［3000円ワイン］美味しさ、主役級。〈イタリア／グレコ・ディ・トゥーフォ〉

今夜のワインは当noteでもおなじみ「近所のワイン屋」で買った１本です。

わたしがワインを好きになり、ワインのことをもっと知りたくなり、そしていつしか「3000円ワインの民」を名乗るようになった、「ますたや」生誕地でもあるこのワイン屋。

その「近所のワイン屋」が、2月28日をもって、無事に閉店を迎えました。

いやあ～～～～わかってた、この日が来ることはわかってたんだけれども、やっぱり、寂しいですねぇ…！
この3年間ほとんど毎週顔を出し、名実ともに「よりどころ」になっていたお店。閉店の夜はあまりに寂しくて、うちでワインを飲みながら号泣しました（笑）
夫はボロボロ泣くわたしを見て、「いや、ワイン屋が１軒閉まっただけやで？！」って笑ってました。それな。

そうはいってももちろん夫も寂しがっておりますし、週末はしばらく、我々夫婦は路頭に迷いそうです。生きてりゃまた会える、という夫の言葉を胸に、新しい出会いの気配を探したいと思います。

迷えるますたや家を、誰か拾ってください。

サルヴァトーレ・モレッティエーリ　グレコ・ディ・トゥーフォ［￥3300］

＜ワインdata＞
国：イタリア（カンパーニャ）　種類：白ワイン　品種：グレコ・ディ・トゥーフォ　ヴィンテージ：2019　生産者：サルヴァトーレ・モレッティエーリ　インポーター：株式会社 八田

＜バランス＞
酸味★★★★☆　糖度：★★☆☆☆　香り：★★★★☆

さてこちらは、そんな近所のワイン屋から持ち帰った「高くないワイン」の最後の１本です。
あえて「高くない」とくくっているのは、2023年に飲む分の「高いワイン」は、もう手に入れてあるから（セールで）。
でもワインって、なんか買った端から忘れちゃうんだよなぁ…（不安）

ワインの産地はイタリアです。品種は「グレコ・ディ・トゥーフォ」。
グレコ・ディ・トゥーフォは、カンパーニャ地方の土着品種で、「トゥーフォ（凝灰岩）の土壌に植わった、グレコ種」のブドウということなんだそう。

首都はナポリ

このあたりは、ヴェスヴィオ火山の噴火による火山灰の影響を受けた土地。ヴェスヴィオといえばあれですよ、「ポンペイ」を一夜にして灰の下に埋めてしまった、あの火山ですよ。

まさにそのヴェスビオ火山のふもとでグレコ・ディ・トゥーフォが植えられていたという文献も残っているんだそうで、いやあ、歴史を感じますな。（雑）

さて、そんなグレコ・ディ・トゥーフォなんですが、これ、以前飲んだときも「やたら美味いな」と思った覚えがありました。

それで、もうだいぶ在庫がなくなってきた近所のワイン屋で見かけて、そうだもう１回飲んでみようセール中だし、という感じで、さくっと我が家にやってきたのがこのワインだったというわけ。

さくっとやってきたので、さくっと飲みますよ！

ほんのり黄金に輝く外観が、ふっくらとしたイメージをふくらませます。

最初の香りは綺麗な酸と塩味が主体。もう少し温度があがると果実味が出そうな雰囲気がありますが、初めはどちらかというと「綺麗さ」のほうが目立ちます。

飲んでみると、くちあたりはドライ。舌の上で感じる果実味は穏やかです。伸びやかな酸とわずかな塩みに、後を引く心地よい苦みが感じられます。

でも、なんていうんでしょう、あきらかに「厚み」を感じるんですよねぇ。どの味わいも度合いが強いというか、酸がクリアなのでまとまってるけど、実はけっこうパワーあるでしょ？みたいな雰囲気をびしびし感じます。

そういうわけで、うっかりスポーツドリンク扱いしてゴクゴク飲まないように気をつけつつ、時間をかけて飲んでいきます。すると後半から、出てくるじゃないですか、ふっくらレモンみたいな果実味が…！

後半は「こりゃ主役級だな👑」と言える、上質なワインに仕上がっておりました。これあれですよ、王族の3番手にいた秀才王子が時を待ち最後に国を統べるみたいな、エモエモ展開ですよ、わたしの嗜癖的にね。

というわけで、大事に大事に飲んだ、最後の１本🌙
「ああ、これでなくなっちゃう…」と泣きかけたわたしに、夫が言います。

「なくなったら頼めばいいやん！」

・・・それな。

※ 小売りの店舗が閉じるだけで、お店が完全になくなるわけではないのでした。（落ち着け、ますたや…！）

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■ ますたやとは：
関東在住の30代、3000円ワインの民（たみ）。ワインは週に約5本（休肝日2日）、夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得、2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパートを取得、現在はWSETLevel3を英語で挑戦中の、ワイン大好き夫婦です！

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