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パニック障害になった話2

前回までのあらすじ
ある朝、目覚めたら、突然、原因不明の息苦しさに襲われた棚からぼた餅。
慌てふためく棚からぼた餅は、なんとか救急車を呼んだのであった。

と、言うわけで、到着した救急車に乗せられた僕。

「息が苦しくなったの?」
など、いくつか質問しながら、僕に手際よく諸々のコード類をつなげていく救急隊員さん。
そうこうしているうちに、口元や手足が、めちゃくちゃ痺れてきます。

「あの、手足とか、口とか、痺れてるんですけど…、」
という僕に、
「ああ、それは、呼吸が荒くなってるからだね…」
とコードから繋がっているモニターを確認しながら応える、救急隊員さん。

が、突然、
「あっ!」
とおもむろに声をあげます。
「え?何?」
と、不安になる僕。
「今ね、胸がキュンとしなかった?」
と、聞かれます。

「え?胸がキュン?」
意味がわからない僕。
モニターを眺めながら、その後も、
「あ、今!今、胸がキュンとしたでしょ?」

と、何度か聞かれました。
正直胸がキュンとしたかどうかは、まったく、わかりません。
相変わらず、息が苦しいのと、口や手足の痺れだけはありましたが。

「あ、ほら、今、胸のあたり、痛くなかった?心臓らへん。」

救急隊員の方があまりに胸がキュンとなったでしょ?
心臓、痛くなかった?
と聞くので、めちゃくちゃ不安になりました。

「なに?俺、心臓が悪いの?
死ぬの?このまま、死んじゃうの?」

救急車が到着するまでの時間よりも、救急車に乗って、病院に到着するまでの方が、かなり長く感じられました。

不安にかられる僕を乗せて、救急車は一路、病院へ向かうのでした。

つづきます。
次回は、体に機械を着けられた僕が、病院の待合スペースで途方に暮れる話です。
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