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【day129〜142】 2週間で、こんなにいろいろありました 

24:小寒〜大寒 
72:雉始雊(きじはじめてなく)〜欵冬華(ふきのはなさく)〜水沢腹堅(さわみずこおりつめる)

矛盾の七十二候。春の訪れと喜ばせて落とす。
毎日いろんなことが決まっていく。これって、ほんの10日前には決まってなかったんだっけ? みたいなことがたくさんある。
そして、猫たちに関する大変なこともたくさんあった。
ヘッダーは手術後のスイちゃん、真剣に世界ネコ歩きを観るの図。

2024年1月15日(月)
前日夜に金沢から帰ってきて、この日はたまった洗濯や家事の日。
ペット可物件への入居にともない、猫たちのワクチン接種証明が必要なので、まずは近所の動物病院へスイちゃんを連れて行く。
内部・外部寄生虫がいないことも証明しないといけないらしいので、検便とノミ取りの滴下薬も投与する。
ここらへんの提出書類がいまいちはっきりしないのが不安だったが、ワクチン証明以外はおそらく口頭確認程度だろうとふんで、明細書だけでなんとかすることに。実際、それで大丈夫だった。

物件が決まったらそろそろ本気で引越しの段取りを組まなければと思い、思い腰をあげる。
ネットで調べると、遠距離の引越しの場合、200kmを超えると当日中の引越しは無理だという情報がたくさん出てくる。東京-金沢間は480km。下手をすると中一日かかるという情報まで出てくる。猫たちを不安な環境に置いておいて、人間だけ外に泊まるのはなんとか避けたい。

2月21日東京発-22日金沢着を想定してスケジュールを組むことにする。23日から連休なので、夫が少し金沢でゆっくりできる。
夫が「大手に頼んだほうがよいのでは」というので、大手数社に電話で問い合わせるが、「石川県は対応していない」「冬季に降雪地の移動は対応していない」「たぶん45万円前後かかります」など残念な返答ばかりが返ってくる。

大手A社は「荷物を見て見積もりを出さないと、スケジュールも算出できない」というので、夕方さっそく見に来てもらう。がんばって35万円にします、もし今決めてくれたら30万にします、と返される。
話をいろいろ聞いてみると、大手は私のような1.5人分くらいの引越しでも3〜4人のスタッフが来て、丁寧に養生をし、家具をきれいに拭き、補償は手厚く…など、自分にとってはコストがかかりすぎることがわかった。

また、スケジュール的にも、私たちが夜中に東京を発たないと、荷物より先に着けないような予定を組まれてしまうようだ。大手が遠方に引越し行う際は、いったん東京で荷物を預かったのち、近い方面へ行くほかのトラックといっしょに載せるなど、積み替えが発生するらしい。時間の融通もきかない。大手のほうが人やトラックがあるから融通がきくかと思いきや、まったく逆だった。
とりあえず、大手には頼まないと決める。

2024年1月16日(火)
パルシステムのお兄さんに、2月なかばでやめることを伝える。10年以上お世話になった。
この日はもともと家で家事の日。ちゃんとごはんを作る。

合間に、ミツモアで口コミのよかった小さな配送業者に、引越しの相談をする。
なんと、朝東京の部屋から荷物を搬出して、当日夕方に金沢に着くスケジュールでもOKといわれる。値段も13万円弱。ぜひお願いします!と決めてしまう。
みなさん、大手じゃなかったら500km近い距離でも当日中に引越しできることがありますよ…! どこにお金をかけているのかしっかり確認して引越し業者を選びましょうね。自分の検索力をほめてやりたい。

当日中に引越しできるなら、何もない東京の部屋or何もない新居で猫と私たちが不便ななか一泊する必要もなくなる。大変ありがたい。感謝。
これにより、2月22日(木)の一日だけで引越しができることに決まった。猫の日だ。

ミツモア、安すぎて怪しい業者もあるけれど、ひとまず一社に定めてチャットでやりとりするシステムなので、たくさんの業者からいっぺんに営業電話がかかってくるようなこともなく、けっこうよいと思った。

見積もりのために業者に送った画像「これが一番大きな家具です」

2024年1月17日(水)
久しぶりの出勤。引越し日が決まったことで、さっそく今の職場の最終日など、今後のスケジュールを決めたいと社長に相談する。
このミーティングをもって、金沢への引越し後は、リモートのアルバイト勤務ではなく、フリーランス契約で仕事することが決まる。なんとこの日までまったく決まっていなかったのだ。

