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迷い猫(『日向夏』)
猫がいる
それも 三毛猫
多分この辺の子じゃない
迷い猫かもしれない
その猫は寂しそうに鳴く
仲間を見失ったのだろうか
ニャー ニャー ニャー
きっと迷い猫だろう
彷徨う辛さを知っている僕は
近づいてその猫の瞳を見つめる
分かるはずないお互いの気持ち
だけどこの猫は迷い猫だと確信する
僕は一種のシンパシーを感じた
僕が猫だったら寄り添ってやるのに
とりあえず水をあげようとしたけど
迷い猫はどこかへ行ってしまった
今日も独り だけどまたどこかで会える
迷い猫は迷うけど何かを見つける
僕も掴みたい 糧になる宝石を
迷い猫は悠々自適に世間を渡っていく
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