。

一方通行の道路の歩道を進んでいくと、ガードレールにもたれかかるように立っているおばあちゃんがいたんです。なんせ、この暑さですから。もしかして熱中症?しんどいのかな?と思い、「大丈夫ですか?」と声をかけて近づくと…何やらガードレールの上に置いている様子。それはご飯粒でした。「あ、雀にエサをあげてるの!」と満面の笑み。「んん?」と思って見ていたら。確かにやってきました、雀が。チュンチュンうれしそうにご飯粒を咥え、パッと木のほうに飛んでいき、また置いてくれるのを待ってる感じ。

しんどい…とかじゃなかったんだ。じゃあ、良かった!と、ほっとして。その場を離れようとした瞬間…「あっ、鳩には、あげてないですから!」と、おばあちゃん。いや、まぁ、確かに。鳩へのエサやりは、禁止されていますよ、えぇ。でもね、何か注意しようなんて、これっぽちも思っておらず。ただ、なんの返事もせず立ち去るのも、なんなので。「そうですか。暑いですから、ときどき水分補給してくださいよ!」と言葉をかけ。散歩を続けるべくガードレール沿いを進み、横断歩道を渡ろうと、信号待ちをしてると…。

「あ、にいちゃん!これ~っ!!」

…と、大声で追いかけてくる、あの、おばあちゃん。信号は青に変わったけれど、さすがに渡るわけにもいかず。なんやろか!?と待っていると…。

いち、にい、サンガリア…でした(笑)

「はい、これ!缶コーヒー。ブラックやけど、いい?」と、これまた満面の笑み、の、おばあちゃん。「あ、私の分は、ちゃんとあるから、どうぞ!」ですって。缶コーヒーは嫌いじゃないけどブラックは苦手な私。とは言え、もらわないのも、なんだし。帰ってミルクとシロップを足せばいいだけだ。「ありがとう!遠慮なくいただきます!!」と手にしたところで、信号が再び青に。私は横断歩道を渡り。おばあちゃんは渡らず左折。

しかし、わざわざ小走りで追いかけてきてまで、缶コーヒーのブラックをくれたのは、なんでだろう? 声かけてくれてありがとう。心配してくれてありがとう。ってことなのか。はたまた、エサやりのこと、誰にも言わんといてな!っていう口止め料なのか。いや、口止め飲料…ってところ…かな。


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