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人が育つ環境を作る#3: 多賀少年野球クラブ辻正人監督


去年の10月4日のNHKのプロフェッショナル仕事の流儀で取り上げられていた辻正人監督に度肝を抜かれました。

辻監督の著作の『多賀少年野球クラブの「勝手にうまくなる」仕組みづくり』の一節をご紹介します。

人間の良いところは、言葉を使って表現できるという部分。だから、大人はそれを利用して相手に意図を伝えればいい。言葉を喋れないから「泣く」という方法で表現するのが赤ちゃんであり、言葉だけでは上手く伝えられないから感情もそのまま表現していくのが子ども。そして感情とは切り分けて、考えた言葉で事実を伝えられるのが大人だと思う。

感情をすぐ言葉に乗せてしまう指導からどうやって脱却したのかと言うと、まずはいったん黙り込まなければならない。ガーっと怒っていたのをいきなりやめようと思っても、今まで反応していただけだから、最初のうちは自然と腹が立ってしまうだろう。ただ、それでもずっと我慢して黙り込んでいると、だんだん腹が立つという感情自体が薄くなってくる。そうしたら次は、頭の中で言葉を見つけていく。

「このときには何を言ったらいいんだろう。」「この言葉とこの言葉だったらどっちの方がいいかな。」「最終的にはこうしてほしいというのが目的だから、こうやって言えば動くかもしれないな。」そう考えるとすごく冷静になり、子供たちを褒めることも増えてくるのだ。

多賀少年野球クラブの「勝手にうまくなる」仕組みづくり

「考えた言葉で事実を伝える」環境が人が育つ環境だよな、と思いました。

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