見出し画像

棚草子【夜深まり、パクチーラーメンを食す】

日曜日の夜、電子レンジで加熱しているのはパクチーラーメン。だんだん、爽やかなパクチーと、カップ麺特有の揚げた香りが部屋に漂ってくる。

友人と過ごした後、夕方に軽食を食べてしまっていたので夕食を摂らなかったせいでお腹が空いていた。本来であれば、さっさと寝る準備をしてしまえば良いのだけれど、来週の教材準備がまだ終わっていない。つまり、しばらく脳みそを働かせてパソコンとにらめっこをするのである。逃れられない。

夜に糖質や脂質の多く含まれるものを食べることは、たまらない背徳感と罪悪感をもたらす。「食べてしまった…」と、つぶやく私に「食べたんだから仕事がんばるぞ」と、もう一人の私が言い聞かせている様子が思い浮かぶ。

あと数年したら、食べるものに対してもっと気を遣わなくてはならない年齢になるのだろう…と思い、「今だけだからね」と言い訳もする。食欲には敵わないけれど、理由が欲しいのだ。

電子レンジ調理の食べものに救われた夜。もう少し頑張ろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?