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「散歩のように読む」 ある記事から気づいた読む感覚。

とあるnoterさんの記事を読んでいてハッとしました。これはまるで散歩しているかのような感覚になると。

散歩のような感覚。

それは何かを得ようと前のめりの姿勢で望んだり、理解しようと頭をフル回転させる感覚ではなく、肩の力が抜けてリラックスした姿勢で望める感覚。まったりとした空気を堪能できる時間。

「さあ読むぞ」「これはどういうことだ?」と構えることなく、文字に身を委ねてふわ〜っと流れていく時間。

そう思った記事というはhinaさんの「こよみだより」というマガジンです。

24節気ごとにその季節を紹介する、ゆったりとした空気が流れる、読んでてほのぼのする記事です。タイトルがひらがなであるところからも、ゆったり感を感じてしまいます。


このシリーズが好きすぎて勝手に紹介記事を書いてしまいました。


とは言いつつも、実はどうしてこのシリーズが好きなのか自分でも良くわかっていません…。

肌で感じる良さ。なんだかいいな…。

そんな感覚はあるのですが、その良さが説明できません。


なんだかいいなと思うことって、皆さんも経験あると思うんですが、その「なんだか…」を曖昧にせず深く考えてみることで、次につなげていくのが僕の得意なところ。

さっそく、「なんだか…」を考えつつ、マガジンの良さを考えていきたいと思います。


散歩しながらの題材探しについて

散歩の仕方はさまざまあると思うのですが、僕はここ最近「撮るように書く」をテーマに散歩をしています。歩きながら感じたことを題材にしてみるというのをやっているんですね。

散歩の良さの一つに「考える時間」があります。

歩きながら考えると色んなアイデアや考えが思いつくことがあるんですよね。これは研究によっても立証されています。

2014年のスタンフォード大学の研究記事。座っているより歩き回っている方がより創造的になるとのこと。
(英語記事です。Google翻訳のお世話になりました。)


で、その先の話なんですが


歩くことで考えが巡るのは実際に体感できるのですが、その代わり「感じること」が疎かになることも感覚で覚えるようになりました。

そのため散歩で書く題材を探す際には


「思考」よりも「感じること」にウェイトを置いておくこと


を意識するようになりました。

それに加えて「写真を撮る」も散歩に加えているので「撮る、考える、感じる」の3つを行いながら「撮るように書く」を試みています。


ここでhinaさんの書く「こよみだより」に目を向けてみます。

記事を読んでいると「思考」よりも「感じること」に意識が向かうような感覚を覚えていたことに気がつきます。

それも無意識のうちに。

「思考」にはエネルギーを使いますが、「無意識に感じること」にはエネルギーをほとんど使いません。

自然な流れで「感じること」となる文章が、ゆったりとした空気感を作れる所以なんだろうなと思いました。

こういう文章はどこか読んでいて心がホッとするのが不思議なところです。

「読む、考える、感じる」これらのうち「読む、感じる」が現れる文章に「散歩のように読む」という言葉が出てきたのは自然の流れだったのかもしれません。


ホッとするような文章と写真

冒頭にも書きましたが、文体がゆったりした印象であることがホッとさせている要因の一つであると思います。

実際に「こよみだより」を読んでみると、文章と共に写真が添えられています。

これがまたフンワリとした写真で、ゆるりとした空気感が醸し出される写真がふんだんに使われています。

これもまた、文章と相まって相乗効果を作り出しています。

写真がなければ、僕はこれほどまで好きにはなっていなかったでしょう。

それくらい、ほんと文章と写真がいい具合にマッチしています。


新しい知識

ホッとするようなと書きつつも、実はそれだけではありません。ちゃんと得られるものがあります。

「こよみだより」には祭事や日本文化などのお話がよく登場します。

しかも、その引用文献がまたすごいところを持ち出してきます。

そこについては実際の記事を読んでみてください。こんな辞書があるんだと知ったりしました。びっくり。

今現在僕が読み進めている「土佐日記」も現代語訳がなければ読み進められませんが、そのために国立国会図書館デジタルコレクションを利用しています。このサイトを知ったのもこの「こよみだより」からでした。

知らなかったに触れられるって、面白さにつながりますよね。

とはいえ、知識については人それぞれで、それ以上に知っていることも十分あり得る話です。そう言った人にとっては十分な満足は得られないこともありますが、知識だけでは得られないほっと出来る時間がそこにあるのもまた事実。

僕自身がその分野においての知識が乏しいからという理由も相まって勝手に紹介記事なんて書いちゃってますが、それだけではないのが「こよみだより」の面白さです。




こうやって考えてみたことで、どうして「こよみだより」が好きなのかが少しだけわかったような気がしました。「散歩のように読む」に気がついたこともあり、今までに気づかなかった視点が開けそうな予感もしています。

そんな気づきを起こしてくれた「こよみだより」に感謝しつつこの辺りで記事を終えたいと思います。

最後に一言。花より団子。



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