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比例・反比例の文章題はこの2パターン!

今回は、『関数基礎講座』第5講ということで、比例・反比例の文章題を解くための基盤を作っていきます。
第4項までの比例・反比例に関する基本事項をいくつか使います。
都度、確認しながら進めていきましょう。

⒈ 2つのパターン

比例・反比例の文章題は、大きく分けて2つのパターンに分けられます。

・x、yが問題文で指定されている
・x、yが問題文にない

この2つです。
それぞれ、スタート時点の考え方が少し異なります。

パターン① x、yが問題文にない

こっちのパターンでは、まず「求めるもの」に注目します。
つまり、「求めなさい」などの問題文の最後から考え、文字にします。

1次方程式やその他の文章題でも、基本的には「求めるもの」や「分からないもの」を文字にして式を作るので、覚えときましょう。

このパターンの問題は『関数実践講座』でさらに細分化して扱っていきます。
しばらくお待ちください。

パターン② x、yが問題文で指定されている

具体的には「x個ならy円になる」のようにxとyが問題文中にあるパターンです。
こっちのパターンでは自分で文字を置く必要がないので、「その文字を使ってどんな式を立てるか」が重要になってきます。

今回は、このパターン②の式の立て方について詳しく見ていきましょう。


⒉ xとyが問題文で指定されているパターンの解法


POINT① 単位に注目してxとyに分ける


まずは、単位に注目してxとyに分ける作業からです。
言葉で説明するより画像の方が分かりやすいと思います。

単位に注目してxとyに分ける

画像のように、xとyそれぞれに対応するものを判別します。

なぜこの作業が必要かというと、比例か反比例かを判別するときに参考にするためです。

では次は比例か反比例かを判別する方法を確認しましょう。


POINT② 比例か反比例かを判別する


比例か反比例かを判別するには、「比例とは」「反比例とは」をしっかり押さえていないといけません。
不安な方は第1講に戻って確認しましょう。

・比例  →     xを2倍するとyも2倍になる

・反比例 →     xを2倍するとyは2分の1になる

思い出せたでしょうか。

では実際に判別していくのですが、実はここでPOINT① の作業が実を結びます。

これも画像を使って確認しましょう。

比例か反比例かの判別

まず、POINT①で分けたx、yのうち、xを2倍します。

この問題では「30」がxの仲間だったので、その2倍の「60」個の場合を考えます。

この時のy、つまり値段はどうなるでしょうか?

そうですね。yも30個のときの2倍のお値段になります。

「xを2倍したらyも2倍される」ので、この問題は「比例」です。

では最後に式を求めましょう。


POINT③ 式を求める


最後は、比例にせよ反比例にせよ、それぞれの一般式に代入し比例定数aを求めて終了です。

式を求める


今回例に使った問題であれば、

例題の解説

このようになります。


⒊ まとめ


POINT①〜③と見ていきましたが、実は比例・反比例の文章題が得意でない子のほとんどがPOINT①、②の時点でで止まってしまっています。

数学脳が鍛えられた子でない限り、問題を読んでなんとなしに「これは比例」「これは反比例」と判別するやり方には限界があります。また、この方法では問題が難しくなればなるほど対応するのが困難になってしまいます。

そこでのステップがPOINT①と②です。

しっかりと型に当てはめてやることで、さまざまな問題にも対応できますし、毎回「比例とは」「反比例とは」を考えることによって、根本的な理解が深まります。

また、「比例」「反比例」といった抽象的なものを、具体的にして考えやすくするという作業は、数学が得意な子がよく使う手法です。

漠然としていてわからないと感じた問題に対しては、

「1個10円のガム、5個で50円ってことはx個だったら、、、」

のように、想像しやすい例で考えてみてもいいかもしれません。


何はともあれ、「型に当てはめて演習」あるのみです!
頑張っていきましょう。


関数基礎講座 第5講 基礎文章題

今回の演習プリントです。
次回以降でより実践的な文章題を扱っていくので、まずは基礎を定着させましょう。


次回から『関数実践講座』をスタートします。
「図形」「速さ」「圧力」「水とロウソク」「歯車」「てんびん」の6つに分けてパターン演習していきます。

第1講は「図形」の予定です。

配信までしばらくお待ちください。

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