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夫氏、WSET受けるってよ〈ニュージーランド/ピノノワール〉

『WSET』という、ワインにまつわる資格をご存知でしょうか。
読み方は「ダブリュー・エス・イー・ティ」、日本では「ダブリュー・セット」と略して呼ばれることの多い資格です。

この資格を認定しているのが、ロンドンを本部とする教育機関『Wine & Spirit Education Trust』。つまりこの「ワインとスピリッツに関する教育企業合同」によるワインの認定資格が、「WSET」というわけです。

なぜ、このような話をするかといいますと、どうやら夫が受けるらしいからです。急に身近。


夫氏、ワインのことが好きすぎて、ときおりその筋(※ワイン)の方と間違われるのですが、わが夫氏はばりばりITベンチャー育ちの、ばりばり普通のサラリーマン

好きなものはゲームと漫画とスターウォーズ。それだってその筋(※ゲーマー)のみなさんと比べると、かけたコストはすずめの涙、現場至上主義のオタク様方にしてみれば、ただただのんきなお茶の間ファンなわけです。

すくなくとも、人生に強めの推しができがちなわたしと比較すると、どちらかというと趣味はすくなく欲求は控えめ、仕事以外では草をはむ羊のような穏やかな生活を送っていた夫氏。

それがワインと出会ってあれよあれよと課金をしているうちに、いつの間にか夫婦でワインエキスパートを取得するにいたったのが2021年のハイライトだったのでした。どういう顛末だよ。

推しがすくないだけに、むしろ好きになったものには一途なところがあるらしい夫氏。
どうやらワインのことはガチで好きなようで、億劫がっていた国内旅行も「ワイナリー行こう」のひとことで釣れるようになり、野菜さえ炒められなかったのにワインに合わせたいがためにサーモンのクリーム煮とか作るようになり、なによりワインを飲みたい一心で、日をまたぐ前に仕事を終えるようになりました。健康!


わたしと夫氏のワインの楽しみ方は、似ているところと、違うところがあります。

ワインを飲むときに、ひとつひとつの要素を分解しながら丁寧に味わうのが夫流。ざっくり美味いかどうかが先に来て、味はあとから考えるのがますたや流。

ワインの情報のなかでもっとも積み重ねやすいのが「エピソード」であるますたやに対して、売られている店舗やエチケット、ワインの銘柄や値段などをしっかりと覚えているのは断然夫氏。

ワインを介して仲間たちとわいわいする優先度が高いのがますたや流だとしたら、「ワインはひとりで飲んでも十分楽しい」のが夫流の飲み方だったりします。

もちろんこれは「どちらか一方しかしない」わけではなく、楽しみ方の割合の話。
夫氏だってみんなとわいわいするのは好きですし、わたしだって多少は銘柄を覚えられます。(多少)

とはいえ、我々の「楽しい」の軸足が、少しずつ違っていることもまた事実。

なんていうかこの違いって、「へぇ!ワインって、そんな風にも楽しめるんだ!」と、ことあるごとに新鮮な驚きに繋がるんですよね。

きっとこの記事を読んでくださってるみなさんとわたしも、ワインの楽しみ方の違い、好みの違い、方向性の違いがあるのだと思います。
同じように、似ているところ、似たような楽しみ方、そっくりな好みをお持ちのことだって、あるはずです。

その多様性こそが楽しい。
そして、そんな多様性を生むワインが、本当に楽しい。

わたしにとってワインの推しポイントである「多様性の楽しさ」、これを日常の中でも日々実感できることが、夫氏と「同担推し活動」をしている、最大のオモシロポイントだな~と思っています^^🍷


そんな同担である夫氏が、どうやらWSETを受けることを検討しているらしい、と気づいたのは今年の5月に入ってから。

なぜ気づいたかというと、我々がアプリ上で共有しているカレンダーに「WSET説明会」というスケジューリングがなされていたからなのでした。
うん、できればカレンダーに言う前に同居家族に言おう?

共有しているスケジュールによると、どうやら6月から秋までの土曜のお昼は、だいたい都内で講義を受けている模様(※WSETは必要単位分の講義を受ける必要があります)。

どうやらわたし、ちょうどランチ時間に、都内でひとりぶらつくことになるらしいです。
うん、そういうことはカレンダーじゃなくて、まず同居家族に言おう??


ということで、まずは今年WSETを受けられるみなさん。
どうぞ(夫と)ともに頑張りましょう!

