水草とワタシ4             〜こけ発生〜

 そのまま、暫くおくとどうなるか少し興味本意に放っておいてみた。すると、白い髭はどんどん長さをましていき、一本だけでなく、見るといたるところに生えるて来た。水草を始めて約10日で最初のコケ発生。それから3日たつと流木、石、水草とひととおりにコケがひろがってしまった。よくみると白ではなく、んんん。とろろ昆布のような感じにみえる。白髭ゴケかとおもったら、調べると、これはどうもアオミドロだと思われる。古い松竹の恐怖、怪奇映画で、『吸血鬼ゴケミドロ』という、少しマニアックな映画があったが、これは水中のコケ、このアオミドロからだったのかといまさらのように気づく。それにしても、そんなことお構いなく水槽のなかで、どんどん勢いをましていく。こういうのは、ねずみ算的というのか、マルチ講的というのか、指数関数的というのか、そのまとろろ昆布で水槽すべてを覆い尽くしそうな勢いを感じる。ゴケミドロ的であり、マタンゴ的である。ここら辺のホラー映画の恐怖のエッセンスは、取り憑かれてしまい、あっという間に増殖してしまいどうしようもなくなってしまう伝染病的な恐怖のバリエーションなのかもしれない。それにつけても対策であるが、調べると、照明時間を短くする、こけとり生体を入れるが一般的な対策らしい。まず2日程照明を2、3時間に減らしたがあまり状況変わらず。こうなったら目には目を、生き物に対しては生き物を。生体を入れることを決心。仕事帰りにお店に寄って、店員に相談。ヤマトヌマエビを2匹、440円で購入。
 ビニール袋に、葉っぱのようなものをいれてくれて渡される。家にかえってビニール袋から覗くと、エビが慌ただしく泳いでいる。ビニール袋に黒いかすが沈んでいるが。ウンコなのだろうか。まあ、元気の証拠。ヒトの船酔いと同じ、電車と歩きで揺られ、エビの体長の数十倍にあたる上下運動を与えられている事になるわけだから、ヒトの自分に置き換えて、数十m以上の波にずっと揺れた船に乗せられていようなもの。激しく酔って、少なくともゲロは吐くかも、激しい揺れに酔って脱糞してもおかしくないかもしれない。船酔いで脱糞、少し恥ずかしいがそりゃ生命の危機の前にそれくらいは、、、。本やネットでの知識の通り水合わせを慎重にして水槽に投入。新しい環境であちらこちら動き回る。10分くらい暫く動き回ってようやく落ち着く、暫くするとなんとなくコケを食べているのような印象。しばらく様子をみながら就寝。

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