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『シーサイド・スーサイド』感想
こんばんは、蒼乃真澄です。
さて今回は、先日観た舞台『シーサイド・スーサイド』の感想を書いていこうと思います。ネタバレなしなので伝わりづらいかもしれませんが、最後までお読みいただけると嬉しいです。
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その前に、まず新宿にある紀伊國屋書店さんに向かいました。なかなか新宿に来る機会もなく、時間があれば行きたいと思っていた書店さんでした。結果的に二十分ほどしか滞在できませんでしたが、本の紹介ポップや本の配置などを見ると、圧倒的な熱量で本を売っていることが伝わってくる素晴らしい書店さんでした。
ちなみにこの日は、カフカの短編集と安部公房の短編集を購入しました。たまには文豪の作品に手を出すのも悪くないですね。
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さて、バスタ新宿を横切って、代々木方面へ歩きます。
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夕方、多くの人が行き交う大通り。やっぱり、新宿は大都会です。そして街自体の情報量が多かったです。
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新宿駅から10分ほど歩いて到着。今回はスペース・ゼロという劇場で観劇しました。だいたい600席ほどの劇場で、ちょうどいいキャパです。
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木村昴さんから贈呈されたお花が飾られていました。
ちなみに今回観た舞台は『bpm』というエンターテインメント・ユニットが主宰する作品で、脚本と演出は声優でありbpmメンバーの浅沼晋太郎さんが務めました。bpmは約二十年ほど前から存在しており、今回観た『シーサイド・スーサイド』も再演だそうです。愛されている作品ですね。
以下、私が書いたあらすじです。
漫才コンビ『スーサイド』の西川の相方、北野はガンにより本日夕暮れに死ぬことが決まっている。しかし最後くらい自分の意思で死にたいと思い、自殺を試みる。それを少しでも穏やかなものにするべく、目を覚ましたら浜にいた西川(昨晩北野と喧嘩して、そこで酒を飲みながら一晩明かした)の前に現れた天使たち、徹底的に自殺させるために、北野の願いを叶えてまで任務を遂行しようとする悪魔。そして常に死んでいるはずの人物によって生まれる、「生と死」の話。
みたいなあらすじですね。次に感想です。
この作品は西川の相方である北野の自殺を巡って、話が進んでいきます。途中、様々な偉人たちの言葉や一説などを用いながら、天使は生命を全うすることを、悪魔は自殺することの正しさを主張していきます。その言葉の駆け引きや心理戦が面白くて、頷けるところもありました。天使が言っていることも、悪魔が言っていることも一理あるなって思いましたね。
私は自殺に関しては肯定も否定もありませんが、最終的には自分の意志でしか決められないものだと考えています。この作品でも自分の意志を確かめる場面が出てきて、私の考えとシンクロするものがありました。
作中、細かなところにコメディ要素があり、笑えるシーンは結構多めでした。ただテーマといいますか、ストーリー自体は意外と重めでした。とはいえ、笑える箇所が多いのでテーマの割に見やすい作品でした。
また、一人一人のキャラクターの輪郭がはっきりしていて、そこも楽しむことができました。特に主人公である西川役の野津山さんのツッコミが良い味を出していました。野津山さんは本業が声優で、舞台は初出演かつ初主演だったそうですが、堂々と演じ切っていていました。
およそ2時間の作品を観終わった後は「ああ、仕事終わりに無理して行って良かったなあ」と思えることができました。
実は、この日は朝から仕事があり、仕事が終わってからそのまま電車に乗って新宿まで向かいました。もう若くないのに、絶対に観たいという欲望が勝ってしまいチケットを取ったわけですが、後悔など皆無でした。それほど心が充実する作品だったということは言えます。
前にも書いた気がしましたが、舞台は俳優たちがステージの上で喜怒哀楽を表現し、様々な裏方さんたちの協力もあって素晴らしい作品が出来上がり、観ている人の心を動かして、感情を豊かにしてくれます。また、人間としての生き方を教えてくれたりします。それが今の私にとって生きる刺激です。
明日もまた、観た舞台について書きます。そして七月も八月も観劇する予定です。すべては自分の人生に快楽をもたらすため。2024年が人生で一番欲望に対して忠実な気がします。でも、悪くないでしょう。生きているなら楽しまないと。
それでは、また。
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