見出し画像

オーケストラで今までやってきた曲、アーカイブしてみた【2020~2024版】

先日家の大掃除をしていたら、過去につけていたノートにオーケストラの本番に乗った後の重めの反省文とコメントが出てきた。あの頃はあんなに必死にこの曲と向き合ってたんだなあと思うと、懐かしさはありつつ、それよりも当時の心情がありありと再現されてきて、なんだかとてもじっとりとした嫌〜な感じがした。ただし、この苦労あっての今であって、忘れてはいけない努力の証。ということで、このノートがどこかに行ってしまう前に、アーカイブしておこうと思った。

今日はそんな、私がアマオケで経験してきた曲のアーカイブ。
※本日の投稿は本紹介ございません。


マイ楽器との出会い

今のマイ楽器とは、2017年11月4日に渋谷の弦楽器屋さんで出会った。当時レッスンをお願いしていた先生が通っている楽器屋さんを紹介していただき、初めてのマイ楽器を思い切って購入。ただし、社会人1年か2年目の新卒同然の給与ではいきなり買うのは大変だったので、親に頭を下げて借金させてもらって購入した思い入れのある楽器。

ニスがだいぶ厚めに塗ってあり、そのせいか左の胴体部分は使用感のある擦れがいい塩梅の、ビンテージ風味の効いた楽器。名前をつけて可愛がっているのだが、最近では実家に楽器を連れて変えると「チェロ」ではなく楽器の名前で〇〇連れてくる?と親から連絡がくるようになったのは嬉しい。ある意味自分の子供みたいなものなので、できるだけ安全に守りながら運搬をするため、電車の角の方もできれば譲って欲しいと心の中で思ってしまう。

マイチェロ。弾けば弾くほど馴染んでくる、の意味が最近ようやくわかり始めた。

初めてのオーケストラ

マイ楽器を手に入れて2年と少し。会社の先輩に、同じグループ会社にアマチュアだけどめちゃくちゃ上手いコントラバス奏者がいるという話を教えていただき、繋げていただいたことをきっかけに、初めて企画オケに乗る経験をした。後で聞いたのだが医オケに乗っていた方の企画オケだったようで、もちろんとんでもなく上手な方ばかり。そして曲目が「交響曲第2番(シューマン)」と「交響曲第番(ドヴォルザーク)」というまさかのダブルシンフォニー。初めてのオケにしてはあまりに重すぎるプログラムであるということがようやくわかるようになった。先輩もよく誘ってくれたものだ。

もちろんオーケストラ用語や慣習みたいなのもわからない。当時チェロトップだった方がコントラバスのその先輩と仲良しだったようで良くしてくれたが、その他のメンバーはなかなか絡みづらいし、わざわざ初オケの人に丁寧にオケとは何か教えるような文化もなければ義理もない。ややいずらい雰囲気を察しながらも、他のメンバーの皆様と比べて弾けない、わからない分練習だけは確実にして、全合奏参加しようという地味な努力を続けた。

そして2020年1月の寒い日に本番を迎え、夢だったオーケストラデビューをすることができた。チェロトップの先輩はその地味な努力を見てか、初オケにして2プル裏という非常に弾きやすい場所を割り当ててくださり、忙しいながらも非常に良くしていただいた。この時色々していただいたありがたみを忘れず、私もこの方のように寛容で包容力のあるトップになりたいと思う。

本番前のゲネの写真。すごく良い体験をさせてもらった。

初めてのパートトップ

初オケから2年半、その後無事に都内のアマオケに正式入団をし、弾けないながらも徐々にオーケストラとはなんぞやというものを勉強する。表と裏の役割の違いだったり、コンチェルトと交響曲の弾きわけ方。どんな曲が弾いていて楽しくて、どんな曲が聴く方が楽しいか、とか。誰に教えてもらったわけではない。実際にオーケストラの中に入って、練習して、感じ取って。それが一番結局上達も理解も早いのだ。練習に行くたびに、感覚をマックスにして、どの楽器がどうメロディーを繋げていくのか、来て欲しいタイミングであの楽器が来ているかを全力で聴く。そうしているうちに、ついに初めてチェロトップでメイン曲をやってみないかという打診をいただくことになった。

2022年8月の定期演奏会。今も忘れない初めてオケに乗った曲で、再び初めてを経験することになった。ドヴォルザーク交響曲第7番。初オケで弾いた時は正直全部弾き切れたとはとてもじゃないけど言えない。でもとっても思い出深く、オケを始めるきっかけになった曲。そしてチェロが美味しめの主旋律だったり、重要な曲の終わりを担う曲。