フリーランスになると報酬はどうなるのか、まだあまりよくわからない。
「今と同じくらい稼げたらいいです、減ってもいいです」と伝える。当面、必死で働くつもりはない。本当は、ただ部屋で大の字になって今後のことを考えたいくらいだ。
社員さんに「青色申告のほうがいいですよ」と言われる。フリーランスのこと、なにもわからない。freee?とか、マネーフォワードとか入ればいいのか。開業届も必要なのか。インボイス制度がいまいち理解できない。私は頭が悪いのか。

まあ、なんとかなるだろう。がんばって働く気もないし、時間の余裕ならあるので、このあたりに関しては別になんでもいいや、と思っている。部屋への執着と心配に比べてこのこだわりのなさよ。

2024年1月18日(木)
この日はようやく少し家でゆっくりできた。
今度はミヨちゃんを病院へ連れていく。ミヨ、キャリーバッグのなかで鳴き叫ぶ。
待合室にいたおばちゃんから「あら、怒ってるわね〜」と言われる。
2匹ともワクチンを打っても至って元気。
ペットの飼育規約がやたら厳しい管理会社(不動産屋が管理している)なので、必要書類をクリアにして取得するまでずっと気掛かりだった。どうやらこれでOKらしい。
人間は連帯保証人も必要ないのにね。猫は顔写真も提出するんだって!

2024年1月19日(金)
仕事。朝、風邪気味だったので急遽リモートにさせてもらう。原稿書きなど。
夜、不動産屋からメールが来て、ようやく物件への正式な申し込みができるようになる。googleのフォームに入力するだけ。収入証明などは必要なく、夫の勤務先と、緊急連絡先(私の実家)を入力するだけでよさそうだ。
ゆっくり眠ってだいたい体調は回復する。この一週間くらいずっと風邪気味だった。

2024年1月20日(土)
雨、寒い日。五反田で、前の職場のみんなが送別会兼、新年会を開いてくれる。
6人でイタリアンのランチ。
正直、出かけるのがしんどかったが、久しぶりにゆっくり味わってごはんを食べられた気がする。私にしてはたくさん食べた。悪天候につき早々に解散。
帰宅してnoteを書く。

2024年1月21日(日)
2人の友人から「引越しまでに会えるか」というお誘いをたてつづけにもらうが、断らせてもらった。ありがたいし、会えなくもないが、約束ができる状態ではない。約束することで心身に負担をかけるわけにはいかない。

夜、スイちゃんが、ずっとかさぶたになって様子見中だった顔の横あたりを、いきなりバリバリと強烈に掻く。血だらけになってしまう。こないだ行ったばかりなのに、また病院行き決定。ぐったりする。
ほら、やっぱり人と約束できる状態ではない。

父から、管理会社から緊急連絡先としての確認の電話がかかってきたというLINEが来る。これが審査の全容か。80代でもいいのだな。
夜ご飯は鍋。

2024年1月22日(月)
仕事の前、朝一番で動物病院へ。
薬を塗っても数か月間まったく変化のなかった患部だったので、このさい部分麻酔で切開手術をすることに決定。鎮静剤で眠らせるそうだ。手術は2日後。
つらい。あと、出費もきつい。

夫から引越し諸経費として現金50万円をもらったので、一部を自分の口座に振り込む。引越し後は、夫からある程度仕送りしてもらって、自分の口座で家計管理することとなる(なんとなくそうなった)。
家賃の支払いのためには地方銀行の口座開設が必要となる。めんどくさいなあ。社会人になってすぐ開設した三井住友銀行神田支店の口座(もともと秋葉原支店)、とうぶん使わないことになるかな。

2024年1月23日(火)
家事の日。郵便物を取りに行く以外はずっと家。
引越しの前に一度美容院へ行こうと思っていたが、ついに数年ぶりに縮毛矯正も再開することに決める。最近は値段も下がってきているし、年齢とともに髪がボリュームダウンするどころか、私の場合は冬でも縮毛が爆発するようになってしまった。今こそ必要なのではないかと思い直した。
家事のあと、あまった時間で金沢に物件を見に行った時のnoteをたくさん書く。

