子供からまなぶこと。
THE MIDFLOW coffee roastという僕たちのお店には、小さなお子さんのお客さんも多く来てくれます。
一番小さい子だと生まれたばかりの赤ちゃんもいるんです。
お店を開業してまだ2年間だけど、その間に生まれてきた赤ちゃんもいましてね。お店の近所にお勤めの女性のお客さんが「産休に入ります」と教えに来てくださったと思ったら、あっという間に月日は流れ次のご来店の際には生まれたばかりの赤ちゃんを連れてきたりしてくれて。小さな小さな赤ちゃんに会わせてもらえたときの感激、感動はもう言葉に言い表せないくらいの幸福感です。
当店は小さなお子さんのご来店は「大歓迎」のお店です。
僕はまだ子供がいないので自分では知らなかったんだけど、お子さんの相手をするのがとても好きみたいです。仕事の手が空いているときなんて、幼稚園や保育園くらいのお子さんに遊んでもらえるととてもリフレッシュできます。そうそう。遊んであげているというよりも、遊んでもらっているという感覚。
お子さん用のメニューとかはないので、小学校低学年くらいの子までにはミルクをスチームしてホットミルクを作って出してあげます。お金はいただきません。僕からの気持ちです。そのホットミルクを楽しみにしてくれている子たちも多いみたいで「〇〇の(その子の名前)にゅーにゅー(牛乳)ちょうだーい!」とうちのベンチに座るなりにニコニコ笑いながら、オーダーをくれる子たちもいます。にんまり笑いながら「早く作ってー!」というジェスチャーをしてくれる姿に本当に癒されます。
大人の世界はなにかと殺伐としてしまうものですよね。僕もこう見えて大人の端くれなので、そういう殺伐とした空気に毒されてしまうときもあります。そういうときに子供たちの笑顔に触れると、ふっと肩の力を抜くことができます。計算のない関わり合いが出来るからでしょうね。相手の顔色を窺わなくてもいい。ただ、目の前にある表情がその子のそのままの感情だと思うからです。まさに、素のままですね。
大人になると、なぜ相手の表情の向こうを読むようになってしまうのでしょう?なぜ、本音と建前をわけてしまうのでしょう?
40代にもなって、そんな青臭い問いかけを自分にしてしまいます。
僕だって、御多分に洩れず、本音と建前を分けているし、口に出す言葉と心に思っていることが違うなんてことは多々あります。でも、なぜ、そんな疲れることをしなければならないのだろう?と、ここのところよく思うんです。
僕はかつて心理カウンセラーとしてのトレーニングを積みました。実は臨床に出たこともあります。その中で、クライアントが発する言葉そのものよりも、なぜその言葉を発するのか?具体的に言えば、どんなセルフイメージを抱いているのか?ということを意識するようになりました。
そんなふうにしていつもどんなときもセルフイメージに意識を向けるようになりました。そしてそれは僕の特殊能力になりました。
いかに本音でしゃべらない人が多いことか、ということに気がつき愕然とすることがあります。心にあることと、口に出てくる言葉の不一致に差がありすぎる。そう感じるのです。心を病む人が増えいているけれど、その原因にはその不一致による自分への不必要な負荷があるような気がします。
そのような観点から人を見ていると、人から好かれやすい人気がある魅力的な人というのは、その不一致が限りなく少ない人のような気がします。もちろん、人間だから「ゼロ」なんてことはないと思います。けれど、意識的に不一致を作っていることは少ないような気がするんです。
実際に、僕自身の人間関係を思い返してみても、僕が信頼して自分のこと話せる相手というのは、心にある言葉と口に出る言葉との間に差を作らなくていい相手です。つまり「素直」になれるということです。
「素直」と「信頼関係」ってどこかつながっているのだと思います。
うちのお店に来てくれるお子さんたちの前では、僕は100%の「素」の状態です。見栄を張ったり、虚勢を張る必要もないですからね。
「コーヒー屋のおにいちゃん!」「コーヒー屋のおじちゃん!」と呼んでくれて、時には抱きついてくれる彼たち、彼女たちの存在のおかげで、僕は明日も胸を張ってお店に立つことができます。
僕も人間としてまだまだ未熟さが目立つけれど、たぶん、悪くはないはずだ、とあの子たちのおかげで思わせてもらうことができるからです。
小さな子たちが与えてくれる勇気と希望の大きさは計り知れません。
大事なことを気がつかせてくれてありがとう。
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〜THE MIDFLOW coffee roastからのお知らせ〜
当店のママのリクエストにお応えして、カフェインレスコーヒーあります。
無農薬栽培にこだわっているカフェインレスとは思えないおいしさコーヒーです。