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グローバルで見る コロナの津波に乗るブランド、沈むブランド

おはようございます。ドドルあおけんです。

さて、グローバル・未来の金曜日。今日は、パンデミック化で激動する世界経済の中でこの環境変化の波に乗るもの(極一部かもですが)、飲み込まれるもの、というのをビジュアルで表現しているチャートがあったのでこれをご紹介してみようと思います。

KANTAR

まず、世界中のデータを集めて分析し、インサイト(結局どういうことなの、みたいなことでしょうか)を導き出し、それをもとに企業コンサルなどをしているイギリスの会社です。

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なかなかアートレベルが高いサイトです。まあこのサイトのデザインはどうでもいいのですが、この会社が直近のデータを収集してリテールブランドの中で勢いよく成長するブランドと勢いよく失速しているブランドをそれぞれピックアップしてくれています。

KANTARはグローバルに情報収集をしていて、その情報ソースは以下のようになっています。

・370万人の消費者
・16.5万のブランド
・50マーケット(国?)

急激に成長しているリテールブランドベスト10

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伸び率だけで見ると規模感がわからないので、いったん規模順に並べてみます。

・アマゾン:4159億ドル(+32%) ※アメリカ
・アリババグループ:1525億ドル(+16%)※中国
・ウォルマート:458億ドル(+24%)※アメリカ
・コストコ:287億ドル(+35%)※アメリカ
・JD.COM:255億ドル(+24%)※中国
・ターゲット:106億ドル(+27%)※アメリカ
・Lululemon:97億ドル(+40%)※カナダ
・Sam's club:68億ドル(+19%)※アメリカ
・Flipkart:47億ドル(+14%)※インド
・TANISHQ:28億ドル(+15%)※インド

アマゾンがひとりで45兆円規模とかになっていてもうエンパイア、国ですね。IT業界のヒョードル。他が束になってもかないません。

米中経済戦争、この1枚でもよく分かりますね。日本勢は入るスキがなさそうです。(ユニクロがワーストのほうで入っちゃってますけど)

それぞれコメントがついているところがあるので気になるものをピックアップしてみます。

アマゾン:パンデミック下でみんな隔離され家でアマゾンプライム観たり、ウェブ全体の利用頻度があがることでAWSのクラウドサービスの需要が高まったり、ぜんぶツボに入ってますね。おそルヴェし。

アリババ:中国最大のECプラットフォームの彼らは、280億ドル投資して、クラウドオペレーションのDXを進めているとか。

ターゲット:PBブランドの充実、ECで購入して同日店舗で受け取れるクリックアンドコレクト(ぬぬ!)、実店舗網の拡大が成長に寄与。
なんかアメリカにいた時ちょこちょこ買いにいきましたけど、そんな面白いところじゃないんだけどなー、なんでだろう。でも、D2Cブランドを積極的に導入しているって聞いたし、そういう新しいことチャレンジする人たちなんですかね、たぶん。

ルルレモン(?):カナダのスポーツアパレルブランドですと。聞いたことなかったです。日本のサイトもありました。オンラインショップのUX改善にめちゃくちゃ投資してるようです。世界的なコミュニティイベントがあったり、セルフトレーングみたいのにも注力しているみたいで、D2Cで紹介したPelotonと同じ匂いを感じます。ロックダウンでサイズアップしていく僕をなんとかしてくれ、という切実な需要をうまく拾っているんですね。

Iululemon_athletica___ルルレモン日本公式サイト

急激に失速しているリテールブランドワースト10

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こちらも規模順に並び替えてみましょう。

・サブウェイ:138億ドル(ー20%)※アメリカ
・ユニクロ:82億ドル(ー16%)※日本
・ウォルグリーン:68億ドル(ー26%)※アメリカ
・Tim Hortons:54億ドル(ー20%)※カナダ
・H&M:47億ドル(ー27%)※スウェーデン
・バーバリー:38億ドル(ー18%)※イギリス
・M&S:25億ドル(ー18%)※イギリス
・アンダーアーマー:26億ドル(ー34%)※アメリカ
・ノースフェイス:24億ドル(ー14%)※アメリカ
・ダンキン(ドーナッツ):24億ドル(ー15%)※アメリカ

ウォルグリーンとか、H&Mが4分の3くらいにブランド価値減っちゃってます。大丈夫かな。ユニクロもー16%ですが規模が大きいのでこれも大変そうです。ドドルのパートナーのイギリス・マークス&スペンサーも18%落としてます。

コロナが長期化するとこの価値の下落が雇用にもインパクトを与えてきそうで心配です。

こちらもコメントがついているところを見てみます。

・ユニクロ:世界展開している中、このコロナで全体的に来店が鈍っているようです。柳井さんがんばってください!

・サブウェイ:世界最大の店舗数で営業しているようで、調べると4.4万店あるそうです。44,000店。昨日のラッキンの10倍くらいですね。わお。
僕の知人も朝食にサブウェイ食べてました。ああいう、オフィスに行く時にヘルシーな朝食とコーヒーで!の価値提案とすると、オフィスいくな!って言われたら、それはそうなりますよね。コロナ後も在宅ワークの普及は止まらないと思うので一気に戦略の軌道修正が必要そうです。

・アンダーアーマー:これは、ナイキとかアディダスにうまいこと勝てない、っていうことで、最近ファウンダーのCEOが辞任してるようです。
先日、お散歩用のサンバイザーがすごく安かったのでアンダーアーマーのを買ったのですがドオリで。。コロナというよりも、そもそものブランディングの話みたいですね。

学び・気づき

・もらい事故的なコロナの襲撃で、酷な状況ではあるが、でもやっぱり従来型のビジネスをやって、DXを進めていなかったところはそれなりに軌道修正に時間がかかると思うし、今回のコロナがDXの準備をきちんとしていたか、していなかったかのリトマス試験紙かな。

・TARGETが当日受取のクリック&コレクト推進で価値を伸ばしているところを見ると、小売の世界もオムニ化を中心としたDXの対応が遅れると企業価値・市場価値が落ちてしまうというのが可視化されていると思うので、オムニ化については今後経営層の危機意識が高まり、急激に進んでいくように思います。


ということで、今日はコロナ襲撃ではじまるグローバル小売ブランドの栄枯盛衰の模様をお届けしました。

日報

・Justinからの宿題の調べ物&資料化→シェア
・サイン済契約書、スキャン→UK送信
・全社共有フォルダ内を探索
・経費精算のシステム(Staple)にログイン、精算のやり方を学ぶ
・MikeとサシZoomMTG(8:30PM)
・Doddle設立6周年を祝うZoom会参加(9PM)

明日は、ライフハック・教養の土曜日。ネタは神道を外人に説明する、をテーマにしてみようかなと思っています。

マーケティングの月曜日
経営戦略・事業開発の火曜日
EC・ロジスティクスの水曜日
DXの木曜日
グローバル・未来の金曜日
ライフハック・教養の土曜日
エンタメの日曜日

それでは、今日もよい一日を。

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