そんな強い強い思いを持って初トップに挑戦。
結論多分自分の満足いくようには全然いかなかった。普段の練習の時には考えられないくらい緊張をしてしまったのだ。緊張をすると自分の思うように筋肉が使えない。弓が動かない。あれだけ練習したのに、うまく音に反映されない。そんな本番だった。

本番後、二度と見返したくなくて初トップという思い出の演奏会だがDVDも購入しなかった。実はこの演奏会が終わった後本当に悔しくて、絶対にもうこんなことはしないという強い意志で反省をノートに綴っていた。それをようやく今見返して、ノートに書くくらいの心のゆとりができてきたのは、時間の経過と自分の技術が追いついてきたことと、何よりも緊張への向き合い方がわかってきたからだろう。

本番前ギリギリまで楽屋で確認していた。

過去の演奏曲リスト (2024.10更新版)

まあそんなこんなで、ぬるぬるとオケを続けて4年半くらいが経った。この4年半で、演奏経験2回目の曲はトップとしてパートを背負う経験も覚悟もできてきたし、新曲でもどうすれば早く自分の身体に染み込ませられるのかわかってきた。それは、上記に記載したような初めてのオケや初めてのトップで身体全身で体験した悔しさや痛みみたいなものが原動力になっている。そこから出来るだけ色々な曲に挑戦したり、企画オケに乗ったりして経験を積んだからこそ身についてきた度胸と根性の賜物だと思う。そんな血と汗と涙の混じる4年半のオケ活動の足跡として、演奏した曲をアーカイブしておく。
※マークは2回以上演奏経験あり

<序曲>
ヘンゼルとグレーテル (フンパーディンク)
ルスランとリュドミラ (グリンカ)
トレパック (チャイコフスキー)
カレリア組曲 (シベリウス)
ロミオとジュリエット (チャイコフスキー)

<協奏曲>
ピアノ協奏曲2番 (ラフマニノフ)
ピアノ協奏曲Op.54 (シューマン)
チェロ協奏曲 (ドヴォルザーク)※
ヴァイオリン協奏曲 (ブルッフ)
ヴァイオリン協奏曲 (チャイコフスキー)
オーボエ協奏曲 (シュトラウス)

<交響曲>
交響曲第7※, 8番(ドヴォルザーク)
交響曲第2番(シューマン)
交響曲第1, 2, 5, 7番(ヴェートーベン)
交響曲第5※, 6番(チャイコフスキー)
交響曲第2番(ラフマニノフ)
交響曲第1, 2, 3番(ブラームス)
交響曲第2※, 7番(シベリウス)

<室内楽・弦楽四重奏>
歌劇ファウスト (グノー)
弦楽セレナーデ 1楽章(ドヴォルザーク)※
弦楽四重奏第77番 2楽章「皇帝」(ハイドン)
弦楽四重奏第13番 2楽章(シューベルト)
弦楽四重奏第2番 1楽章(ボロディン)
アヴェ・ヴェルム・コルプス (モーツァルト)
チェロのためのレイクエム (三枝成彰)
G線上のアリア (バッハ)
Hymnus (クレンゲル)
Plink, Plank, Plunk (Leroy Anderson)

<その他>
現代曲2曲


これからやりたい曲

これからのオケ活動としては、団員のオケではトップとしての責務を果たしていくのと同時に、やっぱりやってみたい曲に出会いたい。企画オケのようなスポットで、はたまた正団員のオケでできることなら弾いてみたい憧れ曲をアーカイブする。次また曲目アーカイブするときに、少しでも演奏した!と言えるような曲が増えるといいなと思う。

<協奏曲>
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op73「皇帝」(ベートーベン)
ピアノ協奏曲第1番,Op.23 (チャイコフスキー)
ピアノ協奏曲(プロコフィエフ)
チェロ協奏曲(エルガー)
チェロ協奏曲第1番,Op.33(サンサーンス)

<交響曲>
交響曲第9番(ヴェートーベン)
交響曲第9番(ドヴォルザーク)
交響曲第4番(ブラームス)
交響曲第3番「オルガン付き」(サンサーンス)
シェエラザード (リムスキー=コルサフ)


ということでだいぶ長くなったが以上が私のオーケストラ経験のアーカイブだ。初めてのオケの思い出を振り返ると、ここまで弾けるようになって本当に良かったと思うし、普段の生活の中でできない成長実感をこのオーケストラ活動の中でさせていただけていると思うと本当に感謝しかない。
今後も末長くオケとは付き合っていきたいので、日々地道な練習で精進していこうと思う。
(アマオケ経験者の皆さんもぜひよければ皆さんの初めてのオケ曲コメントで教えてください!)

#オーケストラ #アマオケ #チェロ #楽器

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?