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3か月のブランクが埋まった1時間

意を決して、弟の仲良しのお友だちを公園遊びにお誘いした。今日は兄が分散登校になって初めての午前登校。弟は登園がない。弟にとっては、朝から公園に行けるチャンスの日だったのだ。幼稚園もクラスごとの分散登園なので、同じクラスの仲良しくんも今日は登園がない。仲良しくんとは園で毎回顔を合わせるので、一緒に遊んで何かあっても様子がわかるし、ママとも会ってコミュニケーションがとれる。「抵抗あれば遠慮せず断ってね」と添えてLINEをしたら、「ありがとう!遊ぼう!」との返信。3か月ぶりに公園で一緒に遊べることになった。

園ではおしゃべりを極力せず、黙々と制作活動をしているとのこと。久しぶりに園外で会ったふたりは、ぎこちない様子だった。弟が「いこう!」と言いながら走り出したが、仲良しくんは「あれ〜もういっちゃった」という感じで、とぼとぼついて行く。その後も、テンション高すぎの弟と、ちょっと引いてる仲良しくん、という構図のままで30分が過ぎた。

虫取り網を持って公園に来ていた知らない子たちが、モンキチョウを追っていた。それを見た虫好きの弟が、網もないのに一緒に追いかけ始めた。すると仲良しくんもモンキチョウハンターに仲間入りし、男子4人が一匹のモンキチョウ目がけて走り出した。そのうちに、網を持ったひとりが見事に捕獲。ハンター全員で満足そうに眺めてリリースした。

その後、知らない子たちと分かれると、弟と仲良しくんにいつものテンションが戻ってきた。「よーいドン!」と弟が声をかけると、隣同士で笑い合いながら全力疾走をしたり、地面に座り込んで一緒にアリを観察したり、ミストをビショビショになるまでかけ合ったり、兄の下校時刻までの1時間に、ふたりのブランクは無事に埋めることができた。

3か月の断交が、子どもたちの社会性に大きな影響を及ぼしていることに驚く。同時にその空白を1時間で埋める、子どもの順応性の高さにも驚いた。「いつもと違う日常を思い詰めたり、しんどく思うのは大人のほうだね」と、仲良しくんのママと苦笑しながら帰途についた。



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