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キーマカレーの救世主〈カナダ/エーレンフェルザー〉

✉ますたや『今日、ノンアルコールビール買い忘れちゃった。家に帰るとき、買って帰ってね』

✉夫氏『えっ?!今日、ワイン飲むつもりだったんだけど』

絶望感あふれる返信を読みながら、目の前にできかかっている料理を眺めます。これは・・・・・カレー、だな。


連休あいなかの勤労日。
北海道ワ旅の余韻を引きずったわれわれの脳内は、完全にお休みモード。いつもなら神経を張り巡らせている「休肝日」の話し合いも、どうやら適当になってしまっていた様子。

▶ 最強の人類として、北海道ワ旅に行ってきました(現在は最弱です)

うっかり休肝日ミスをおかしてしまったわれわれ。そうこうしているうちに夫が我が家に帰宅し、そして目の前には美味しいカレーができあがってしまいました。

スパイスをたっぷり効かせた、キーマカレー。
うーん、スパイシー。

さて、ワインどうしよう・・・・・・・・・

そんなとき、「そうだ、この子がいた!」と手に取ったのが、本日の #3000円ワイン だったのでした。


サマーヒル エーレンフェルザー 2019 [¥3960]

<ワインdata>
国:カナダ 種類:白ワイン 品種:エーレンフェルザー ヴィンテージ:2019 生産者:サマーヒル ピラミッド ワイナリー インポーター:ヘブンリーバインズ

<バランス>
酸味★☆☆☆☆ 糖度:★★★★☆ 香り:★★★☆☆

このワインは「エーレンフェルザー」というブドウ品種を使った、やや甘口の白ワインです。購入したのは、カナダワイン専門店のヘブンリーバインズさん。

▶ ヘブンリーバインズさん初訪問の記事はこちら。

糖度は19度ということですが、これがどのくらいの甘さかと思って調べてみると、だいたいブドウくらいの甘さでした。輪廻かよ。

ちなみに、あの甘いマンゴーが平均12~14度、メロンでさえ14~16度だということで、ブドウがいかに糖度の高い果物かわかります。だからきっちり、高いアルコールが生成されるんですね。

ほんとブドウって、神から人類への贈り物だなぁと思います。放っておくだけでワインになっちゃうだなんて、もうワインを造るために生まれて来た果物なんじゃないかなとさえ思うんですよ。

たぶんバッカス、飲み仲間が欲しかったんだろうなぁ。わたしがTwitterやったり、Instagram更新したり、noteを書いたりするのとだいたいおんなじモチベーションで、ブドウを生み出したもうたんじゃないかな、と思うんです。
「ねえ、ワイン美味しいから、まじ醸造してみ?!」みたいな。「ほんで、自分と一緒に飲んだったらえぇやん?!」みたいな。

そんなわけで、稀代の飲み仲間(=バッカス)から贈られしワイン、今夜も美味しくいただこうじゃありませんか。

まず外観ですが、やや黄金色がかっていて、ブドウの高い熟度が感じられます。
グラスのふちをとろ、っと流れていく様子からは、うんうん、確かに糖度高そうね…!という風情がすでに漂います。

香りは、…お~、華やか!白い花のようなフラワリーな香りと、こっくりとした白桃や、グレープフルーツのようなちょっと苦みをともなったフルーツの香り。そして、この黄金色に似つかわしい、とろっとしたハチミツの香りも立ちのぼってきます。

そしておもしろいのが、これ、ちょっとスパイスみたいな香りがするんですよ。東洋系の香味というか、白檀だかアニスだかパクチーだが、なんだかそのあたりのどれだかの香りがあって(雑)、オリエンタルな雰囲気をかもし出しています。個性的~!

ひとくち飲んでみると、意外にべたっと甘すぎることはなく、むしろどちらかというと「すっきり甘い」という印象。
「甘く飲む」ために作られたいデザートワインのような、脳が溶けるほどの甘美で甘ったるい甘みではなく、あくまで「甘口ワインにも使われる熟度の高いブドウを使った、スティルワイン」というカテゴライズがぴったりな、綺麗なワインに仕上がっていました。
フルーツ由来の酸味も残っているので、案外さらさら飲めちゃう感じです。

それもそのはず、こちらのエーレンフェルザー、交配元は「リースリング」なんですって。
リースリングとKnipperlé(ニッペレ)を掛け合わせたアルザス品種なんだそうで、まさに「甘口ワインにも使われる熟度の高いブドウを使った、スティルワイン」ですよね、これは。

そう聞いてなんとなく「ふむふむ!」と思ったんですが、確かになんか、アルザスのナチュラルワインっぽい雰囲気があるんですよ。不思議なことに。
この、個性的なハーブ香とはちみつ感、そしてフルーツの香りと綺麗な酸味、このあたりからそこはかとなく、「いつかこういう、アルザスのヴァンナチュール飲んだことあった気がする…!」っていう感じが引き起こされます。

温度が上がるほどこの複雑さと甘みは際立つので、わたしの好みとしては、けっこう冷やしめにして飲むのがいいな~と思いました。
ということで、グラスに注ぐごと冷蔵庫にしまってましたね。こうすると一気に飲みすぎなくていいです。取りに行くのが面倒になって、注ぐ速度が若干落ちます。まあ、最終的には空けちゃうんですが…


ところで、肝心のキーマカレーとの相性ですよ。
これも全然悪くない、というか、「うちのキーマにはこれがベスト」なんじゃないかと思えるようなペアリングに仕上がってました。やるやん~!

トマトベースのキーマカレーに、クミン、ナツメグ、ターメリック、ローリエなんかの香辛料を重ねたキーマでしたが(ワイン飲むつもりのなかった時代の産物です)、ワインとキーマのどちらかが姿を消すこともなく、ちょうどよく共存してくれていました。

たぶんワインが持つスパイスの香りとすっきとした甘みが、キーマの持つ香りやお肉の甘みに合わせに来てくれたんだろうと思います。助かったー。

ちなみにお米は食べてないので、これお米食べちゃうとまたちょっとニュアンス変わっちゃうかもです。
ワインと米ってあんまり合わないというか、ジャポニカ米よりはせめてタイ米なんかのほうが合いそうな気がするかなぁ、ジャポニカ米には日本酒がいいすよねぇやっぱり…


ということで、我が家のピンチを救ってくれたエーレンフェルザーに、もう一度乾杯を🥂

っていうか、飲まない選択肢はなかったんかい、っていうツッコミを誰もしてくれないところ、そういうところですよみなさん、だから好きなんですよみなさんのこと!(乾杯!)


それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました^^
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いいですかみなさん、あのですね、もう今日はふつうの日曜日ですからね(最弱)いつもどおりのあれですよ、ただの日曜日ですから。え、連休?そんなものはじめからなかったんですよ(最弱)

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■ ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!

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