『あつ森』のギター家具を愛でる〜ギターの種類・仕組み・歴史【どうぶつの森】
『どうぶつの森』シリーズの醍醐味といえば、やはりインテリアです。
いろんな家具を集めて並べる……至福の時間ですね。
そんな個性豊かな家具の中にはもちろん楽器もたくさんあります。
飾って楽しむだけでなく、触ると音が鳴る楽しいギミック付き。
部屋に楽器を並べて好きなミュージックをかけ、フレンドを誘ってセッションを楽しむ。そんな遊び方も良いものです。
リアルにいっぱい部屋に置こうと思ったら金も場所も全然足りない。
だからゲームの中でくらい一家に一台と言わず30台くらい置いておきたい、そんな楽器家具。
その中から今回はギター系の家具達をピックアップし、その種類や仕組みについて学びながらとことん愛でていきたいと思います。
アコースティックギター
とたけけも持ってるアコースティックギター。
「アコースティック」というのは「電子装置を使わない」という意味で、その名の通りアンプ等を使わずに身一つで演奏できるギターです。
とたけけみたいに弾き語りの伴奏用として使われているイメージが強いですね。
胴体が空洞になっており、そこに弦の音を反響させることで大きな音を出すというシンプルな仕組みです。
この仕組み自体は非常に歴史が古く、中世にはすでにリュートというギターの先祖みたいな楽器が存在しました。RPGの吟遊詩人が持ってるようなやつ。
現在の形のアコースティックギターが生まれたのは19世紀頃。スペインの職人の手によって作られたものです。
職人といえば、あつ森ではDIYでアコースティックギターを作ることが可能です。まさかの自作。
せっかくなのでいっぱい作って、自分ブランドのギターを島中に流行らせましょう。
フォークギターとクラシックギター
「アコースティックギター」と言えば一般的にはあつ森のこれのような「フォークギター」を指すことが多いですが、非電源型のギターにはもう一種類「クラシックギター」というものが存在します。
見た目はフォークギターそっくりで、パッと見ではなかなか見分けが付かないかもしれません。
フォークとクラシックの大きな違いは、「ネックの太さ」と「弦の素材」。
フォークのネックはエレキよりちょっと太い程度ですが、クラシックギターは冗談みたいに太いです。
指弾きでソロをやる前提のギターなので、エレキとかフォークみたいにネックを握り込んでコードを鳴らすみたいな弾き方を想定してないんだと思われます。
弦に関してはフォークギターが鉄製のスチール弦なのに対し、クラシックギターはナイロン製。
この素材の違いは当然音にも影響し、はっきりとしたきらびやかな音のフォークギターに対してクラシックギターは柔らかく丸い感じの音がします。
実際のクラシックギター。
エレキギターES1
お馴染みのエレキギター。
アコギと違ってサウンドホールも空洞も無く、弦の振動を中央部にある「ピックアップ」というコイルで電気信号に変換することで音を出す仕組みになっています。
エレキギターそのものに電源がついているわけではないので、あの大きな音を出すためにはアンプに接続する必要があります。
音を反響させるための空洞がない上にエレキはアコギに比べて弦の張りが弱いため、本体だけだと小さく弱い音しか出ません。
(アンプ内蔵型のギターも存在しますが、そこまで主流ではありません)
このような本体に空洞のないタイプのエレキギターは「ソリッドギター」と総称されます。
ストラトキャスターとレスポール
一口にエレキギターと言っても色々ありますが、あつ森のこれは「ストラトキャスター」型と呼ばれるものです。
エレキギターの形状としては非常にポピュラーなもので、スタンダードな万能型とでも言うべき機種。
伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックスが愛用したことでも知られます。
現代においてはこの「ストラトキャスター」型ともう一つ「レスポール」型がエレキギターの主流だと言えるでしょう。
これがレスポール型。名前は開発に携わったギタリスト、レス・ポールに由来するものです。
ストラトに比べて重量があり、音も太く力強い印象のあるギター。
残念ながらどうぶつの森には登場しません。
こういったギターの形状を指して使われることが多い「ストラト」「レスポール」ですが、本来は特定の機種を指す商品名です。
元々「ストラトキャスター」はフェンダー社、「レスポール」はギブソン社の商品名。
同形状のギター(いわゆるコピーモデル)はあちこちから出ているものの、本家本元のメーカー以外は基本的に商品にこれらの名称を使用することはできません。
さっきから型型言ってたのはそれが理由。
なので他メーカー製は「LP(レスポール)タイプ」みたいな名前で売ってたりします。
おまけ エレキギターES3
あつ森ではリストラされてしまいましたが、前作『とびだせ どうぶつの森』には「エレキギターES3」というのもありました。
ソリッドギターの一種で、ギブソン社の「フライングV」と同じ形をしています。
こういう機能性を度外視してビジュアルに全振りしたヘンテコな形状のギターは、一般的に「変形ギター」と呼ばれるものです。
弾きにくそう。
エレキギターES2
ES1と同じエレキギターですが、こちらはサウンドホールとピックアップを併用した「セミアコースティックギター」と呼ばれるタイプのもの。
モデルは「ギブソンES-335」だと思われます。
「ES」は「エレクトリック・スパニッシュ」の略。スパニッシュというのは横に構えて弾くギターのことです。
「エレキギターES」シリーズの「ES」も同じ意味なんでしょうか?
