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「社会人として常識だよ」|悪意はないが人を傷つける毒気のある人の特徴と身を守る方法


悪意はないが人を傷つける「毒気の強い」人の特徴

あなたの周囲に、嫌いではないが「ちょっと苦手」な人っておられないだろうか。職場では◯◯ハラスメントギリギリな人。

私はそういう人たちを「毒気の強い人」と呼んでいる。
社長なんかは最たるもので、ぶっちぎりで◯◯ハラの人だ。強烈な毒気を放つ時があり、当事者でなくても聞いているこちらの方が気分が悪くなる時がある。

また、私のnoteによく出てくる鬼上司も毒気の強い人の一人だ。

そうした人たちの特徴を洞察し、それらから身を守る術をご一緒に考えていこうと思う。

思いやりの欠如が大惨事を招く

だいたい4つくらいにまとめてみた特徴。

・共感力の欠如 ー これを言ったら相手はどう感じるかという配慮がない
・自己中心的な視点 ー 
自分の基準で物言いをし、相手の観点や立場に無頓着
・過度なフィードバック ー 
良かれと思って言うが、厳しい批判になっている
・コミュニケーションスキル不足 ー 
IQは高いがEQが低く、対話の仕方がわからない・知らない。

さて、これらが複合的にからむ良い事例があるので、詳細を披露したい。

【ケース 1】 「君のやり方は10年遅れてるよ」
始めに言っておくが、この発言は完全にアウトである。

社長と営業部員たちが、Slackで何やら問答していた。
お題は、この半期の売上向上施策についてである。自分の年収の3倍売り上げるにはどうしたらいいか、3つ上げてみろとのこと。

その公開処刑のようなやりとりのなかで、社長がとある営業に言い放ったのがこちら。

「君のやり方は、10年遅れているよ」

これはやばい、と思って最古参のエンジニアの方が、フォローのDM(ダイレクトメッセージ)を送ったそうだ。大丈夫?気にしなくていいからね、と。

誰でも分かる、言っちゃいけない言葉だったと。当たり前に、傷つく。
・社長トップからの低い評価と否定
・自分の能力や価値を疑い、自己肯定感が真っ逆さま
・社内全員の前での不適切な発信への怒りと緊張
・・・・。

IQが異様に高い社長なのだが、社内の士気がジェットコースター急に落ちたことに気が付かないのだから不思議でならない。

【ケース 2】 「社会人として常識だよ」
これは、鬼上司の問題発言。

美容業界からコンサルティング業界に営業職として入社してきた人がいた。
まったくの異業種からの転職で、業界知識は未経験に等しい。
しかし厳しい会社で、自分で育て!みたいなカルチャーだ。私はこのカルチャーに意義を唱えている。

あるとき、鬼上司が美容業界あがりの営業に
「決算書読める?営業としてはあたり前、会計の知識なんて社会人として常識だよ」
と、言い放った。私はまずい、と思った。

確かにごもっとも。私も必要な知識と思って、独学で勉強した。だが、その物言いはなんだ??と思った。普通に、決算書読めるように勉強しておいてね、でいいではないか。

・あなた、期待や基準にぜんぜん達していないから。
・そんなことも知らないの?
・俺はあなたのこと、認められないな。
こんなニュアンスが含まれていて、明らかに否定を含むフィードバックである。

他にも例を上げるときりが無い・・・。

結局、思いやりの欠如が、他者を傷つけるのだと思っている。
ちょっと考えれば、分かるやろ。それ言ったら、相手がどう思うか、感じるか。

そもそも、普通に伝えればいいじゃないの。なんで、お前はNOなんだよ、を含めるのかね、と。

あまりに酷いときに、私はぷちキレして、上司に言い放ったことがある。
「入ったばなりの人に、そんなこと分かりません。〇〇なの!なんで知らないの!って言う前に、きちんと教えてあげてください。だから営業全員いなくなる(退職)会社になるんです。」

あ、私も上司の感情を気にせず、ものいいをしてしまったかな・・・

毒気の強い人から自分を守る大切なこと

周囲に助けを求める

毒気の強い人達から自分の身を守るために、どうしたらいいのだろう。
きちんと、自分が感じたことをフィードバックして、本人と対話しましょう。などとアドバイスがあるが、有効な人と無効な人がいる。

鬼上司はまだ有効だが、社長は無効だ。なぜならば、親会社の人事からコンプライアンス違反として注意を何度も食らっているが、ぜんぜん改めないし、そもそも聞いちゃいない(聞く耳を持たない)。

専門家ではないので言及は控えるが、ソシオパスやサイコパスなどの気質の強い人は、そもそもの罪悪感の基準がないので、改めないといけない事としての認識を持たない。他者を傷つける言動や振る舞いに対して、興味がない。

鬼上司はサイコパスではないが、社長は明らかにサイコパス的気質を強く感じる。普段は人当たりがよく、知的で、優しい。他者に何を提供したら(言葉や情報、行為も含めて)喜ばれるかを熟知している。が、身内に対しての扱いは本当に酷い。自己の利益で純粋に意思決定を行う。

よって、そういう気質の人を相手にしなければならない時は、専門家(人事コンサルタント、カウンセラー、場合によっては精神科の医療従事者など)のアドバイスを貰って、対応したり、自分のこころを守ること。

距離の置き方、境界線の作り方、気持ちの置き方など、ヒントを貰えるはずである。

あと、本当に困った時は、発言の内容を日付とともに克明に記録しておき、公証役場に言って「公文書」にする手続きをする。それを持って、人事に掛け合うと良い。本気度と深刻度が伝わるはずである。

もちろん、そこまでしなくても自分だけで抱えずに、信頼できる人に相談したら良いと思う。話を聞いてもらうだけでも、自分の存在をしっかりしたものにできる。自己価値を確認して、安定できるようになるはずである。

目標を定め、自己価値を見直そう

また、別アプローチとして、世界を広げたり、スキルアップを目標にして、毒気のある人との閉じた環境から、自由になるという選択肢がある。

毒気は基本的には「否定」なのだ。相手からくる否定という毒を飲み込まなければ良い。飲み込んだとしても、解毒する方法がある。

相手からくる否定を無毒化、無害化する方法。その方法の一つは、スキルアップや能力開発だ。

何も会社のなかのことではなく、人生において今はできないけど、やりたいことのために、能力を開発していくことである。能力開発というと、お金を稼ぐことのためとか、資格を取ることのために考えがちだが、狭義ではない。

スキューバダイビングで、もっと上達してあの海に行きたい。でもいい。
俳句を習って、小粋な歌の一つでもさらっと詠えるようになりたいでもいい。

もちろん、会社の中でプログラムができるようになって、自動化ツールを作れるようになりたい、でもいい。

「今はまだできない」→「できるようになってきてる」という自己効力感はダメ出しという毒を飲んでも、無効化してくれる。

そういった活動を行っている中で感じた、面白みや楽しみ、出会いなども、とてもいい毒消しになる。

自分にとっての価値を手に入れているからだ。自分にとっての価値は、誰かの毒を無害化してくれる。要は、気にならなくなるのだ。

そして、改めて「できる」「できない」という基準で見られて、凹んでいた自己存在価値の縛りから開放されて、生きているありのままの自分でOK、という最高の解毒剤を毎日服用していれば、元気を取り戻す。

私はその最高の解毒剤を「私らしく生きる薬」と呼んでいる。


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