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エッセイ 夏休み目標宣言!刮目せよ!開眼せよ!

今日は午前中、地元の読書会に参加し、知的生産の技術に磨きをかけ、午後からは坂口安吾のように縦横無尽にプリント類をばらまけながら執筆活動をするわけではなかったが、図書館の机上でただひたすらうんねりとしていた。

中々、有意義な日を過ごせたことであろう。
午前中に用事を作る素晴らしさを私は電子媒体に散らばる庶民どもに説きたい。「朝から動きなさい!」と。

こういう風に、電子媒体でしかマウントを取ることができないところに私の人間的限界がある。

さて、財産や社会的地位が無ければ、産毛だけは鬱蒼と茂っている大学生の私は、そろそろ将来というものを本気で心配しなくてはならない。

なぜなら、こんな破廉恥で怠惰な退廃思想を体現した私のような愚か者が社会という荒波に出てしまったら、おそらく出航わずか数分で近くの沿岸部にて座礁するに決まっているからだ。

そこで、私は社会がよだれを垂らして求めるぐらいの「人材」となるべく、この「夏休み」を通して色んな目標を立てることにした。

①朝早く起きる
当然である。至極真っ当である。常識である。共通認識である。
起床後、朝日が照り散らす早朝に市役所付近をウォーキングをして、そのあとマクドナルドにてエッグマフィンを頬張る。そうすれば、「早起き大明神」は満面の笑みで私を出迎えてくれるだろう。①を上手くこなせば、「え!?まだ朝の9時半なの?!」と進研ゼミを極めた勉学の猛者のごとく、安心感を持ちながら、栄光の未来を手にすることができるに違いない。

②お勉強を頑張る
当然である。至極真っ当である。常識である。共通認識である。
図書館で勉強した暁には、ワードだけでなく、エクセルの使い方も一通り覚えることで、社会に出ても恥ずかしくない人間へと邁進することができる。そうすれば、「PC大明神」が満面の笑みで私を出迎えてくれるだろう。

③こみゅにけーしょん能力をつける
当然である。至極真っ当である。常識である。
主にアルバイトを通して、様々な情報をインプット、アウトプットしていく。そうすれば、塞ぎ込みであった私の遮光的な性格も、フリーWiFiのごとく社交的なものに変わることができるだろう。

④早く寝る
当然である。至極真っ当である。常識である。
翌日が有意義になるかどうかは、昨晩早く寝れるかどうかに関わってくる。つまり、夏休みを成功させる鍵はこの④である。

先程も出てきた進研ゼミであるが、思えば私は進研ゼミの付録より漫画の方が好きで、勉強をきちんとこなして有意義な人生を過ごす主人公にいつも心を躍らせていた。
「私も主人公のようになりたいなぁ。ステキな夏休みを手にしたいなぁ」と妄想を膨らませることにひたすら血道を上げていた。
最終的には、「気になるあの子と花火にでも行きたいナァ」とコロナ禍が蔓延る現在では到底不可能な夢想をよくしていたものだった。それも、産毛も出来立てホヤホヤの時期だったことだろう。

時は数年経ち、もう一度進研ゼミの漫画のごとく、リフレッシュスーパー大学生になることを私はここに誓う!男に二言は無い!断じてあってはならない!

明日から頑張ろうと心に誓うのであった。


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