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アジア「裏」旅行

こちらも留置場の官本からの一冊。タイトルからして怪しげで官本でなければ、東南アジアの歓楽街の紹介本と思ってしまうよね。もちろん、そのあたりも紹介されているが、本書は違った角度でアジアを紹介している。

アジアのイメージはみんなどんなもんだろうか?これは少し古い本なので隔世の感は否めないが、「明るい、近い、安い、楽しい」というポジティブなイメージもあれば、裏を返せば、「汚い、安い、危険」も隣り合わせなのである。

アジアの素顔は観光客に見せる「営業用」の顔でないし、少し踏み込むのであればトレードオフの世界なのだ。

ここは日本人の常識なんて通用しない。だって文化違うのだから、どっちが良い悪いなんてないのだ。観光客から金を騙し取ろうとする宿のオヤジ、ぼったくることしか考えていないタクシー、性格のひん曲がったインド人、信用できない悪徳警官、ばったもののドラッグ売人、いたるところに「アジアの洗礼」は待ちかまえている。

それでもアジアは魅力なのだ。日本にはない、いや忘れてしまった何かとか、エネルギーが満ち溢れている。今やたいていのところに日本人はいるが、現地の人やタフな日本人との触れ合いも楽しいものだ。

しかしながら本書は旅行本としてはスリルを味わいたい頭のネジが一本か二本ほど飛んじゃった傍迷惑な旅行者の話なので参考にしないように。反面教師として、エンターテイメントとして本書を楽しんで欲しい。


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