アコースティックギターのように中が空洞になっているため、エレキでありながらも温かみのある音が出せるのが特徴です。
セミアコとフルアコ
このような中が空洞になっているタイプのエレキギター(総称で「ホロウボディ」とか「箱モノ」とか言われます)には、「セミアコースティックギター」と「フルアコースティックギター」の2種類があります。
ぱっと見のデザインはよく似ていますが内部の構造が異なっており、フルアコはアコギ同様内部が完全な空洞。
一方のセミアコは中央部に「センターブロック」と呼ばれる木材が入っており、フルアコとソリッドギターの中間のような特徴を有しています。
ボディもフルアコに比べて薄型。
実際のセミアコ。
フルアコやセミアコは「ジャズギター」と呼ばれることも多く、その名の通りジャズとの相性は抜群です。
フルアコの方はロックンロール方面にも強いイメージ。
エレキギターの歴史(ざっくり)
世界初のエレキギターは1932年、リッケンバッカー社が販売した「フライングパン」というギターだと言われています。
バンジョーのようなまんまるボディで、フライパンそっくりだからこんな名前がつけられたそう。
その後、1936年にフルアコースティックギター(ギブソンES-150)が誕生します。
アコギの構造にピックアップをくっつけたもので、屋外などでより大きな音を出すことを目的として作られました。
このフルアコの時代が1940年代いっぱいまで続くわけですが、フルアコはアンプで音を歪ませすぎると内部の空洞が原因でハウリングを起こすという構造上の欠点を抱えていました。
なので今のエレキギターのような激しい音は出せず、あくまで「ちょっと音のでかいアコギ」みたいな楽器だったのです。
こんな音じゃ満足できねぇ!!
というわけで誕生したのが、ハウリングの原因である空洞を完全に取っ払ってしまったソリッドギター。
1949年、フェンダー社によって製造された「エスクワイヤー」(現在の「テレキャスター」の原型)がソリッドギターの第一号です。
その後1952年にレスポール、1954年にストラトキャスターが発売され、世はエレキギター戦国時代に突入します。
この辺結構面白いエピソードがたくさんあるんですが、キリがないので割愛。もし興味があればいろいろ調べてみてください。
セミアコの第一号「ギブソンES-335」が生まれたのは1958年。
ES2の項でも説明した「センターブロック」によりフルアコの欠点であるハウリングを抑えることに成功した、フルアコとソリッドのいいとこ取りギターです。
ギターとは似て非なる楽器家具たち
エレキベース
ベースとギターの違い、意外と知らない人も多いのではないでしょうか。
簡単な見分け方としてはギターは弦が6本、弦が4本のやつがベースです。
とか言ってたら5弦ベースとか6弦ベースとかいうのも存在するので、あんまり適切な説明とは言えません。
なので基本的には「ギターより太い弦が張ってあって低い音が出るのがベース」です。
あつ森のエレキベースのモデルはフェンダーのジャズベースでしょうか。
ES1のモデルであるストラトと同じメーカーなので、ES1と見た目がそっくりです。
見た目は瓜二つですが、低い音を出す関係上ベースの方が大型。
オーケストラのコントラバスなんかもそうですが、楽器は基本的に音が低いほど大型になる傾向があります。
ウクレレ
ハワイアンなイメージのある楽器、ウクレレ。
形状はアコースティックギターにそっくりですが非常にコンパクトサイズで、あつ森でも机の上などに置ける「こもの」に分類されています。
弦の数は4本。ナイロン弦が使われており、ポロンポロンとした優しい音色が特徴的。
仕組みはギターと同じですが、音階というかチューニングがギターとは異なるのでギター感覚で弾くとちょっと混乱します。
まったく別の楽器として捉えておくべきでしょう。
ギター家具を飾ろう
実際にギター家具を飾ってみましょう。
楽器をたくさん並べてライブハウスやスタジオを作るのもいいですが、普段のお部屋にさりげないアクセントとして置くのもオススメです。
色や形がバリエーション豊かで、意外とどんなシチュエーションにでも馴染むギター家具。
お部屋や島のコーディネートのワンポイントに取り入れてみてはいかがでしょうか。
まずはDIYで作れて入手しやすいアコースティックギターがおすすめです。
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