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あるべき座にあるべきことの美しさ

致し方の無い状況を乗り越えて約3年頑張ったけれど、とうとうその日が来てしまった。上の永久歯、第一臼歯を抜歯。

現在の歯医者さんにお世話になって3年になる。
3年通ってようやく、あのデンタルの機械のウィィィ〜ンやシャーーッツやキュイィィィンやズゴーッに慣れ、2ヶ月に一度のクリーニングにも通い、担当衛生士さんともすっかり仲良くなった。

だからといって、良くはならないと最初から宣告された通り、良くならないまま踏ん張って踏ん張って、そしてその日が来た。

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抜歯は5秒と掛からなかった。麻酔がどえりゃぁ痛かったけど、これは覚悟の上。あ、という間もなく終わってた。

抜いた歯を見せてもらったけど、通い始めた頃に比べれば格段に美しい状態。でも、ダメなものはダメなんだなぁ。カナシイ。

この歯だけが悪いわけではない。全部がダメな状況を、これ以上悪くならないように温存してもらっている。食べられるし、喋ることにも支障はないし、多少の見映えの悪さは我慢かな。

いっそ全部抜く?という選択肢はドクターには無いようで、一本の歯がもたらす影響について、ズバッと、サラッと、サクッと告げて去って行く。

ここで躊躇はできないの。言われたままではダメなの。フォローしてくれる担当衛生士さんとも話をして、自分の意志で判断してお返事する。仕事より早いぞ。あ、ドクターはこれが仕事か。ここも現場か(笑)

ともあれ、こうして“また”一本、歯が無くなった。次回はリカバー。抜いた歯を両脇の歯と接着して繋いで凌ぐ。他がもっと悪くなるまで。もしくは私の諦めがつくまで。

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生まれて半世紀も経つと、生命の器としての身体は、生物学的に少なからず老朽化する。これまで大した病気もせず、不具合もなく来れたのが不思議なくらい。幸せなことです。

大人のくせに「歯医者怖い」を乗り越えて、私なりに頑張って3年。頑張ってよかったと思いつつも、失うことはやはりカナシイ。

それぞれが、あるべき座にあるということの大切さと、その美しさを痛感しています。

みんな!歯医者さん行ってねーっつ!

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