ちなみに夫の受験レベルは2、なぜか英語で受けるそうです。なんで???

それから、どうやら土曜のゴールデンランチタイムに、しばらく東京をひとりうろついている可能性が高いらしいわたし。
どこかでワインを求めてさまようピンク色のアルパカを見かけたら、どうぞワイン1杯分お付き合いいただけますと幸いです🥂


ということで、今夜の3000円ワイン、いってみましょう!

クメウ リヴァー ヴィレッジ ピノ ノワール 2020 [¥3080]

<ワインdata>
国:ニュージーランド 種類:赤ワイン 品種:ピノノワール ヴィンテージ:2020 生産者:クメウ・リヴァー インポーター:ジェロボーム

<バランス>
酸味:★★★★☆ タンニン:★★★☆☆ 香り:★★★☆☆

さて今宵の3000円ワインは、ニュージーランドのピノノワールです。

産地は「クメウ」。場所はニュージーランドの北がわ。
南半球なので寒暖は基本的に逆で、北なので基本的には「あったかい側」の地域なのですが、ここクメウは冷涼な地域とのこと。地形や天候ってほんとおもしろいな。

そしてこのワインを作るワイナリーの現醸造長、実はニュージーランドで1番めの「マスター・オブ・ワイン」を取得されているとのことです。

マスター・オブ・ワインといいますのは、世界的に認められたワイン学修士のようなもののこと。日本国籍で取得できた方はわずか2名、そのうち日本に在住されているのが大橋健一MWです。

受験には、すくなくとも前述のWSETのレベル4(Diploma)に合格していることが必須となりますし、それどころではなく、本当に、とにかく、なんたって、すごくすごい世界なんですって

▶ すごくすごい世界のいったんをのぞける映画がこちら。

そんな、とにかくすごくすごい方が醸造長をされているワイナリーのワイン・・・・うーむ、気になるじゃないですか🍷

なにせ、そのすごくすごい世界の超末端に、うちの夫氏が立とうとしていることですし!

色調は淡いルビー色。注いだ瞬間から「きみピノノワールじゃーーーん!」と嬉しくなっちゃうお色み。

あけたては少し還元しているような香りがあったのですが、もしかすると自然派な造りよるところもあったのかもしれません。
還元的な香りが飛んで、さらに温度があがってくると、最初は見えにくかった優しい果物の香りが、ふんわり立ちのぼるってくるようになりました。

印象的だったのは、酸味のシャープさ!
凛とした酸が、じゅわっと舌を覆っていく感じです。くちあたりは軽やかで、いわゆる「ミネラル感」みたいなものを感じる瞬間もあります。
一方で、意外とタンニンもあって、軽やかさだけではない芯の強さも感じました。

このシャープな感じと芯のつよさ、そして優しい果物のバランスからは、なんだか「切れ長の目をした東洋美女」みたいな雰囲気を感じますね。たぶん黒髪ショートで、くちもとにほくろがありますよこの子。


ニュージーランドのピノノワールって実はまだ4銘柄くらいしか飲んだことがないのです。だから、パターン化できるような経験を持ち合わせていないのですが、なんとなくこんな「綺麗系」のピノノワールのイメージを持っています。

今回の子も、いい切れ長のアイ👀をしてました。
うーん、いいなあニュージーピノ。この冷しげな雰囲気、もっといろいろ飲んでみたくなりますねぇ!

ということで、マスター・オブ・ワインが造る切れ長アイ👀系ピノを飲みながら、『ひょっとして…夫氏がWSETを英語で受けるのって…もっとうえのレベルを英語で受ける気だから……?』などという疑問がわいてくる夜。

夫氏の同担推し活動を、これからも共通スケジュール上で静かに見守っていこうと思います!


それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました!記事がよかったねって思ってくださった方、ニュージーのピノ好きだよ!っていう方は、右下の「❤」ボタンを押して「スキ!」してくださると嬉しいです🥰いつもスキいただける方、超ありがとうございます!♡

▼ ちなみにあしたは、こちらのイベントに参加しています!BOOTHにて通信販売もお受けしておりますので、お気軽に♪

ここまでお読みいただいてありがとうございました! #3000円ワイン をこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやでした(^○^)🐑🐑🐑

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■ ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!

▶ 詳しいプロフィールはこちら!TwitterやInstagramもフォローお気軽にどうぞ♪

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