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米/英/中 ECマーケット比較とオーストラリアのコロナインパクト

おはようございます。ドドルあおけんです。

今日はEC・ロジスティクスの水曜日。
今日は、上司がいるオーストラリアチームからシェアしてもらった資料をもとにアメリカ、イギリス、中国のEC市場についてざっくり俯瞰できるデータを見ていきながら、最後は直近のコロナがオーストラリア市場でオンライン販売にどんな影響を与えているかを見ていきたいと思います。

この資料は日本では日本郵政にあたるオーストラリアポストという会社が発行している資料の一部を抜粋したものとなります。なお、ドドルはこの会社とパートナー契約を結んでオーストラリア国内のクリック&コレクト事業を進めています。

それでは、アメリカ、イギリス、中国、それぞれの市場を見ていきます。

アメリカ市場

2020-ecommerce-industry-report(74___81ページ)

<アメリカ市場>
・人口:3.2億人
・eコマース市場規模:4110億USドル
・全小売市場に対するeコマース率:14%
・越境eコーマス率:2%
<海外製品を買う理由>
・低価格 47%
・品揃え 33%
・海外のモノが安い 16%
<購買傾向>
・最も売れるカテゴリ:服とくつ 33%
・関税:15%
・価格帯:49%の購買が$25未満
・人気のマーケット:アマゾン(44%)、イーベイ(17%)、ウィッシュ(12%)
・返品率:12%

eコマース市場45兆円くらいでしょうか。かなり大きいです。EC率が14%と中国ほど大きくないので、今後も市場は成長しそうです。
しかし、返品率12%は高い。

イギリス市場

2020-ecommerce-industry-report(76___81ページ)

<イギリス市場>
・人口:0.6億人
・eコマース市場規模:803億USドル
・全小売市場に対するeコマース率:17%
・越境eコーマス率:5%
<海外製品を買う理由>
・低価格 47%
・品揃え 38%
・配送費が安い  17%
<購買傾向>
・最も売れるカテゴリ:服とくつ 26%
・関税:15%
・価格帯:54%の購買が20ユーロ未満
・人気のマーケット:アマゾン(36%)、イーベイ(35%)
・返品率:7%

人口が日本の半分くらいですね。それでも影響力を保ち続けているのはさすが。eコマース率17%もかなり高いですね。マーケットはアマゾンとイーベイが拮抗しているもようです。返品率7%は他の2つより比較的低めです。

中国市場

2020-ecommerce-industry-report(77___81ページ)

<中国市場>
・人口:13.9億人
・eコマース市場規模:5450億USドル
・全小売市場に対するeコマース率:24%
・越境eコーマス率:10%
<海外製品を買う理由>
・海外製品に対する信頼 46%
・国内で手に入らないものが手に入る 43%
・海外製品のほうが安い  42%
<購買傾向>
・最も売れるカテゴリ:ヘルス&ビューティ 49%
・関税:52%
・価格帯:23%の購買が26USドル未満
・人気のマーケット:アマゾン(41%)、JD.com(25%)、Alibaba(24%)
・返品率:11%

もうすぐ14億人ってどんだけ人いるんですかね。これだけいて、eコマース率24%で5450億ドル(アメリカよりは大きいけど)なので、ひとりあたりの購買単価は低めということです。アマゾンが外資で一位なのはびっくり(本当?)。習近平さん、そこはOKなんでしょうか。返品率11%はアメリカと同じような水準でかなり高めです。

コロナの影響

色々トピックがある長い資料なのですが、最後にひとつだけ、コロナの影響のところを抜き出してみます。
オーストラリアでことし2月から5月上旬にかけてのカテゴリごとのECの対前年の売上伸長率をグラフにしたのがこちら。起こってることは基本日本と変わらないので、日本も同じような傾向になっていたのではないかと思います。

2020-ecommerce-industry-report(9___81ページ)

急激に増えているのが赤い線の食品・お酒。やはり外に買いに出るより通販でという動きと想像できます。4月中旬には200%に迫る勢いです。去年の3倍近くということですよね。

その他のカテゴリも軒並み100%くらいまでは上昇していて、去年の倍くらいにはなっているようです。倍ってすごいことです。

続いて時間帯別、デバイス別です。

2020-ecommerce-industry-report(12___81ページ)

去年と比べて劇的な変化というのはそこまではないですが、時間帯でいうとECの利用が帰宅後の7-10PMが32%で全体の1/3くらいだったものが、コロナで家にいる時間が増えて、他の時間帯に少しずつスライドし、コロナ下では7-10PM帯が25%と1/4程度に減っています。

デバイスについてもそこまで変化はありませんが、外にいる時間が減ったせいでスマートフォンで購買する件数が全体の25%と3ポイントほど落ちていて、その分ノートパソコンにシフトしている印象です。

気づき・学び

・eコマース比率で中国が先を行く。全購買の1/4がオンラインという世界
 −中国 24% > イギリス 17% > アメリカ 14%
 −日本は6-8%程度と記憶しているので中国並みまでいくとするとあと3倍程度の伸びしろがあるかもしれない

・返品率についてはアメリカが一番
 −アメリカ 12% > 中国 11% > イギリス 7% 
 - 日本はほとんど返品率がゼロに近いということは聞くけど実際はどうなんでしょうか。返品にかかる手間が面倒すぎるので少ないだけのような気がするので、もう少し楽になればアメリカ・中国みたいに10%は超えないと思うけど、イギリス程度までは増えていくはず

・中国でアマゾン(シェア1位?)が意外と受け入れられているのがびっくり。

・不安の反動で備蓄も含め3-4月ECでの購買が急激に増えていると思うけど、それでもこのコロナがEC化を一気に加速させるきっかけになっているのは間違いなさそう

ということで本日のお話は以上です。

日報

備忘録として。

・PのUSの方とテレカン(8am)
・オーストラリアチーム定例(10am)
・チームBと会社概要たたき会議(2pm)
・PのPMO会議(5pm)
・UK Pインターナル定例(6:30pm)

(独り言)色々混み合ってきたけど依頼をいただくのはいいこと。そろそろ全体を整理しないと制御が難しくなるぞ。

明日は、DXの木曜日。アマゾンがリアルの書店をやっているという情報がありどんなものか見てみたいと思います。

マーケティングの月曜日
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エンタメの日曜日

それでは今日もよい一日を。









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