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HSK(漢語水平考試)で証明できる能力について考える

中国政府教育部からの「HSKを9級制にする」という発表を受けて、およそ4年ぶりにHSKの勉強をしています。

ちなみに今年12月にテスト運用、来年3月からスタートだそう。

今回受けるのは6級です。

今月から勉強スタートしましたが、過去問解いてみたら正答率85%だったので、
試験の形式に慣れれば問題ないかなという感じ。

過去問1

作文添削は、知り合いの中国人日本語教師より。

私の中日翻訳レベル

そんな中、最近は本業(平面・動画撮影〜編集・デザイン等々制作)以外のこと、特に中国語から日本語への翻訳が急激に増えています(主に代理店さんより)。

中国広告法の知識は若干ありますが、改正を常に追い掛けている訳でもないので、リーガルチェックはお客さん側で責任を持って対応いただく、という条件で受けています。
先日、中国語資料約2,000字の翻訳は、提出までに約8時間ほど掛かりました。

wordでたった1.5ページ弱分の翻訳に、8時間。


そんなに時間が掛かった理由としては、

・ある言葉に対応する日本語が浮かんでこない


・文脈から見て違和感のない日本語が浮かんでこない


・専門用語(業界用語)に対応する日本語が分からない


この3つが主。


要するに、主に「日本語語彙力」の問題で、中国語と日本語の紐付けができないことが原因でこんなに悪戦苦闘してしまった。作業後はヘロヘロ。

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まだ合格した訳ではないのであまり大きい声では言えませんが、HSK6級過去問では高い正答率の人間が、翻訳となると非常に手こずり、辞書(中日・中中・大辞林・類語)と睨めっこ状態になってしまう。


翻訳の訓練をしたことがない非専門家とはいえ、中国語に関して小さな自信を持っている人間としては、ちょっと残念な事態でした。

HSK試験を通して測れるもの

HSKは、純粋な「中国語能力」を測定する試験。


リスニングもリーディングも、中国語の問題に中国語で回答。ライティングも中国語でのアウトプット。

なので、HSKを中国語勉強の指標&中国語レベルの物差しにし、他言語を意識せずに中国語を勉強して来ると、翻訳という作業は非常に手こずる。

「HSKで高得点が取れる(中国語能力が高い)=スムーズに他言語へと言い換えることができる」ではないのだと思います。
(こういう人って、きっと他にもいるんじゃないでしょうか?)

考え付いた大きな問題

よく「言葉はただのツールに過ぎない」と言いますが、私の中で中国語はまさにその状態なのだと思います。
会話をする時も文字を打つ時も、頭の中に全く日本語がなく、中国語で理解し、考えて、アウトプットする。
そんな習慣が気付かぬうちに身に付いていましたが、
HSK6級で高得点を取ったところで、他言語へと昇華することが難しいのであれば、中国以外では活用度低いんじゃないの?
と思うようになりました。

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中国5年目にして、今更…

中国で、中国人相手に中国語を使うのであれば、HSKだけで全く問題ないと思います。

但し、日本(中国以外の国)で中国語を生かして仕事をするとなると、中国語と日本語(現地語)を紐付ける訓練をする必要があるはず。


加えて、専門用語や日々生まれる新しい言葉の知識を絶えず身に付け、世の中の流れを把握する習慣も。

そう考えると、翻訳を生業とされている方って本当にすごい。。

私の中国語、今後の課題

HSKは中国語で考え、理解する必要があるので(でないと時間内に終わらない)、しばらくは今のままのやり方で進めて行きます。
が、HSK終了後は、日本語を意識した向き合い方に切り替えて行こうと思います。
中国語と他言語との繋がりを作ってこそ、生かせるのではないかと思うようになったので。
勉強に終わりはない!
しのごの言っていても始まらないので、まずはHSK合格できるよう頑張ります。


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