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【文フリ東京新刊】タイムシェアがちょっとわかる本【その3】

その2はこちら

新刊について

5/19の文フリ東京にて、「タイムシェアについてちょっとわかる本」を頒布します。A5版、30Pで500円を予定しています。
宣伝として、1週間かけて本文内のいくつかのセクションを無料で公開いたします。

【新刊より抜粋】計画失敗〜再計画〜一件目購入

書類等をヒルトンの担当者に送り、そこから本国に確認を取ってもらって正式にハワイ旅行の手配ができるようになったのが2020年2月の半ばでした。コロナのニュースが徐々に増えつつはありましたが、まだ渡航なども制限されておらず、準備等の時間も考えて5月に旅行を決めました。しかしその後もこの流行病は猛威をふるい、出入国時の検査や待機制限、最終的には渡航自体の制限まで発令されることになりました。こうなるともうお手上げです。断腸の思いでハワイ旅行を断念する【注1】結果になってしまいました。
さて、こうなると残された道は2つ。そもそも旅行を諦めるか、日本のヒルトングランドバケーションズの物件に行き先を変更するかです。ところが2020年時点で日本にあるヒルトングランドバケーションズの物件は一つだけ。しかも小田原【注2】です。東京に住んでいる我々にはあまりにも旅行先としては近いのです。ハワイと天秤にかけるべくもなく、諦めざるを得ない形になりました。とはいえこのような事態は特別なので、旅行予約可能期間を1年延長してもらいました。期間としては2021年の終わりまでだったので、流石にそこまで行けば世界的な状況も好転しているだろうとまたもや楽観的に考えていたのを覚えています。というか楽観的にでもならないとやってられなかったというのが素直なところです。

さて、こうして2020年が不完全燃焼に終わり、2021年に突入します。ポイントはすでに購入してしまっているのでなんとかして使わなければいけません。すでに2021年7月の話です。この時はかなり焦っていました、もう小田原で諦めるしかないのか……と悩んでいた矢先、担当者から連絡がきます。
「瀬底に新しいリゾートがオープンします」
詳しく話を聞くと、2020年の夏頃に沖縄の瀬底にヒルトンの新しい物件ができ、さらに増設する形で2021年10月ごろにバケーションズの物件が開業するという情報でした。
「バケーションの物件なので、ポイントで宿泊が可能です」
まさに助けの船です。開業したての最新リゾートに無料【注3】で宿泊できるのだから願ってもいない話でした。当時も渡航のハードルはかなり高かった一方で、国内の移動ならまだなんとかなる印象がありました。こうして20万円で購入したポイントを使い、2021年11月にヒルトン瀬底リゾートに説明会も兼ねた旅行を敢行することになったのです。

沖縄にはおおよそ1週間ほど滞在しました。旅行の感想ですが、結論から言うとかなり良かったです。特にリゾートタイプのホテルというものに泊まったことがなかったので、キッチンや洗濯機が部屋のなかにあるのに助けられました。1週間ともなると、子供もいるので毎回外食は難しいし、汚れ物も出てくるわけで、ある程度通常の生活を維持しながら旅行するというスタイル【注4】は筆者たちの動き方にあっていました。
もちろん説明会も参加しました。鉄の意思を貫く予定でした。
しかし負けました。提示された物件の中ではかなり安い方でしたが、ハワイの物件を一部屋購入するに至りました。決め手はやはりリゾートでの過ごし方が快適だったからに尽きます。ハワイでもこのようなスタイルで旅行ができると考えると、なかなか首を横に振ることは難しく、ローンの計算を厳密に計算して購入に至りました。なお、この時に瀬底の部屋も紹介されたが高くて手が出ませんでした。瀬底の物件はホテル自体のランクが高く、ハワイの物件と比べると同じ金額を注ぎ込んでもおおよそ取得ポイント的に75%程度【注5】に下がる計算でした。
一度購入を決定すると、そのあとはベルトコンベア式に手続きが進んでいきます。とはいえ海外の物件のため、書類の確認作業だったり電話での確認も多々あり、もちろんハンコも結構押しました。日本で家を買った時もこんなにハンコが必要なのかと驚きましたが、その時の感情がリフレインしました。

注釈

【注1】ハワイ旅行を断念する:この時は担当者がわざわざ電話をしてくれました。グランドバケーションズ側としても、かなり死活問題だったのでしょう。
【注2】小田原:ここの物件は「ザ・ベイフォレスト小田原・ヒルトンクラブ」と言います。静かなリゾート地のようです。
【注3】無料:20万円でポイントを買っている時点で無料ではない、というツッコミは聞かなかったことにします。
【注4】スタイル:どうしても子供を連れて夜の居酒屋などには入りにくいわけです。
【注5】75%程度:部屋自体の値段が高いので、ハワイの物件と同条件のものだと1.25倍高くなるイメージです。

その4はこちら




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