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楽器と性別、職業と性別

前の会社を辞めるまで、自分がピアノ講師になるとは考えてもみませんでした。いや、正確には辞めた時点でも考えてなかったかな。

何故って、ピアノ講師は女性でないとできないと思っていたから。

もちろん、男性のピアノ講師はいます。音大の先生だと男性がたくさん。だから珍しくはない。

でも、「街のピアノの先生」となると女性ばかり(という印象を抱いていた)。

しかし会社は辞めてしまったし、仕事の宛てもない。
タイミング良く
「S楽器店でピアノの講師を募集しているらしい」
という情報が入り、まぁダメでもともと、教えることは好きだからと試験を受けたら、受かりまして、さっそく稼働することに。
前職の退職から1か月半でした。

生徒さんの引き継ぎも殆どスムーズに行ったものの、中には
「おとこのせんせいはヤダ」
という子もいて(退会されました)、ここで以前には自分も抱いていた性別の壁を感じたのです。

その後もスタッフさんは頑張って生徒さんの募集に務めてくれていますが、一定割合で
「男性の先生はちょっと・・・。」
という理由で避ける人がいる
、という話は聴いています。

ウチの楽器店は年に2度ほど東北エリアの全講師が集まる会議があります。
ピアノだけでなく、ギター・ベース、ドラムスなどのLM系、管楽器に弦楽器に声楽まで、開講している全ての楽器の講師が集まります。
東北エリアのピアノ科の講師(20人ほど)の中では、男性は私一人。
他のコースを見てみると、管楽器は大体男女同じくらいで、LM系では逆に殆ど男性なんですよ。

今ではピアノを弾く男の子は珍しくないですが、僕が小学生だった30年ほど前は男の子でピアノを習う子はとても少なく、嘲笑すらされたこともありました。「ピアノ=女の子の習うもの」だったんですね。今の僕は生徒さんの親御さんと同世代かそれより上なことが多いので、親御さんの方にそういうイメージが強いのかもしれません。
逆に
「バンドは男の子がやるもの」
というイメージがあるから、LM系の楽器では男性の先生に人気があるのかもしれません。
(女性の生徒さんは多いです)

以前に保育所で男性の保育士が保護者に拒絶されたという話を聴いたことがありますし、小学校でも「低学年は女性の先生でないと!」という声も聴いたことがあって、「それも男女差別なんじゃないの?」と思っていましたが、気が付けば自分もそういう立場に立っていたのです。

僕の場合は保育所や学校の先生とは違うので、嫌なのを無理して習って頂く必要もありませんから
「仕方ないな」
と思うだけなんですけどね。でも凹まないわけでもないw。
少し前までは僕自身も「ピアノの先生は女性でないとできない」と思っていたわけだから、非難することはできないと思います。
でも現状としてはありがたいことに
「マシオ先生がいい」
といってくれる生徒もいてくれるし、楽しくやれています。生徒さんも着実に増えていますし。
何より楽器店の担当者が男女に関係なく採用してくれたので、私はその期待に応えるべく頑張るだけです。ピアノ科講師たちの中での差別は全くないですよ。

職業選択の自由が保障されてるし、男女雇用機会均等法が施行されてからもかなり長いこと経っても、なかなか変わらないものなんだな、と実感したのでした。

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駆け出しのピアノ講師。たまに結婚式のオルガニストもやっている。でも多分、指の動きよりも口の動きの方が滑らか。大学で音楽教育を学んだあとの職歴は多彩。音楽はクラシック・ジャズ・フュージョン・ロックとか割と何でも好みます。たまに曲を書きます。
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