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そうじ力「汚れとり」で悟りを開いたお坊さん2
周梨槃特の実践は、そうじ力の「汚れとり」の力をよくあらわしています。
周梨槃特は、優秀なお兄さんやまわりの僧たちに、愚かだといわれています。
そして、自分は愚かだから釈迦教団をやめさせてくれとお釈迦様に訴えるわけです。
私たちもいつしか年数を生きてくると、できない自分、ダメな自分を積み重ねて生きていきます。
生まれたとき、私たちは、父や母、多くの人たちに祝福されました。
歩けるようになったり、字が書けるようになったり、逆上がりができるようになったりと、頑張ればできるんだと、可能性に満ちていました。
しかし、いつしか大人になるにつれて、失恋したり、仕事で失敗をしたり、結婚しても子育てがうまくいかなかったり、夫婦ゲンカしたり、できない自分を積み重ねて生きていきます。
ダメな自分、失敗を恐れる自分を隠し、まわりとうまくやっていこうと自分を出さなくなっていきます。感情の老化ですね。
若かったときは、なんでもできるような気がしていたし、何にでも挑戦していたのに、いつしか挑戦を諦めている自分がいる。
周梨槃特が唱えた言葉は、「この垢除かん、塵払わん」でした。
垢や塵とは何でしょうか。
それはまさしく、「自分なんてどうせダメなんだ」という否定の気持ちや、自己限定の気持ちではないでしょうか。
周梨槃特は、何十年と垢や塵を取り除こうとするうちに、心の垢や塵がとれたのです。
心が浄化して、多くの人に感動を与えるほどの説法を説けるまでになったのです。
周梨槃特は劣等感や、自分なんてダメだと思っている多くの人を、勇気づけたに違いありません。
『捨てるほど若返る!
人生の「そうじ力」』P,128
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