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「人間」という付加価値が生まれる時代

私達の生けるAI黎明期。現在、世界中で多くの業界への次の時代へのシフトがなされている。様々な工業ではAIを使った業務効率化、生産性向上を掲げて積極的にAIやそれらと紐ずく技術を導入しつつある。このような変遷は、産業革命によって引き起こされたブルカラーからホワイトカラーへの移行のような感覚すらある。

では、そのような時代によって「人間」が業務に携わっていることを売りにするビジネスが成立するということとなる。AIが人間の行う業務を何倍もの生産性でこなすことが可能となってしまえば、全てが全てAIによって置き換えられるわけでもない。

これは特に、富裕層向けのサービスとして顕現するだろう。まず、歴史的に産業革命で機械を使った商品の大量生産が目立った。そんな中、わざわざ手編みで織った繊維や織物の付加価値が上がった。無論、機械織りの繊維の方が主流になっていったのは言うまでも無いが、一部業界として残り続けているのは、手で織っているという付加価値が機械の出現によってついたからである。

私はこのようなシステムが、現代でも構築されるのでは無いだろうかと考えている。チェーン店などの接客、配膳業務はほとんどがAIやロボットに置き換えられるのは時間の問題とした時に、人間による接客が残り続けるのは高級路線の店舗になってゆくだろう。

これは、人間が接客しているという価値が新しくなってくる事に結びついてくる上、ビジネスモデル的にも納得がゆく。チェーン店では、客一人あたりの単価は高級店と比べると低く、より多くの客を回していくことで成り立っている。そのような状況に最も適しているのが新技術の導入によるAI接客だろう。人件費を削減していく事により、客の単価を増やしてゆき、さらにより多くの回転率を達成することも可能となっていくだろう。

一方、高級店は客一人あたりのマージンが多く、ある程度人間を雇って人件費を削減しなくとも、人間によるサービスというのを継続していく事が可能だ。企業側が人間の接客によるリターンが削減されない人件費を比べた時に、リターンが勝っていれば、業界の一部分では接客が残り続けるだろう。

しかし、ここで一つだけ問題点も生じる。これは、接客業が一般職で無くなってしまう点にある。解説すると、いわゆる基礎的なレベルでの接客(チェーン点、スーパーなど)での接客バイトが不要となり、一部最高級のおもてなしが出来る人のみが優遇されるという業界に変貌する。

これでは、人間による接客業が廃れる一方になってしまう。当たり前だが、どんな業界でも人材の育成がされなければその業界は消えてしまう。しかも、これらの問題は氷山の一角に過ぎず、AIの導入による職の減少、産業のシフトによる摩擦などは避けては通れないだろう。

だらだらと思った事のみを書いてみたが、これからの時代を生き抜く何かの指標となって欲しい。少なくとも、頭の片隅に置いてみて欲しい。
ではでは、またの機会で。
抹茶たいやき

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