夜、不動産屋(C社)のOさんから、審査が通ったと連絡がくる。なぜか心臓がバクバクする。契約者は夫なので社会的には問題ないが、契約者が実質ほとんど部屋にはいないというイレギュラーな状態が少し心配だったのだ。

これはいつ決めたかよく覚えていないのだが、夫には渡航直前の3月末に、一度金沢に来てもらうことになった。
私が引越しを終えて夫が東京に戻った後も、一か月間国内での遠距離期間があり、かつ渡航前に一度会えるとなれば、精神的にかなりラクだ。いきなり新しい環境に放り込まれて、そこから半年会えないというのはあまりにきついと思っていたから、ほっとした。
この1か月ちょっとの間でなんとか一人暮らしの生活のペースがつかめたらいい。この期間で新居にてそれなりに眠れるようになっておけば、夫が渡航した後も、悩みは「寂しい」だけですむだろう。夫は忙しくて大変だが。

2024年1月24日(水)
昼前にスイちゃんを動物病院へ。そのまま手術。
郵便局でお年玉切手シートを引き換えたり、スーパーで買い物したりする。久しぶりに近くの珈琲館でランチもする。値上げしていた。

一旦帰宅してnoteをまた書いていたら、動物病院から連絡。
スイちゃんを迎えに行く。予約制の病院ではないのでかなり待たされる。
診察室に入ると、ホルマリン漬けの内臓みたいなものが袋に入っていてギョッとする。「しこりみたいなものがあって、まわりの血管を巻き込んで炎症を起こしていた。思ったより大きかった。これから病理検査に出して、悪性ではないか調べる。結果は2週間後」と言われる。
病院のエリザベスカラーをつけたスイちゃん、黒い糸で縫われた傷口は想像よりはるかに大きく痛々しかった。
悪性腫瘍の可能性…だだの皮膚疾患だと思っていたので、ショックを受ける。でも、考えてみたら皮膚にできものがあるなら、それは想定できることだった。

もしスイちゃんが癌だったら。追加で手術が必要だったら。引越しや転院を乗り越えられるのか。私はひとりで看病できるのか。お金の負担はどうなるのか。
たぶん今回の一連の手術・通院で、10万は飛ぶことになる。この物入りな時期に。もちろん手は尽くすが、この時期に本当に大変なことになった。
悪性でないことを願うしかない。いろいろ調べたところ、そうだとしても患部を取りきれていれば大丈夫なようだが…

引越し先は、徒歩15分くらいのところに動物病院がある。大きな病院で、夜間や救急も対応しているらしい。しかし、冬場、徒歩で連れていけるだろうか。微妙な距離のためバスも通っていない。だいたい、地方の公共交通機関にペットを乗せている人を見たことがない。早急にクルマを手にいれなければ…
とにかくあれこれ心配になる。しかし、最近は早めに布団にさえ入ればよく眠れる。寝付きはもちろん、早朝覚醒したとしても、トイレに行ってまたすぐ寝付くことができている。
引越しを1か月前にひかえて、まさかこんなによく眠れるとは。

いっぽう手術後のスイちゃんは、邪魔なできものがとれてラクになったのか、急激に本来の食欲を取り戻す。私のエプロンの紐にじゃれついたりもして、いきなり元気。
これまでも元気がないわけじゃなかったけれど、やっぱり本調子じゃなかったんだな。気づかなくてごめんね。

ダイソーで買った、レンジで半熟卵が作れるやつ。
これはよい。なぜ今まで導入しなかった

2024年1月25日(木)
スイちゃんにはこれから毎日投薬と塗り薬。もちろんエリザベスカラー。
毛繕いできないので、まめに撫でたり掻いたり、体を拭いたりしてあげる必要もある。

生理、極寒の中、出勤。きつい。
夕方5時ごろになってもまだ明るいことに気づき、少し喜ぶ。

「引越しとは悪い記憶のない場所へ行くこと」という言葉を見かけて励まされる。

あれほど何十回も、「広い部屋に住みたい、自分の部屋がほしい、レコードプレーヤーを置きたい、アトリエがほしい、料理から解放されたい、できれば金沢に暮らしたい」とアファメーションしていたではないか。まさにそれがぜんぶ、こんな形で叶ってしまうのだぞ。
大きな力が動いていると信じたい。

