蒼天ファンタジー『ポップわーるど』

迷える羊は空を駆け巡り
自分は正しいのか聞いた
ミラクルすら期待できない
現世はどこへ向かう？

もはや現実がファンタジー
すなわちこれがディストピア
未来と書いて『あくむ』と読み
僕らの中から希望を吸い取っていく

生きる事　それすら奇跡の時代
傷つきそれでも息をしているのだから
青白い世界を駆け巡る僕は
これから何を手に入れるだろうか

逡巡すら許されぬスピード感
流れはますます加速していく
走り続ける人間たちの群れは
少しずつ磨耗して減っていく

つまりこの世界はファンタジー
しかし理想とは程遠い場所
光も闇も交わらない虚無を抱き
またもや争いを好んでしまう

生きる事　それすら奇跡の時代
明日すら見据えることができない
死が迫る感覚を味わってしまうけど
僕は生きる事を選択している

打ち上げられた過去の栄光は
やがて星となって散りばめられ
そろそろ人間が終わることに気づき
僕はやはり　タバコを吸ってしまった

生きる事　それすら奇跡の時代
なんだっていいんだ　生きていれば
真っ青に染められたファンタジーの中で
僕は最後まで笑っていたいや