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続・歴史小説家☆宮城谷昌光さんの創作法を、僕らは真似ることはできるのだろうか?

引き続き、歴史小説家、宮城谷昌光さんの創作法を紹介しています。
本当は昨日、すべて載せるつもりだったんですが、急用が入ってしまい2日間になってしまいました。

初めてお読みになる方はよければ1を読んでください。

さあ、続きです。

宮城谷さんはいくつかの小説やエッセイを含めて、5つの執筆を一日のスケジュールのなかで、合計原稿用紙7.5枚分を毎日書いていることを、三国志読本のロングインタビューの中から紹介しました。それで、5つ作品の創作をコントロールするのって凄いことだと伝えました。しかも小説だとまったくエネルギーが違う世界を書きわけるので、この切替能力はどのようにしているのか?

その創作コントロールの秘密に、いよいよ迫っていこうと思います。

昨日はとても期待が高まったところで終わってしまい、今日はとてもハードルが高くなってしまいましたが、はじめに断っておきますが、この創作法は、聞いたとしてすぐに真似はできません。

でも、この考え方は、創作活動をする上で、とても参考になりますし、応用はできます。
それで、最後にいくつかの僕の応用している方法を紹介しますね。

それではは、宮城谷昌光氏の創作秘法を紹介します。

これは、昨日も紹介した「三国志読本」作家宮部みゆきさんとの対談から抜粋です。
作家の宮部みゆきさんは、宮城谷さんとは家族ぐるみの付き合いをしているようで、対談の中では宮城谷婦人も登場します。

それではどうぞ。

宮城谷 気というものがあるのですよ。私は作品ごとに書く部屋を変えているのだけれど、その部屋に気が宿ったか宿らないかということがわかりますよ。最近、ようやく「三国志』の部屋に気が宿った。
宮部 充実してきてるんですね。
宮城谷 ありがたいことにね、やっと書かせてくれるようになった。ああ、これは登場人物たちがきっと住み着くようになったんだと思った。最初は辛かった『三国志』の部屋に入るのが。なんでこんなに辛いことをやらなければならないのかと悔やんだ。
夫人 連載が終わった部屋は、静かになっていますから。
宮部 あ、立ち去るんですね、きっと。

さあ、いかがでしょうか。

宮城谷さんは、さらっと作品ごとに部屋を変えていると言ってますね。

3つの小説の連載とその他2つの執筆なので、4つの部屋を使っているんじゃないかということなんです。

これはすぐに真似ができない理由です。
僕だったら、寝室やリビング、子供部屋、以外で、空いている部屋が4つなければいけないですから、大豪邸を建てないことには難しいです。

ただ、この考え方はとても参考になりますね。
これは作品ごとに徹底したエネルギー管理をしているということなんです。

凄いことです。

宮城谷昌光さんはクラシック音楽の分野でもかなりマニアックでして、以前、何千枚とあるクラッシックCDのなかから厳選された1001枚を紹介した本を出版されたことがあるんだけれど、その本のまえがきにも、「小説で使っている部屋は使えないためこの本は食卓で書いた。」と書かれていて、なんで、小説を書いている部屋は使えないのか不思議に思ったけれど、実はそれほど、空間に貯まるエネルギーを大切にしているのですね。

それで、僕はどのように応用しているかというと、

作品ごとにノートをかえて使い分けています。

ノートを変えることでエネルギーを変えています。
愛用しているのは、モレスキンのカイデラージで、薄いノートが三冊セットになっているものを作品ごとにつかいわけています。
薄いと持ち運ぶのが便利ですよね。

あとは、カフェを利用します。

このカフェではこの作品というように、カフェによって創作するものを変えたりしています。

そんな工夫をしながら、大豪邸を夢見て創作活動に汗を流しております。

宮城谷昌光さんの創作の秘密に迫ってみましたが、結論は「部屋☆結界」でした。創作するための結界を部屋に作っているのでした。
三国志は「三国志結界」のようにね。

ということで、明日は連載中の部屋結界の話です。
お楽しみに。

みなさまの、参考になれば幸いです。

読んでいただいてありがとうございました。

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