2024年1月26日(金)
仕事。ストレスのかかる撮影アポをダダダダとすすめる。
2〜3日に分かれても仕方ないと思われていた5軒ほどの飲食店の撮影を、同日の中でブッキングできてしまう。こういう時、自分は天才ではないかと思う。
しかし、そもそも編集とは毎回何か奇跡を起こす仕事なのだ。
台割もスケジュールもブッキングも、毎回何かの奇跡を起こすことで本は出版されるものだと思っている(今回は本ではないが)
帰り、蒲田のニトリやダイソーで、収納ケースやフィルター類などを買う。

新居の「インターネット無料」という触れ込みが、なんと、カフェで飛んでいるWi-Fiのようなものだということが判明。フレッツなどの集合装置が入っているわけではなく、光コラボなど自分で回線を引きたい時は部屋への引き込み工事が必要とのこと。
おそらくそのWi-Fiでは仕事には耐えられないだろうと思い、ホームルーターについて調べる。
こんなんだったら、フレッツマンションタイプが入っていて、自分で契約して支払うほうがよっぽどいいよ。最近よく見る「インターネット無料」物件にだまされるなよ。しかも最初に開通手数料10,000円がかかる。なんなんだ。要らないぞ。

新居に来客用駐車場がないのが悩みだったが、「特P」という駐車場マッチングシステムで、近くの空き家前を一日単位で貸しているのを発見。ラッキーだった。
引越し期間にレンタカーを置く場所として、ぽちぽち予約をする。一日駐車してもたったの400円。これじゃ誰もバスに乗らなくなるよ。

2024年1月27日(土)
家事の日。荷造りするにはまだ早い。
引越し早々にやっておきたい、部屋をきれいに保つもろもろを注文する。
エアコンや換気扇等のフィルター、水回り用のマステ、入居時やりたいお風呂のカビ対策など。
レンタカーでの猫の引越しを見据えて、強力な消臭の袋なども買う。
一般的に、カーシェアではペットは乗せてはいけない。レンタカーは、一部の車種ならシートをひいて乗せてOK。

不動産屋と提携する業者から電気と水道の開通手続きをしてもらう。
電話がかかってきて、あれこれ答えたら勝手にやってくれる。ありがたい。
ただし、ガス開栓は立ち合いが必要で、17時までしかやっていない。これは翌朝に立ち会ってもらうしかなさそう。引越し当日は近くの銭湯行きか。

夫から「渡航して初年度は半年は会社のお金では帰国できない。4月に渡航して10月に帰ってもしょうがないから、年末まで帰国できない」といわれる。こんな重要なことを今さら初めて言う。
てっきり、4月に渡航してお盆くらいに一度帰国できるのかと思っていた。それならだいぶ気楽だと思っていた。
「そんなこと初めて聞いた」というと、「前にも言ったよ」と返される。
いやいや、「渡航したら、最初はあんまり早くは帰れないと思う」という、主観的な観測しか言っていなかったよ。
夫とのコミュニケーションではこういうことが実に多い。そして冷たさを感じる。
かなりショックを受ける。

夜、MELONのクラスで瞑想をしていて、ああ、感情から距離をとるって、すぐに簡単にできるんだなと今さら実感する。

銀行はソニー銀行がよいのではという話になる。

2024年1月28日(日)

ガス開栓をネットで申し込む。これから銀行口座を移すつもりなので、とりあえずコンビニ支払いにする。
昼、買い物のついでに駅前の店舗前などに置いてある段ボールを物色する。格安の引越し業者なので段ボールのサービスがないのだ。
コンビニには飲料の箱がたくさんあったが、どれも細長いか平べったく、なかなか引越しに適したものがない。買うしかないだろうか。

夕方、スイちゃんの病院へ。傷の治りはよいが、もし病理検査の結果が悪性の場合、全て取り除くために全身麻酔で手術をし直さねばならないかもしれない。
かさぶたの時点で腫瘍を疑い生検という順番にはできなかったものか。
もし再手術の場合はもう東京ではできないだろう。動物病院に私は運べるのか。

夜、不動産屋から契約書類一式が届く。
いきなりやることが増えてきた。

新居近くの見事なトマソン。ストリートビューにも写っていて笑った


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