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スタートアップ成功の秘訣とは 『ZERO to ONE』を読んで


ピーター・ティールについて 

この本の主要の著者ピーター・ティールは、日本ではなじみの薄いPayPalの共同創業者であり、最高経営責任者で、売却後はベンチャーキャピタルなどの投資家でMetaの取締役も務めた方です。ドナルド・トランプ元政策顧問でもあり「影の米大統領」という怖いあだ名でも呼ばれているそうです。あのイーロン・マスクともPaypal時代に一緒に経営をしてたそうです。

『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』はどんな本か。

自らもスタートアップを経営し、成功し、その後、VCとしてもFacebookに投資したりと成功しているピーターティールが、スタートアップの成功の仕方、ゼロからイチ またはそれ以上の価値を生み出す方法 を指南してくれるありがたい本です。2014年の著作となります。

ピータ・ティールのスタートアップの成功の原則

1.少しずつ段階的に前進すること
2.無駄なく柔軟であること
3.ライバルのものを改良すること
4.販売ではなくプロダクトに集中すること

『ZERO to ONE』より引用

上記はシリコンバーレーでのスタートアップの大前提となっていると言いますが
ピータ・ティールは逆に以下をスタートアップの成功の原則と捉えていると言います。

1.小さな違いを追いかけるより大胆に賭けたほうがいい
2.出来の悪い計画でも。ないよりはいい
3.競争の厳しい市場は収益が消失する
4.販売はプロダクトと同じぐらい同じくらい大切だ

『ZERO to ONE』より引用

競争は避けるべし。

競争状態となっていくと、価格が下がり利益が減る。
独自のポジションを創るべしと言います。

マイケル・ポーターも同じこと言っていますね。こちらも参考ください。

長期的にキャッシュを生み出すビジネスを創るべし

長期的に優位性を保てたり、サブスクとかで将来の収益が予測できればDCF法で評価し多額の投資を受けられる可能性がでます。
そのようなビジネスは以下のような特徴のあるビジネスと言います。

1.プロプライエタリー・テクノロジー

プロプライエタリー(proprietary)は「専用の」「独自の」「独占的な」「所有権・占有権のある」「非公開の」の意味で、コンピュータ関連用語としてはオープン(open)の対義語となるとのことです。

特許などや他の追随できないテクノロジーやノウハウをもっていることが重要になります。

2.ネットワーク効果

利用者の数が増えるにつれ、より利便性が上がることを言います。LINEやTicktockなどがそれにあたります。

3.規模の経済

規模が高まることで収益性があがることを言います。クラウドサービスなどのプラットフォームサービス企業がまさに規模の経済の恩恵を受けていると考えます。

4.ブランディング

ブランドも大きな資産です。スタートアップでもそのブランドを誰もが知るサービスがでてきています。AppleのIphoneなんかはブランディングの価値が大きいと考えます。

破壊はしないこと

なるほど!破壊的なイノベーションより 独創的なイノベーションであれということですね。
クリステンセンの『ジョブ理論』でも破壊的 disruption という言葉が誤用されているとありました。
破壊を訴えると 既存の市場や製品と真正面から ぶつかることになります。スタートアップが大企業に勝てるはずもなく。。。

スタートアップで大事な7つの質問


下記の質問ほとんどの答えられているのが優れたビジネスプランといいます。
逆に答えられない場合は度重なる「不運」にみまわれ破綻するといいます。

1.エンジニアリング・・・段階的な改善ではなく、ブレイクスルーとなる技術が開発できたか?
2.タイミング・・・このビジネスを始めるのに今が適切なタイミングか?
3.独占・・・大きなシェアがとれるような小さな市場から始めているか?
4.人材・・・正しいチーム作りができているか?
5. 販売・・・プロダクトを作るだけではなく、それを届ける方法があるか?
6. 永続性・・・この先、10年、20年と生き残れるポジショニングができているか?
7. 隠れた真実・・・他社が気づいていない、独自のチャンスを見つけているか?

『ZERO to ONE』より引用

最後に

上記以外でもチーミングや営業などスタートアップにまつわる話が学べます。
僕自身もスタートアップの役員であったので、身につまされる思いで読みました。。。
非常に読みやすい本で スタートアップを知らない方 ぜひ読んでほしい本です。




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