α-1.時間=平等
全ての人に与えられた時間は平等ではないが、全ての人の時間は平等に過ぎていく。人生の中で様々な分岐点がある。受験、就職、結婚…細かく上げればキリがない。
例えば、自分の中で大学4年→仕事3年→結婚→現在29歳専業主婦、というような選択肢を選んできた人がいるとする。その人の中ではそれが自然な流れであり、幸せだと感じているとする。その人が、同級生で未婚で仕事をしている人を見て、自分は次のステップに進んでいると感じることは正しいだろうか。あるいは、同級生は仕事をバリバリやっていて、自分は社会に取り残されていると感じることは正しいだろうか。
私はどちらも不可能だと思う。29歳の今日この瞬間に専業主婦であるという状況を選択したのは自分で、29歳の今日この瞬間に仕事に打ち込もうと決めたのもその人自身である。今日この瞬間に2つの選択肢を選ぶことはできない。全く同じ境遇の人間は存在しえないのである。
たとえ、それぞれの分岐点で全く同じルートを辿った人間いたとしても、性格や家庭環境…完全に同じ人間なんていないので、自分と他人を比較することは不可能だという意味である。
自分は専業主婦という経験をしているという、同級生がしたことがない経験をしているという点では、経験値が高いと言えるかもしれないが、その代わり、自分は入社7年目の仕事を経験できていないので、その点では経験値が低い。
つまり、全ての人に平等に時間が過ぎていく以上、全ての人の経験値の総合計は平等になるように思える。
例えば、病気で1週間寝たきりになった人の1週間は無かったことになるのだろうか。寝ている間も、色々な事に思いを馳せていれば、その時間は経験値となる。
例えば、小学生で高校までの授業内容を全て習得してしまった人がいたとする。その人は、小学生で小学校の内容、中学生で中学校の内容、高校生で高校の内容を学ぶという経験はできない。
時間が平等に過ぎていく、そしてその時間はそれぞれの経験値となって積み重なる。そのことを各自が理解しておくことができれば、他人を羨んだり、あるいは蔑んだり、そういった感情に支配されないのではないだろうか。
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