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昭和って何年まででしたっけ?

私は、家族で通う幼稚園に通っている。
毎日、5歳の息子と2歳半の娘を連れて。

森で遊ぶ日もあれば、園舎内で過ごす日もある。
必然的に他のお母さん達とも仲良くなって、一緒にお弁当を食べたり、夏休みにキャンプへ行ったり冬休みにスキーへ行ったり。
毎日一緒に過ごすうちにママ友の範疇を超えて、一緒に子育てする同志となる。

ある時、赤ちゃんコーナー(主に授乳やおむつ替えをするエリア)で、会釈をする程度の顔見知りのお母さんと話をした。
お腹がふっくらしているところを見ると、どうやらご懐妊されたご様子。
でも、万が一違っていけないので、差しさわりのない程度の世間話をする。
「下の子何歳?」
「2歳なんです!」
「あら、同じ~」ってな感じで、新学期は新しいお母さんもたくさん入ってくるので、名前を聞いてから、年齢を聞きそびれた人へのセンタリングにもなるはずだと信じて疑いもせず「私、最近物忘れが激しくて、またお名前聞いちゃうかもしれなけど(笑)」と自虐キャラを演じてみたりもする。

なぜなら、、、ここは幼稚園。

私は45歳。
周囲のお母さんが、圧倒的に若いのだ。
奇跡的に、息子のクラスだけは40歳の初産という人が何人かいて、とても心強い。が、完全にアダルトチームである。

お母さん同士の会話は、妊娠中の○○だった話、パパの話、育児の悩みなどが中心だが、少し仲良くなると「○○さんって、何歳なんですか???」とズバリ聞いてくる、ピチピチな若いママ(以下ピチママ)も結構いる。

年齢を言い合う時に、45歳です!
と、ズバリ言ってしまえばいいものを、例えば一つ違いだった場合、やれ学年は同じだとか、やれ12月生まれだから私はまだ44だとか、非常に不毛なやりとりになる場合が多い上、もうすぐで新学期になれば今年〇〇歳ですと言い出す人が出てくることが予測され、そうなってしまった場合私は今年で46歳と言わなくてはいけなくなってしまう。
4月の段階ではまだ45にも関わらずだ。
しかも、あと8か月も先まで45なのにも関わらずだ。
それに、45歳だときっぱり言った場合にほぼ「そんな風には見えませんね~」と口を揃えるピチママ達。
「そうかな~、年齢相応に見られることの方が多いけどな…」とその場を凍り付かせるのも得意技。

なので、この不毛なやりとりを避けたい気持ちと往生際の悪さも手伝って、「51年生まれです」と答えるようにしている。
そうすると、私は55年だとか、58年の早生まれだとかという流れになって、パッと終わるはずの会話。

だと思っていたし、今まではそれでパッと終わっていたのも事実。

だが、その時だけは違った。
私に年齢を聞いてきたピチママに51年だということを伝えた時のリアクションが、タイトルにもした「昭和って何年まででしたっけ?」である。

私は、最初、何のことかわからずに、「何のこと?わからない(笑)え?(ちょっと馬鹿にした笑)」と言ったはず。
心の中では、え?この子天然?算数弱い系?と思っていた。

が、その直後に、ハッとした。
私が、わざわざ回りくどいことを言ったばっかりに、そのピチママに自身の知識のなさを露呈させてしまったのだ。

そう、彼女は正真正銘の平成生まれ。
平成生まれの人には、51年なんて何のことかわからないのだ。

私だって、大正が何年だったかもすぐに出てはこないし、大正10年です!ときっぱり言ってくる人が100歳だということなど、パッと計算できるはずがない。
算数が苦手なのは私の方だ。

結果、彼女の若さに嫉妬して、意地悪を言ってしまった感じになってしまった。しかも、全く意図せず、である。
ちなみに、彼女の若さに嫉妬してもいないし、私はそんなに意地悪ではない。と思いたい。

それに、私も昭和が何年までか?なんて、よくわかっていないではないか。

これぞ、まさに、ジェネレーションギャップと言っていい。

だがしかし、よく考えると、ここは幼稚園。
それに今は令和である。
平成生まれのお母さんだって、もう33歳とかになっているはずだ。
33歳で子どもが幼稚園児とならば、割と普通というかさほど珍しくもなかろう。

つまり、年齢を伝えるシチュエーションで、昭和で言う場合に昭和を省略してはいけないのだ。絶対に。

ジェネレーションギャップのギャップを生んでいる極端な方は、私。
たぶん。

ーーここからは被害妄想ーー
今のクラスで40歳の初産チーム(45歳組)が卒園したら、唯一第二子のいる私はどうなるのだろうか。
ほぼ43歳で第二子を出産した私は、下の子が卒園するときにはすでに49歳になっているはずだ。
きっと、その時代のピチママ達は、誰も私の年齢なんぞ聞いてこないだろう。

ビバ、高齢出産!

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