27日目 頭脳戦

午前中に創洗浄。それ以外はベッドの家で音楽を聴きながら足の運動や、左手の曲げ伸ばし。少しずつ親指が曲がるようになってきた。

言語聴覚療法のリハビリで文字拾いテスト。ランダムに並ぶ文字列の中から「あ・い・う・え・お」の文字を見つけてチェックしていく。なるべく早く。2回目は文章の中から見つけていくが、そのときは物語の内容を頭に入れておくようにと、加えて指示があった。車の運転などで複数のことを同時に考える訓練である。

リハビリテーションルームに移動する。おでかけだ。作業療法リハビリでは、左手の指を動かしてほぐした後、パズルをした。最初はなんの問題もない利き手の右で挑戦する。模様がかかれたパネルを組み合わせて、指定された17種類の形に組み合わせていく。初めは4枚、どんどん枚数が増えて、最終的には16枚のパネルをくるくる動かす。結果はパーフェクトで、検査上はIQ120だと褒められた。右手の細かい運動の訓練だったのだろう。右手の筋トレもしてみる。1Kgのオモリを持って、上に20回、横に10回、手前に10回上げたり下げたりを繰り返す。ムキムキになるぞ。

部屋に戻ると、お腹がすいていた。いつもより頭も身体も使ったからかもしれない。

担当医師から現状報告があるので、家族に来てもらった。

2週間後の骨盤CT検査で骨折の再評価をして、骨盤の手術が必要かそうでないか決めること。気管切開であけたのどの穴は、手術の可能性がある以上は残しておいた方がよいということ。左手はリハビリを続けて機能回復を進めていくとこ。新たな事実発覚!というわけではなく、改めて確認をした、というところだ。

夫が夕食の時間の間、一緒にいてくれた。話ができるようになったから、気分転換ができる。今まで二人暮らしをしていたのに、急に私が入院することになり、一人ぼっちにさせて申し訳ないと思う。自宅から40分かかる病院に頻繁に来てもらうことにも申し訳ない。病室では、いつも看護師さんに頼んでいるこまごましたことをやってくれる。歯ブラシを洗ったり、水をくんでくれたり、ゴミを捨てたり。おばあさんになる前にこういう介護してもらうことになるとは・・・。

夕飯はチキン煮という名のシチュー。私の好物だ。クリームシチューはごはんとは別派?ごはんにかけちゃう派?私はかけちゃう派。母が、ひとつのお皿で済ませると洗い物が楽だから、という理由でそのスタイルにしていたので、抵抗なく食べて生きてきた。

夕食後、一人になって就寝時間まで何をしようかと考える。今日はお見舞いで折り紙をいただいた。職場の利用者さんからだ。お礼に絵を描こう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?