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井上陽水さんの誕生日

今日は井上陽水さんのお誕生日だそうです。

ちょうど今の時季は「少年時代」がよくテレビやラジオで流れます。

その「少年時代」を20歳でカバーした宇多田ヒカルさん。NHKの番組「陽水の50年〜5人の表現者が語る井上陽水〜」で、井上陽水さんについてこう表現していました。

もしかしたら あの 作詞家としてはいろんなタイプがもちろんいますけど 
私自身と近い方向のグループ分けができるようなタイプなんじゃないかと

これを作りたいとかこういうものを作りたいとか こういうものを見せたいというタイプとはちょっと違って

メッセージとかが軸にあるというよりは 言葉の 言葉とか言葉の配置が
人に与える印象とか効果みたいなものをよく把握してらっしゃって

なんか組細工みたいに こう建築物をこう ドーンっていうタイプではなくて どっちかっていうと香水を作るみたいな 濃度とか 何かを調合して
濃度をコントロールしながら 初めて嗅ぐ人がいて完成するみたいな そういうタイプの作品に感じたんです

NHK総合/NHK BS4K「陽水の50年〜5人の表現者が語る井上陽水〜」

言葉選びが秀逸な宇多田さんが陽水さんを上のように表現したのがとても興味深かったです。

歌ってみた時の言葉のはまり方がとても心地良いなと感じるのが、陽水さんの歌に惹かれるポイントのひとつです。

「少年時代」の話になるとよく「風あざみ」という植物はないという話になりますが、この世にない言葉が(偶然か必然か)生まれる(あるいは生み出す)事ができる人はやはりすごいですね。

学校で習った文法の容器に知っている言葉を入れていき、意味はわかるけれど無味無臭で何もひっかからない文章を書くだけなので、陽水さんが発表する作品の聞いたことがない単語、独特なオノマトペ、驚きの展開にはいつも心揺さぶられます。

好きなところはたくさんあるのですが、メロディもそうだし声も素敵ですね。「結詞」とか音数が少ないので、素人が歌ってみるとものすごくスカスカで物足りない歌になってしまいます。陽水さんの歌声あってこそ。

陽水さん、おめでとうございます!

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