見出し画像

月と桜と九段下(『回顧する蚕』)



夜空の下 風が火照りを覚ます
見てごらんよ 月が綺麗だ


思い出は 君の記憶にもあるかい
写真では写せない この時間

輝いていた日々も
楽しかった日々も
辛かった日々も
全て僕らの人生

別れってのは 意外に呆気ないよね
桜咲く季節に 君は羽ばたいた


出会いも別れも その花とともに
咲いては 散っていくのだろう

風で揺れる木々 暗い夜道を一人
とぼとぼと歩く 九段下の道を

君を思い出して
涙を堪えながら
歩くのさ今日も明日も
ずっと 君の分まで

僕を照らし続けて
君は咲き続けて
またどこかで会えたら一緒に
歩みたい 九段下の夜道を



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?